Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

不穏な日曜日

2014-06-30 | Weblog
日曜日。午後2時台に、ネットから情報。
JR新宿駅南口の歩行者用横断橋の上層部、地上約20メートルの骨組みの鉄枠の上に、50~60代でグレーの背広姿の男性があぐらをかいて座り、「70年間平和だった」「戦争しない」「政教分離」「集団的自衛権反対」とメッセージを語り、「君死にたもうことなかれ」と、与謝野晶子の詩の一節を口にした後、ペットボトルに入ったガソリンのような液体をかぶり、火を付けたという。
現場は日曜日で多数の買い物客らが行き交っており、一時騒然となった。今の時代だから映像じたいがネット上に飛び交った。
男は消火され、落下後、病院に運ばれ、全身やけどで1~2カ月の重傷だが、命に別条はないという。
現場は甲州街道に架かる「新宿ミロード」と「新宿サザンテラス」をつなぐ、「ミロードデッキ」と呼ばれる歩道橋。私もよく通るところだ。

「集団的自衛権反対」はいいが、なぜこのアピール手段をとるのか。
それは本人の思いがわからぬため今は何とも言いようがない。
うわっつらだけをみて「愚かだ」と誹謗する声には腹が立つが、わからないものはわからないのだ。

息子と投票に行く。杉並区長選と区議会議員補欠選挙。投票所は自宅近くの小学校だ。息子が通っていた。そしてその真ん前に以前十年ほど住んでいた都営住宅がある。閑散としている。

雷。ゲリラ豪雨。
我らが井の頭線は明大前駅が水没し、一時不通になったという。なんと脆い都市機能だろうか。

杉並区長選と区議会議員補欠選挙。
案の定、投票率は28.79%。
前回の杉並区長選挙(平成22年7月11日執行)の57.63%の半分以下である。
もちろん雷も豪雨もあったし、現役区長で再選を目指す田中良氏が強いということもあるだろう。
前区長の山田宏氏がいろいろと問題があったのでその後継候補は評判を取るはずもなく、あまり争いになりようがないという面もある。
開票は30日午前8時から。

そして7月1日(火)17時30分に、政府が臨時閣議を行うことが決まった。この臨時閣議で、集団的自衛権の行使容認について閣議決定を行うものとみられている。
30日午後6時半から首相官邸前で大規模な抗議行動が行われる。
稽古なので自分は行けないが、実際に人が集まり生な声をあげることで、なんとかこのひどすぎる現実の流れに歯止めをかけてほしい。
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〈非戦〉の意志を継いで

2014-06-29 | Weblog
斎藤晴彦さんが亡くなられた。
73歳という。
自宅近くで突然倒れられたというが、まだ正式な死因はわからないそうだ。
最後にお目にかかったときは、内田栄一さんのことやらいろいろお話しした。何かご一緒できればとも思っていたのに。

最近は、林隆三さんも亡くなられた。
新藤兼人監督の『竹山ひとり旅』が忘れがたい。

黒テント、自由劇場、俳優座といった、斎藤憐さんとも親しかった人脈の方々である。

憐さんと林さんは、高橋長英さん、栗原小巻さん、小野武彦さん、村井国夫さん、三田和代さんなど錚々たる顔ぶれの俳優座養成所の「花の15期」の同期である。
この期には原田芳雄さん、太地喜和子さん、夏八木勲さん、地井武男さんもおられた。

昨夜は稽古を終えてから、〈非戦を選ぶ演劇人の会〉の次回の催しである「あなたは戦争が始まるのを待っているのですか?」のための会議に合流した。
昼の一時からぶっ通しで会議していたという篠原久美子さんたちと遅くまで話したが(篠原さんたちは12時間ぶっ通しということになる)、そもそも〈非戦を選ぶ演劇人の会〉のスタートのきっかけは斎藤憐さんであり、ほんとうに戦後日本演劇の、大きな部分を占める人たちの繋がりに、今の私たちも支えられているとつくづく思わされる。

本当に残念である。


憐さんの十一年前のピースリーディングのテキストを読み直し、憐さんが「演劇人」のアイデンティティーにこだわって記した事柄を思い出し、あれから私たちはいったい何をやって来たのか、と思う。

「集団的自衛権」など、決して認めさせてはならない。
十一年前は、それを国連との関わりの中で語ることさえ厳しい目で見据えていたのだ。

今回は斎藤憐さんたちとの「初心」にかえりたいと、つくづく思う。


〈非戦を選ぶ演劇人の会〉次回の情報を記す。

http://hisen-engeki.com/information.htm

…………………………………………

非戦を選ぶ演劇人の会 ピースリーディング vol.17

あなたは戦争が始まるのを待っているのですか

◎構成・台本・演出 : 非戦を選ぶ演劇人の会

日時:2014年7月15日(火)19:00
日時:2014年7月16日(水)14:00
日時:※受付開始・当日券の販売は開演1時間前、開場は30分前になります。
会場:全労済ホール/スペース・ゼロ
会場:東京都渋谷区代々木2-12-10 全労済会館 TEL:03-3375-8741(代)
会場:◎JR新宿駅南口より徒歩5分 ◎京王線・都営大江戸線・都営新宿線新宿駅6番出口より徒歩1分

◎第1部 朗読劇(ピースリーディング)
【出演予定(50音順)】※出演予定者は変更する場合があります。
市毛良枝 ・占部房子・ 円城寺あや ・大沢健・大谷亮介・大月ひろ美 ・ 岡本舞
川辺久造・木場勝己・清田正浩・小林あや ・ 小山萌子・ 重田千穂子・白井圭太・鈴木瑞穂
関谷春子・高橋長英 ・立石涼子・千島芳彦・津嘉山正種・中川安奈・ 西尾友樹・根岸季衣
野々村のん・平栗あつみ・Hiro・本郷弦・益岡徹・宮城康博・山本悠生・山本芳樹・山谷典子 ほか
※チラシ記載の宇梶剛士さんは出演致しません。

◎第2部 トーク・セッション
【7月15日】ラジ・スラーニ (聞き手:篠原久美子)
Raji Sourani(ラジ・スラーニ)❾ パレスチナを代表する人権活動家、オピニオン・リーダー。1995年、ガザ市で「パレスチナ人権センター/Palestinian Center for Human Rights(PCHR)」を創設。イスラエル占領時代、5年近く逮捕・拘留され、激しい拷問を受けた。長年の人権擁護の活動は国際的に高く評価され、ロバート ケネディ人権賞(1991年)、フランス人権賞(1996年)などを数々の国際的な賞を受賞。2013年12月には、淘謫フノーベル平和賞狽ニもいわれるライト・ライブリフッド賞を受賞。1953 年、ガザ市生まれ。

【7月16日】高遠菜穂子ラ志葉 玲 (聞き手:篠原久美子)
高遠菜穂子(たかとお なおこ)❾ イラク支援ボランティア・ファルージャ再建プロジェクトに取り組む。
志葉 玲(しば れい)❾ 戦場/環境ジャーナリスト

▼料金(全席指定:税込)
大人1,500円/中高生1,000円/小学生以下500円

▼チケット取り扱い(前売開始日:2014年6月1日(日))
◎チケットぴあ(Pコード:437-483)TEL:0570-02-9999 http://t.pia.jp
【セブンイレブン】(発券手数料=108円/枚)
【コピー機のディスプレイで以下のような操作をして下さい。
【(1) トップページの「エンタメチケット」をタッチ
【(2)「チケットぴあ」をタッチ
【(3)「Pコードで探す」をタッチ
【(4)「437483」と入力
【(5) 必要事項を入力
【(6) コピー機からプリントされる払込票を持って30分以内にレジで精算・発券
【--------------------
【サークルK・サンクス】(発券手数料=108円/枚)
【店内設置の「カルワザステーション」からお求めいただけます。
【操作方法はこちら。
【--------------------
【ぴあのお店】(発券手数料=108円/枚)
【店舗によっては座席がお選びいただけます。店舗検索はこちら。
【--------------------
【TEL】0570-02-9999(手数料等=324円/枚)
【--------------------
【インターネット】http://t.pia.jp(要会員登録・発券手数料=108円/枚)

◎スペース・ゼロ チケットデスク(一般のみ) http://www.spacezero.co.jp
◎※上記でご予約後、お近くのセブンイレブンやファミリーマートなどでチケットをお引き取りいただけます。(手数料等がかかります)

◎CoRich チケット!

※当日券は開演の1時間前から劇場受付で販売します。
※車いすをご利用の方、7月8日(火)までに非戦を選ぶ演劇人の会(TEL:070-5457-2003)までご連絡下さい。

▼スタッフ
美術:加藤ちか  照明:和田東史子  音響:荒木まや(株式会社ステージオフィス)
舞台監督:森下紀彦  宣伝デザイン:柳沢崇史  制作:釘本 光

実行委員(50音順):相馬杜宇/石原 燃/猪熊恒和/岩瀬晶子/枝元 萌/円城寺あや/大月ひろ美
沖 直未/加藤ちか/金安凌平/釘本 光/くまがいマキ/小林あや/坂手洋二/坂本鈴/佐藤 滋
篠原久美子/ 清水弥生/杉浦久幸/関根信一/瀬戸山美咲/高橋長英/高橋俊也/高安智実/田根楽子
常田景子/永井 愛/中山マリ/楢原 拓/西川信廣/西村壮悟/西山水木/根岸季衣/野中友博
野溝さやか/平岩信子/福島明夫/洪明花/松岡和子/松岡洋子/松田美由紀/丸尾 聡/万田祐介
三田和代/みやなおこ/山本亘/山谷典子/渡辺えり

特別協賛:全労済ホール/スペース・ゼロ
協力:ネビュラエクストラサポート(Next)、ポスターハリス・カンパニー
協力:CoRich舞台芸術!

▼主催(問い合わせ先)
非戦を選ぶ演劇人の会
TEL:070-5457-2003
E-mail:info「@」hisen-engeki.com
※迷惑メール対策のため「@」の前後の「 」外してお送り下さい。
公式フェイスブック:https://www.facebook.com/HisenEngeki
公式ツイッター: https://twitter.com/hisenn_enngeki
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『カウラの班長会議』ちょっと一息

2014-06-28 | Weblog
『カウラの班長会議』、相変わらずの稽古の日々。
一時から九時半くらいまでずっと稽古しているのだが、豪州俳優と中山マリの英語のみの長いシーンが順調に仕上がりつつもあり、今日は早めに切り上げることにして(それでも七時半だったが)、豪州俳優たちに約束していた「やきとん」を食べに行く展開に。
経堂にある「K」という店なのだが、私も一昨年に知った庶民的だが品格のある名店である。経堂にもいろいろと面白い店があることを最近になって知った。稽古場と杉並の自宅を黙々と往復してきた二十年余、経堂がこんなに近いということに気づいていなかったのだ。
山椒をかけていただくタレ焼の「しろ」が絶品。私は「世田谷一うまい」と言っていたが、「東京一」かもしれない。だとしたら「日本一」? などと戯れ言を言いつつ。
SJは日本酒、マットはビールに始まり私につきあって泡盛に切り替える。
カウンター以外のテーブルは十席なので行ったのは十一人。みんながみんなは連れて行けず残念。
この店のつきだしのピーナツは稽古場の二つ隣のピーナツ店のものだ。千葉でとれたものを世田谷で調整している。
考えてみれば劇団が世田谷に移って二十三年なのである。

そういえば明日はいよいよ杉並区長選。世田谷区長選も来春だ。
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『カウラの班長会議 side A』稽古たけなわ

2014-06-25 | Weblog
日豪俳優混合のキャスト、稽古たけなわです。

以下、公演情報です。

……………………………………

カウラの班長会議 side A
作・演出○坂手洋二

カウラ日本兵捕虜脱走事件70周年記念企画・オープニング作品

【東京】7月10日(木) ~ 20日(日) 下北沢ザ・スズナリ
【神戸】7月23日(水) 神戸アートビレッジセンター
【名古屋】7月25日(金) ウィルあいち

オーストラリア・ツアー
8月1日(金)・2日(土) カウラ Cowra Civic Centre
(カウラ日本兵捕虜脱走事件70周年記念オープニング・ハイライト)
8月5日(火)~7日(木) キャンベラ The Street Theatre
8月10日(日) シドニー NIDA Parade Theatre

歴史から、いまを見る。「戦争の時代」と「映画」が交錯する青春群像。
オーストラリア俳優との国際製作バージョン<side A(Australia)>として再生!

1944年、8月5日。
第二次世界大戦中のオーストラリア。
ニューサウスウェールズ州・カウラの連合軍捕虜収容所。
捕虜になった日本兵545名による、史上最大の脱走計画。
日本兵たちは、選挙によって選ばれた代表による「班長会議」で、
計画を実行するか否かの多数決投票を行った。
戦時下、極限の選択を迫られる兵士たちの真実に、
現代を生きるオーストラリア女性たちが迫る。


Matthew Crosby Sonny Vrebac Baylea Davis Sarah Jane Kelly Jane Phegan
中山マリ 鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 大西孝洋 水津聡 杉山英之 武山尚史 小林尭志
櫻井麻樹 山村秀勝 小寺悠介 松田光宏 三宅克幸 綾田將一 山森信太郎 尾凬宇内

照明○竹林功 (龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛 (ステージオフィス)
美術○島次郎
衣裳○宮本宣子
衣裳助手○ぴんく ぱんだー
振付○矢内原美邦
舞台監督○高橋淳一
進行助手○長谷川千紗
文芸助手○久保志乃ぶ 清水弥生
イラスト○三田晴代
宣伝意匠○高崎勝也
制作○古元道広 近藤順子
Company Staff○樋尾麻衣子 松岡洋子 桐畑理佳 宗像祥子 福田陽子 川崎理沙 秋定史枝 田中結佳
         鈴木陽介 西川大輔 宮島千栄 根兵さやか 橋本浩明 内海常葉 秋葉ヨリエ

<全席指定>
一般前売 3,600円 ペア前売 6,600円 当日 4,000円
大学・専門学校生前売 2,500円 高校生以下前売 1,500円
大学・専門学校生前売と高校生以下前売は劇団予約のみ取扱い(当日受付で要証明書提示)

★燐光群オンラインチケット(一般・ペア前売のみ) http://rinkogun.com 
24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。
要会員登録(無料)。 

★ご予約・お問合せ
燐光群/(有)グッドフェローズ 03-3426-6294 ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp
①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。
 こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
②当日、開演の10分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットをお渡しします。
 この時間を過ぎますと、あらかじめご用意しておりましたお席にご案内できない場合がございます。
※キャンセル・日時変更はできません。
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自民党都議団総辞職すべし

2014-06-24 | Weblog
東京都議会での塩村文夏議員への「セクハラやじ」(嫌だし気味の悪い言葉だ)事件。鈴木章浩都議が「自分が早く結婚すればいい」と言った犯人と判明。謝罪し、自民党会派を離脱。
それで禊ぎがすんだというのか。辞職しないのだそうだ。
彼は会見で「少子化、晩婚化の中で早く結婚をしていただきたい、という思い」と言っていたようだが、これがもう既に二次セクハラの発言であることが、本人はもちろん、周囲もわからないのだろうか。

これで一件落着としてはならないだろう。

ヤジを言ったのは一人ではない。
塩村議員は一般質問で、妊娠、出産、不妊に悩む女性への支援の必要性を訴えていた。
それなのに「産めないのか」というヤジを飛ばした者がいる。
信じがたい。
自分の発言が誘発したことを認める鈴木都議の発言からも、発生源が自民党議員であることは明瞭に推察される。
明瞭に録音されてしまっていた鈴木議員だけは仕方がないということなのか、他の議員は知らばっくれたままで、名乗り出る気配はない。
ゲラゲラと笑っていたことも明かな自民党都議会は、総辞職していただきたい。

鈴木都議の事務所に生卵を投げつけた者がいるらしいが、それは褒められた話ではない。
卵がもったいないし、ニワトリから食べ物として譲っていただいた命を、大事にしないといけない。

全国最年少市長として話題になっていた岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が、中学校のプールへの雨水ろ過器導入を巡って便宜を図るよう業者に依頼され、現金を受け取っていたとして、事前収賄の容疑を受けているという。
某大学から話をもらって、劇作家協会東海支部に委託し、美濃加茂市とは学生演劇についての事業をしている。
こちららは誤魔化さずに一刻も早くきちんと釈明していただきたい。
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自民党都議団がセクハラやじ認める

2014-06-23 | Weblog
東京都議会で18日、みんなの党の塩村文夏議員が、女性の妊娠・出産に関する都の支援体制について質問したさい、自民党の議員席から「早く結婚しろ」「産めないのか」「子供もいないのに」などのセクハラに当たるやじを質問中に受けた問題。
自民党は「発生源が自民かどうか分からない」とトボけていたが、本日午後、都議会自民党の吉原修幹事長は記者会見で、鈴木章浩都議(51)がやじを飛ばしたと言明した。鈴木都議は会派離脱を申し出ているという。

自民党石破茂幹事長の「女性に限らず人を蔑視したような発言をしてはいけない。党本部としては仮に自民党だとして、自ら名乗り、党全体としておわびをすべきだと申し上げている」と、自発的に名乗り出て謝罪するよう求める発言、同党萩生田光一総裁特別補佐の「わが党の人物だったとしてもかばうつもりはない。潔く名乗り出て謝罪すべきだ」という発言などを、受けてのことだろう。

舛添要一都知事は「女性の尊厳をおとしめるやじは断じて許すべきでない」と言っていたらしいが、議員の特定や処分については「知事に権限はない。都議会の良識とルールにのっとった対応を期待する」と、逃げていた。

塩村議員は「当該不規則発言を行った議員」の処分を求める要求書を地方自治法などに基づき、吉野利明議長宛てに提出していたが、「本人を特定できない」ことを理由に補正を求められ、再提出を断念した。都議会会議規則によると、要求書は議場で侮辱を受けた議員個人が、発生から3日以内に提出することになっている。やじは18日に起きており、時間的に間に合わなくなった。みんなの党などから声紋解析を行い発言者の特定を目指す声などもあったというが、まずこの結果を受けて議会内で「筋」が通すかどうかは注目したい。
萩生田総裁特別補佐は自民党所属と特定された場合の対応について「都議会自民党で考えると思う。何らかの処分は必要になってくる」と語っていたが、とにかく誰が言ったかわかったのだから、正式に処分はするべきだろう。

「犯人」として浮上した鈴木都議は「尖閣諸島問題(尖閣に泳いで上陸した)で名を売った」とされる。大田区選出で、平成19年に初当選し現在3期目。自身のホームページでは<子育て支援><女性が働きやすい社会の実現>を挙げている。早くから「疑惑」を受けていたが、発言を否定。「ヤジは皆、言っているよ」と嘯いていたらしい。

「自発的な辞職を求める」という声が多いらしいが、犯人がわかって一件落着などというのは、甘い。
そもそも自民党議員のセクハラ発言は今までも枚挙にいとまがない。特に「子供を産まない」ことについての発言はひどいものがあった。森、麻生といった首相経験者にして、そうなのだ。
今回の「セクハラやじ」もまた、懲戒どころか犯罪性さえある内容だ。他の国なら政治家としては完全に失脚させられるだろう。

ヤジを言ったのが一人でないことは明瞭だ。他の者は名乗りでないのか。
自民党議員たちはゲラゲラと笑っていた。
しかも鈴木都議を庇っきて、今の今まで誤魔化し、隠そうとしていたのだ。
なのに自分たちは頬被りをし、「トカゲのしっぽ切り」をしてすませようというさもしい魂胆であることは、間違いない。

中間貯蔵施設を巡って「最後は金目でしょ」と発言した石原伸晃環境大臣が今日、福島県大熊町役場などを訪れ「謝罪」したようだが、町民からは「金目」という叫び声や、「どの面下げてやって来たんだ」などの罵声が響き渡ったという。
石原大臣は「決してお金で解決しようなどと考えていない」「これからも住民の心に寄り添い、丁寧にやっていく」と話したというが、とにかく彼の「個人的」な発言である印象を強めて「責任」を被せ、政府や党が責任を回避しようという図であることは、同じことだ。

「トカゲのしっぽ切り」で、政府・与党の集団的な指針そのものが誤りであることをただそうとしない欺瞞は、あらゆる局面で、許されるものではない。
しかし彼らは、のうのうと逃げおおせる気だろう。
「無責任構造」「集団心理」に依存して行動しながら、いざというときには知らばっくれる。個人を隠すか、切り捨てる。このやり方で、この国は、いろんなことを誤魔化してきた。
沖縄の戦没者慰霊式典も、裏切り者の知事と嘘つきの総理大臣のために、平和を祈る心が欺瞞に引き裂かれるものとなっているはずだ。
恥ずべきことだ。
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『カウラの班長会議 side A』のオーストラリア俳優陣

2014-06-23 | Weblog
稽古場。
『カウラの班長会議 side A』に出演するオーストラリア俳優陣である。
左から、Sonny Vrebac、Sarah Jane Kelly 、Jane Phegan 、Baylea Davis 、Matthew Crosby。
Jane以外はシドニーのオーストラリア演劇学校・NIDA演劇学科俳優コースの卒業生。

Matthewはしばしば新宿梁山泊にゲストで出ている常連で、日本の演劇事情にも詳しい。
SonnyとBayleaは八年前に私がNIDAの最終学年クラスで演出を担当した『屋根裏』に出ている。それぞれ「松葉杖の男」と「ニュースキャスター」を演じた。久しぶりの再会は嬉しい。
S.J(Sarah Jane)は活発で、ダンスもしていたという。
Janeは、映画関係者からの推薦があった。燐光群とコレクティヴ・アンコンシャスの面々が組んだ『CVR』の共同演出者の一人でシドニーに移住したアービン・グレゴリーと何度も共演しているという。御縁である。

稽古場通訳に入ってくれている岩崎麻由さんは、オーストラリアとニューヨークで演劇を学んだ人だが、燐光群と縁の深いリアンとアキコとも親しいことがわかり、驚いた。

今週から本格的な立ち稽古になる。楽しみである。

関係ない話だが。
報道によれば、自民党の石破茂幹事長は、集団的自衛権を行使できるようにするための閣議決定の時期について、「安倍晋三首相がオーストラリアに行くのは安全保障の面もある。アジア太平洋地域の平和と安定を考えれば、そこで閣議決定という一つの節目を迎えたい」と述べたという。
首相の豪州訪問前の最後の定例閣議となる7月4日までに、閣議決定を目指すという方針なのだそうだ。
そんなことにオーストラリアを引き合いに出さないでほしい。

日本は先の大戦でオーストラリアに侵攻した国なのである。
それを忘れないようにしないといけない。
いや、それ以前に、この国ではそのことはあまりにも知られていないのである。
シドニーの港湾には日本の戦艦が攻撃した傷跡が残っている。
そして、日本軍はオーストラリア兵の捕虜を虐待した。
それにひきかえ、カウラの収容所では、日本兵の捕虜たちは厚遇を受けていた。
なのにあの「出撃」「脱走」事件は、起きてしまった。

『カウラの班長会議 side A』の創作は、過去と現在、戦争という歴史の事実と向き合い、真実を見つめる目を受け継ぐべき私たちの位置を、見据えていく作業である。
稽古場には、そのことを共有する、たいせつな仲間たちがいる。
楽しい稽古場でありたい。同時に、気持ちを引き締めてゆこう。
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日曜日である

2014-06-23 | Weblog
豊岡から帰ってきてからも毎日が稽古で、やっと稽古のない日曜日が来た。
この間、けっこういろんなお誘いをお断りせざるを得ない日々である。仕事も、それ以外も、である。
休みたい、朝寝したいところだが、午前中から銀座で会議、そしてまた別な打ち合わせ。
昼食は野菜食べ放題の店で野菜を食いまくる。

夕方、なんとか時間を作ってウッディ・アレンの新作映画『ブルー・ジャスミン』を観る。主演はケイト・ブランシェット。他の俳優が同じ役を演じることを想像できないという意味で、確かにいいものを見たという気がする。
私も『インテリア』とか、この根クラ傾向のアレンが好きだ。観ていて監督の顔が浮かばない方がいいのだ。
ケイト・ブランシェット。考えてみれば彼女と同じオーストラリア演劇学校・NIDA演劇学科俳優コースを卒業した面々と、元学長オーブリー・メロー氏のお膳立ての上で、私は今、日々稽古しているのだ。
ケイト・ブランシェットが永年にわたって共同代表を務めてきたシドニー・シアター・カンパニーの仲介で、私たちの8月のオーストラリア・ツアーのテクニカルの準備も進めている。
世間が狭いのか、演劇界の横の繋がりか。ありがたい御縁である。

帰宅して、せっかく銀座に出たからと沖縄物産店「わしたショップ」で購入してきた八重山そばを食べつつ、テレビで『ルーズヴェルト・ゲーム』最終回を観る。ほとんどドラマを観ないのだが、このドラマだけは何度か観ている。
知っている俳優が多く出ているので不思議な気持ちになる。
なんといっても野球部の監督役で、手塚とおるという俳優の存在が映像の世界でも確実に印象づけられたであろうことが、たいへん嬉しい。とおると私が組んだ代表作と言えるだろう『天皇と接吻』は、もう十五年近く前だ。
坂東三津五郎さんも渋い役どころで全体を締めている。
企業ドラマなのだが、展開としては、なんだか野球部分が中心になってしまった感じだ。大学野球現役の息子と観ているので一緒にいろいろと茶々を入れつつで、こちらは文句はないのだが。
中間試験と首都リーグ入れ替え戦が終わった息子はテレビで夜中にワールドカップを観るのが趣味となっている。まったくのんきなものだ。
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反動化する明治大学 許されざる「自粛」

2014-06-20 | Weblog
日本ジャーナリスト会議(JCJ)とマスコミ九条の会が十九日に開くはずだった平和をテーマにした集会が、会場予定だった明治大に開催一週間前になって利用を断られ、急きょ文京区民センターに変更を余儀なくされた。
集会は「安倍政治と平和・原発・基地を考える緊急集会」で、ジャーナリストの青木理さんや金子勝慶応義塾大教授らが登壇し、集団的自衛権などを通して平和を考える内容。映画『標的の村』の三上智恵監督も登壇する予定だった。
東京新聞の報道によれば、大学側が利用申請書と主催団体の会員名簿、集会内容の詳細の提出を教員に求め、「会員名簿は個人情報」と断ると、利用が認められなくなったという。
主催者は昨年までも特定秘密保護法を考える集会などで同様に申請し、そのまま利用を認められ、学内開催を呼びかける告知もしていたという。
大学広報担当によると、今月上旬、学内で会場利用の手続きを「厳格化」。五月に学外の団体が村山富市元首相の講演会を開いた際、約十台の街宣車が大学周辺を回ったり、今月上旬の集会で隣の教室の授業をほかの教室に変更するといった出来事が続いた、と説明している。主催者によると、これまで集会で利用制限されたことはなかった。
文京区民センターでの講演は、この明治大学による拒否についての報道効果の反動でか、400人近い人数が集まったという。

予定だったのは明大の「リバティタワー」だ。
リバティって、自由のことじゃないのか。
大学が、自治、表現を守る自由の場であることが、保たれなくなっているのか。
大学側は「学生の安全を第一に考えた」とするが、原発や平和のことに限らず、いったい今の社会の現状でどのように「安全」が保たれているというのか。

と思ったら、明治大学は、更に別な講演会も拒否したという。
6月27日開催予定の「沖縄戦首都圏の会、第8回総会・記念講演会」。「沖縄の論理と心情」と題された、前泊博盛沖縄国際大学教授の講演である。
前泊さんは早稲田大学などでも講演してきた人である。米軍基地をウルトラマンに例えるユニークな語り口で知られる。
この講演会は豊島区区民センターに場所を代えて行われるらしい。

表現・思想の自由、公開の原則はどこに行ってしまうのか。
こうした動きが広がると、日本という国はほんとうにひどい「自粛国家」になってしまう。
飼い慣らされることに馴れすぎたのか!
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久しぶりの花園テント

2014-06-19 | Weblog
久しぶりの花園神社テント。
新宿梁山泊『ジャガーの眼』。
三十年近いつきあいの皆さん。
天童荒太氏、大鶴義丹さんと初めて話す。
『カウラの班長会議 side A』に出ているマシューは梁山泊常連であり、今回はいろいろとお世話になっている。
金守珍さんと私はオーストラリアの国立演劇学校NIDAで学生たちを演出した共通経験がある。

パリの防衛産業の展示会に出席した武田防衛副大臣が、嬉々として展示物のライフルを人に向けてやめろと払いのけられるシーンがテレビニュースで流れている。
こんなニュースを見てもみんなは「集団的自衛権」の憲法破りをいやにならないのか。
大目に見ていい範囲ではない。
国ぐるみの鈍感さが形成されている。
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終わった気がしないと言ったって終わっているのだが

2014-06-18 | Weblog
「日本劇作家大会2014豊岡大会」、終わった気がしない、と昨日もどこかに書いたが、まあ、イベントじたいは終わったことはもちろん知っている。既にオーストラリアとの合作『カウラの班長会議 side A』の稽古を再開して二日間。一週間ぶん以上の荷物を持ったまま稽古場に駆け込んだ月曜日、稽古もまあヘビーだったが、その後は火曜午前中を跨いでナチュラルハイなのかあんなに眠かったはずなのに大会残務やら連絡はもちろん台本の翻訳改訂まとめ作業でその夜は一時間しか眠らず平然とそのまま大会がらみのもろもろと夏の新潟講座の準備連絡等やら家庭内劇団内の雑事あれこれとで作業が進まず、と言いつつ午後は初めて利用する稽古場で楽しく稽古、オーストラリア勢ともコミュニケーションしつつの翻訳改訂の集中作業二時間でオーバーヒート気味ながら笑顔で乗り越え、終えてオーストラリアから揃い踏みの五人の俳優とウェルカムパーティーをして稽古場を出ると近所に住んでいるという植野葉子嬢とばったり会ったりしつつ道に迷わないが意外な道筋に翻弄されつつ帰宅、息子にもらった父の日のプレゼントであるワインをひっかけて仕事を再開したものの茫然としている、現在である。今日はもう寝た方がいいと思う。

それにしても集団的自衛権がらみのニュースが薄っぺらいのはどういうことだ。石原伸晃「結局金目でしょ」失言さえ、わざとニュースネタになって少しでもカモフラージュしようとする魂胆かと思う。
この国は自分と関係ない戦争に頼まれてもいないのにのこのこアメリカへの応援で参加しようとしているのだぞ。狂気だ。

写真は紛れもなく大会片付けが表側は一通り終わった直後の城崎国際アートセンター日曜夜のロビー。
市長さんや岩崎さんや井上さんに会わなくなるのだと思うとなんだか寂しいぞ。
またお目にかかれるよう何か思いつくことにしよう。
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さようなら城崎

2014-06-16 | Weblog
というわけで、帰京する。
豊岡での劇作家大会、本当に皆様お疲れ様でした。
この写真は、食堂で、賄いをしていただいた準備の図。
城崎温泉選りすぐりの板前さんたち十名が腕によりをかけ、開催期間中に食事を作ってくださった。
ありがとうございました。
本当に城崎・豊岡の皆さんのご支援・ご協力がなければ成り立たない大会でした。

心より感謝いたします。
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「日本劇作家大会2014豊岡大会」終了

2014-06-15 | Weblog
「日本劇作家大会2014豊岡大会」、全てのプログラムを終了。

今日は最終日なので午前中にはいろいろとこの四日間の成果を「発表」する機会が多かった。

「対決! 劇作の鉄人」は最終日、マキノノゾミ・横内謙介の「鉄人」コンビが圧勝。
関西の高校生たちのリーディング。
平田オリザ戯曲セミナーも四日間の成果を発表。
羊屋白玉ワークショップの成果報告を岩松了さんが熱心に聞いていたのが印象的だった。その後の岩松さんの講演も面白いのだが、部分的にしか聞けなかった。発足したばかりの関西支部のリーディングは、十三人それぞれの個性が光り、桂九雀さんの芸に感嘆。

閉会式。
総登録者数2057名、のべ参加者約7400名のイベントが無事終了。
永楽館のてがみ座公演も延べ五百名以上の観客が来場。
そして、こうのとり短篇戯曲賞の受賞者は西史夏さん(作品は『Bridge』)と決まった。受賞作を根岸季衣さんがリーデイング。
中貝宗治市長に特別に設けていただいた「豊岡市長賞」は、ゴールド劇場特別上演『松野井雅ひとり芝居~万華鏡三景~』と決まった。

本当に、中貝市長ほどみごとな市長はなかなかいないのではないかと思う。
彼と岩崎館長のコンビがあっての「城崎国際アートセンター」である。
それにしても市の井上課長、NPOプラッツの川口さんはじめ豊岡のあらゆるスタッフの皆さん、豊岡市の実行委員会を中心とした方々のご尽力があって、なんとか終わりまで漕ぎ着けることができた。
劇作家協会の運営委員会、事務局、スタッフの皆さん、協会員のみんなも、九年ぶりの劇作家大会を実現させるため奔走した。
協会外ゲストの皆様にも、心から感謝する。

みなさん、ありがとう。
そしてほんとうに、おつかれさま。
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「日本劇作家大会2014豊岡大会」、三日め終了

2014-06-15 | Weblog
「日本劇作家大会2014豊岡大会」、三日めも無事に終了。

私の『屋根裏』にインスパイアされたという、ろりえの『俺たちの劇』は、『屋根裏』との関連は、ほぼ感じられず。『屋根裏』を観て演劇を志したという作・演出の奥山君の、「演劇の初心」を再確認する劇だということはよくわかった。

七百人収容の会場のレセプションは、ロールバック式の五百席を収納し、広いフロアになり、大盛りあがりであった。というか、ものすごい料理の数に驚いた。豊岡の底力にあらためて感嘆。

ゴールド劇場特別上演・松野井雅ひとり芝居については、夜中の11時半に追加公演を急遽決定していたが、その追加の買いも人が入りきらないと見て、更に追加公演を零時半に行うことにする。そちらも満員御礼。
おかげで林海象監督、宮台さんにも観ていただくことができた。
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ゴールド劇場特別上演 23:30より追加公演

2014-06-14 | Weblog
「日本劇作家大会2014豊岡大会」、完売・満席続きである。

ゴールド劇場特別上演については、夜中の11時半に追加公演が決定。
チャーミングな一人芝居が口コミで人気を広げている。
詳細は以下。

復活! ゴールド劇場特別上演!
二本松企画『松野井雅ひとり芝居~万華鏡三景~』
作・演出:赤澤ムック
6/14(土) 23:30
¥2,000・要予約
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