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山登りと旅行の雑記帳です。

アメリカ旅行4日目(ハーフドームトレイル)

2013年09月09日 | ヨセミテ旅行
今日はヨセミテでのメインイベント、ハーフドームトレイルに挑戦!

ヨセミテのシンボル的存在になっているハーフドーム、一見するとクライマーしか登れないように思える。
しかし、なんと一般人でもあの頂上に立つ事ができるルートがあるのだ。
ただし、頂上直下はかなりの急勾配ゆえに、事故が多発したので225人/日という人数制限がかけられている。

そのためここを登るにはキャンプ場予約と同じサイトから許可証を入手しなければならないのだが、予約開始の4月にはすぐにいっぱいになってしまう。
ただ、当日の2日前にキャンセル分について再度追加申し込みができる。
こちらは早いもの勝ちではなく抽選になっていて、その結果が前日の夕方にメールで届く仕組みだ。
今回はサンフランシスコ到着後スマホで抽選の申し込みを行い、運良く当選したのだった(実際平日だと倍率は2倍以下なのでほぼとれる。一方土日はかなり厳しい。)。

そんなこんなで朝4時起床。
今日の行程は往復約23km、高低差1,400mを登らなければならない。
余裕をみても10時間以上はかかるので早朝暗いうちに出発するのだ。

ホットドッグの朝食後、トレイルヘッドの駐車場に車を停めて出発準備。
まだ暗いのに車がたくさん停まってる、みんなハーフドームなのかな。

5時出発!


暗闇の中ヘッドランプをつけながら歩く。
星空がとってもきれい。

最初の橋を渡るとトレッキング道に入る。
アスファルトの道を40分ほど歩いて橋を渡るとトイレと水飲み場がある。
水飲み場には「last water」の文字が。
えっ、もう??
だってまだ1kmくらいしか歩いてないけど。。
とはいえそう書いてあるのだからそうなんだろう。
あとで後悔しないようたっぷり水分補給。
でもまだ40分しか歩いていないのでのどが乾いているわけもなくとりあえず飲んだ感じ。

この先ネバダフォールへと向かう道が二つに分かれる。
左手は樹林の中を滝を見ながら歩くミストトレイル、右手がジョンミューアトレイル。


暗い中樹林の中を歩くのも面白くないのでジョンミューアトレイルを選択。

ここからは登りが続く。
スイッチバックの道を延々登って行くと夜が明け目の前には垂直の壁が迫ってくる。


ヨセミテ全体からするとたいした壁じゃないんだろうけど、日本にあれば間違いなくトップクラスの大きさだ。

この壁を巻くようにトレイルは続いて行く。
しばらく行くと目の前にハーフドームが見えてくる。


さらに行くと遠くにネバダフォールが!
朝日に照らされるハーフドームとネバダフォール、ため息の出る美しさだ。




ここで一旦休憩。
いや~、言葉では表現できないほど清々しい!

ここからはハーフドームを横目に見ながら高度を上げて行く。

そしていよいよネバダフォールの頭へ。
ネバダフォールの上は整備されたかのようにきれいでちょっとした公園みたいになっている。


このあたりはリトルヨセミテと呼ばれていて、確かにちょっとしたヨセミテ渓谷だ。
ネバダフォールからヨセミテバレー方面。


滝上から10分ほどでトイレに到着。


ここはミストトレイルとの合流地点になっていてたくさんの人が休憩していた。


うちらもしばしトイレ休憩。

出発してちょっとした登りを越えるとしばらく平坦な道が続く。


右側にはきれいなマーセド川、う~んいいところだ。
小動物もそこかしこにいる。


キャンプ場を過ぎると急な上り坂に入る。


左手には目指すハーフドームが見えるけどかなりでかい、本当にでかい。
下から見るとあんなところどうやって登るの??って感じ。

残り3.2kmのところでハーフドームへ向かうトレイルとジョンミューアトレイルとの分岐点。


ここからはひたすら一本道。
太陽がじりじりと照らすけど空気は乾燥していてそんなに暑い感じはない。
むしろ日陰は気持ちいい。


しばらくゆるやかな登りを歩いて行くと目の前にようやくハーフドームの全貌が見えてきた!


うぉ~、あれを登るのか、ただの一枚岩だけどあんなのところにルートがあるのか。
遠目にはただの急斜面の岩にしか見えないけどたぶん近くまで行くとルートがあるんだろうな。

急な岩の斜面に入るところでレンジャーのチェックが入る。


右下の帽子を被ったお姉さんがレンジャー。


レンジャーはiPadで許可証をグループごとに確認している。
うちらも昨日の当選メールを見せ無事通過。
ちなみにレンジャーの目をかいくぐって登ると罰金$5,000が待っています。

ここからはかなりの急坂。
つづら折りになった急な道をひたすら登る。




ハーフドーム手前のサブドームの頂上に到着。

うきょ~、なんだあの道、というかあれを道と呼んでいいのか。


頂上に向かって垂直のケーブルが続いてる。
いや、傍目に見ると垂直にしか見えないと言った方がいいのかな。
もう笑うしかない。

ちょっと休憩後さっそく突入。
ここからはケーブルが設置されてあって、それを使いながらの登りになる。


傾斜は50~60度くらいなんだろうけど、登っている感覚は80度くらいあってもう大変。

腕の力を使いながら体を引き上げて行く。
もちろん手を離すと下まで落ちて行ってしまう。

振り返るとこの景色。


道が一本なので上から下ってくる人たちとのすれ違いもけっこう大変。

ちなみに今回5.10のステルスソール仕様の靴で来たんだけどそれでもかなり滑る。
毎日200人以上の人が利用している道だけあって花崗岩の岩なのにつるつるになっているのだ。

あとちょっと!


そしてなんとかがんばって40分ほどで頂上に到着~。

いや~それにしても長かった。
駐車場を出発してから6時間半、ようやくハーフドームに登頂しました。
頂上からの景色はまさに絶景!


南西側は火事で見えなかったけど北側は素晴らしい。
二人で健闘を称え合い記念撮影。


目の前は1,000m近く切れ落ちている断崖絶壁。


ちょっと覗いてみようとしたけどあまりの怖さに腰が引けてる笑


頂上はかなり広くてケルンとかがたくさんある。


お昼ご飯を食べて少し休憩。
ここからまた5時間近くかけて下山しなければならないのであまり長く休憩できないのが残念。

30分ほど休憩して出発。
またあの急なケーブル道を下る。
下からたくさんの人が登ってくるので避けてもらいながら下って行く。
上りより下りの方が怖かったけど意外に早く下りられた。

そしてここからが長かった。
げんちゃんは普段山登りはしていないのでかなり疲れている様子。
一方の自分もここ2ヶ月腰痛の影響であまり運動していないのでかなりの疲労。
お互い無言のままひたすら駐車場を目指す。

途中ネバダフォールの上にはたくさんの人が来ていた。


ひたすら急な下り坂をへろへろになりながら歩く。

ようやく最初の水場に到着。
ここまでくるとたくさんの人たちが散歩がてら来ていてちょっと安心。
朝は暗くて見えなかったけど、ここからネバダフォールが見えた。


水場から1時間ほどでヨセミテバレーの道路に到着。
そして道路から駐車場に歩いて行く途中で目の前を横切る黒い大きな物体を発見。
なんと熊さんの登場。
ヨセミテ内にはたくさんの熊がいるという話は聞いていたけどまさか目の前で見れるとは思わなかった。
しかも昨日泊まったキャンプ場から出てきたらしい。
今日も食材はちゃんとフードコンテナに入れようと誓った瞬間だった。

そんなこともありながらようやく5時に駐車場に到着。


歩行時間12時間のトレイルでした。
お疲れさまでした~。

この後は昨日とは別のNorth Pinesキャンプ場に移動。
シャワーを浴びて食材を購入して打ち上げ開始。

今日のラインナップはこれ。


夕飯はソーセージとジャガイモのジャーマン風テキトー煮込み料理。


即席で作ったけど結構うまかった。

今日はドイツの山登りとアメリカの山登りの違いについて熱い議論を交わしながら夜は更けていった。。
おやすみなさいzzz


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