人生山あり旅あり休みあり♪

山登りと旅行の雑記帳です。

鶏冠谷左俣

2016年05月29日 | 丹沢・奥秩父・奥多摩の沢
今シーズン最初の沢登りで、奥秩父の鶏冠谷左俣に行ってきました。
今回は3年前に生保内川に一緒に行ったUくんがパートナー。

前夜に道の駅みとみでビバークし朝5時半出発。
道の駅から下山道の鶏冠尾根が良く見える。


西沢渓谷の駐車場に移動し出発。
途中まで西沢渓谷の遊歩道を歩いて、


吊り橋を渡ると鋭い岩峰の鶏冠尾根が見える。


下山道はあそこを歩く予定。

吊り橋を渡ったところから東沢に入り、少し歩くと鶏冠谷出合。


立派な標識が掲げられていて入渓点は絶対に間違えない。

最初は樹林の中で薄暗い。


意外にも何度か魚影を見たので竿を入れればイワナかヤマメが釣れるかもしれない。

ちょっと行くと魚止ノ滝。


直登できないので左岸から巻く。
人気の沢なので踏み跡もしっかりしている。

奥ノ飯盛沢を越えると10mほどのナメ滝。


左側から登るとすぐに逆くの字滝。


ここは水流の右側を登るけど、ヌメッているので注意。
少し登れば残置シュリンゲがあるけど、シュリンゲをつかむまでが少し緊張。


この先ちょっとしたナメを歩き


二俣到着。


ここから左俣に入る。

15mトイ状滝。


左側から簡単に越えられる。

日差しも出てきて快適に滝を越えていく。


10mヌルヌル滝。


水流の真ん中が登れそうに見えたけど、途中からコケでヌルヌルになっていたので、水流の端っこをクラックを利用して登る。
ここは念のためロープを出す。


傾斜はないけど、コケの登りは怖い。

この後も快適なナメや適度な滝をぐんぐん登っていく。






いつの間にか一ノ沢、ニノ沢、三ノ沢を過ぎ、最後の二俣。


たぶん左が四ノ沢で右が本流。
ここから水はなくなり最後のつめ。

快調に高度を稼いでいく。


水がなくなったところで、ガレ沢を避けて鶏冠尾根へと続く支尾根に入る。


上部に行くと視界が開けて、眼下に道の駅が見えてきた。


急な岩峰やちょっとしたシャクナゲの藪漕ぎを抜けると鶏冠尾根にひょっこりと出た。


ここから鶏冠谷出合に向けて下山開始。

鶏冠尾根は地形図にはないルートだけど、鶏冠山が山梨百名山に選定されているので登山道がしっかり整備されている。

開けたところから鶏冠尾根を望む。


振り返ると日本百名山の一つ甲武信岳。


左の奥の山が甲武信岳。

シャクナゲの咲き乱れる鶏冠尾根をぐんぐん下っていく。


案内表示が出てきて、いつの間にか鶏冠山のピークを過ぎていたことに気づく。
一体どこがピークだったんだろう。。
全く気づかなかった。

この案内表示のすぐ先が第三岩峰。


ここは巻道もあるんだけど、せっかくなので第三岩峰をそのまま下ることにした。

懸垂が出てきてなかなかアクティブ。


越えてきた岩峰群。


開放感もあってすこぶる快適なルートだった。
この岩峰を越えると、あとは遠くに見える西沢渓谷の駐車場まで下るのみ。


下山パワー全開であっという間に鶏冠谷出合着。


途中、10人ほどのパーティーを追い越したんだけど、都内から鶏冠山に登りにきたというツアー客だった。
こんなマイナーな山に登るツアーがあるだけでも驚き桃の木山椒の木なんだけど、なおかつ10人も人が集まることが信じられない。
よっぽど普通の登山に飽きてしまったってことなんかな…

この後温泉に入って、山梨に来たら鉄板の信玄餅ソフトを食べて、大渋滞の中東京に戻りました。


鶏冠谷左俣は適度な滝やナメ滝、下山の鶏冠尾根など楽しい要素がたくさんあってなかなか楽しめるオススメの沢でした。

(コースタイム)
西沢渓谷駐車場(5:40)~鶏冠谷出合(6:30)~二俣(8:00)~鶏冠尾根(11:00)~出合(14:15)~西沢渓谷駐車場(14:50)

鎌倉アルプス

2016年05月08日 | 神奈川県の山
GW最後の日曜日、奥多摩に行こうと思ってたけど、まだ足の疲労が取れないので鎌倉に行ってきました。

なぜ鎌倉??って、鎌倉にも立派な山があるのだ。
その名も"鎌倉アルプス"

名前は知っていたけど行くのは今回が初めて。
家から1時間ちょっとで行けるという超お手軽登山だ。

赤羽11時発の湘南新宿ラインで12時過ぎに北鎌倉駅に到着。


乗り換え1回で楽ちん。

北鎌倉駅は中学の時の遠足以来20年ぶり!?
歳とったな。。

北鎌倉駅前は観光客でたくさん。
特に外国人が多い。

訪日外国人観光客の2000万人達成前倒しは確実な情勢。
インバウンド効果をここで実感。

北鎌倉駅からまずは建長寺を目指す。


道路脇にはオシャレなお店がたくさんあって目移りしちゃう。






私の山の師匠の母校である鎌倉学園、通称カマガクの前を通過。


鎌倉学園のすぐ隣が建長寺。


ハイキングコースに行くには建長寺の中を通らなければならない。


拝観料を払って入場。


雰囲気の良い寺を通り、




ハイキングコースに向かう。




ここから半僧坊への階段が始まる。


結構きつい。

半僧坊到着。


半僧坊の目の前にある富士見台の展望台。


冬だとここから富士山が見えるらしいけど、この時期は晴れてても見ることは難しい。

眼下には鎌倉学園のグラウンド。


練習の掛け声が聞こえてくる。

ここから勝上献展望台へとさらに階段を登る。

標高145mの勝上献展望台に到着。


海を望むステキな展望台。


天気も穏やかで風が気持ちいい。
北鎌倉駅からゆっくり歩いて40分。
この時間でこの景色はコスパ高し!

ここから鎌倉アルプス最高峰の大平山に向かって新緑のトレイルを歩いていく。


初夏の陽気で最高のトレッキングだ。

"かながわの景勝50選"に選定された"鎌倉十王岩の展望"




鶴岡八幡宮から海へと続く道がよく見える。
素晴らしい展望。

住宅街への道との分岐点。


大平山の先の天園まであと1.5km。

大平山到着。


すぐ脇にはゴルフ場があって山頂まで車で来れちゃうみたい。


大平山の下は広場になっていてお弁当を食べたりして休憩している人たちがたくさん。


確かにここは気持ちよさそう。
ここで昼寝したい。

昼寝したい気持ちを抑えて天園峠の茶屋へ。


茶屋って言うくらいだから団子とか甘いものを期待していたんだけど、名物はおでんと豚汁らしい。


甘いものを食べたかったのでアイスを買ってしばし休憩。

この茶屋のすぐ下にも天園休憩所があったけど、こちらもラインナップは同じ感じで団子はなかった。


団子売ればかなり売れると思うんだけどなぁ。

茶屋を後にして瑞泉寺へと向かう。
ここからは展望のない樹林の中を進む。

あと400m。


ここから一気に下って瑞泉寺到着。


あとは道路を歩く。
鎌倉宮を通過し、


鶴岡八幡宮到着。


さすがに観光地だけあって人がたくさん。

鶴岡八幡宮から鎌倉駅までの道はまさに食べ歩き街道。
飲食店やお土産屋さんがひしめいていて歩くだけでも楽しい。


ソーセージと豚まんとソフトクリームとお豆屋さんの試食と佃煮屋さんの試食で満腹になって鎌倉駅に到着。







北鎌倉駅から3時間半の道のりでした。

帰りは赤羽まで乗り換えなしと超快適。
鎌倉アルプスは都内から半日で行けるコスパ最高の素晴らしいトレッキングコースです。

また秋に再訪するぞ。

黒部五郎岳~鷲羽岳~水晶岳縦走(5日目)

2016年05月03日 | 北アルプス
いよいよ最終日。
今日は下山を残すのみ。

ゆっくり7時ごろ出ようと思ったけど、3時に目が覚めてしまったので準備をして5時出発。

天気は昨日よりも良くて小屋前からも絶景が。


ブナ立尾根を下るため小屋から少し登り返す。
遠くには七倉ダムと大町市街が見えた。


下山口の高瀬ダムも見える。


まだまだ先は長い。

昨日の稜線の状況から雪はあまりないかと思っていたけど、意外にも結構残ってる。


そのおかげで一気に下まで下りてきてしまった。


吊り橋と長いトンネルを抜けて高瀬ダム到着。


予想外に1時間50分で下りてしまった。
登りだと全く役に立たない足も下りだとこんなにスピードが出るのが不思議。

ここからタクシーを呼んで大町温泉に行く予定だったけど、温泉は10時からなので葛温泉まで歩くことにした。
ここから約7km、2時間くらいで歩けば時間的にもちょうどいい。

下から見る高瀬ダム。


ロックフィルダムという名のようにたくさんの岩が積み重なった巨大なダム。
圧巻の光景。

長いトンネルを抜けて七倉ダムの通行ゲート。


車はここまでしか入れないので、登山者はここからタクシーを使うか歩いて高瀬ダムに行くことになる。

七倉山荘を通過し、


葛温泉の高瀬館到着。


ここでようやく長い縦走が終わりました。

タクシーを呼んで大町温泉郷の薬師の湯へ。


この後信濃大町駅の昭和軒でソースカツ丼を食べる。




北アルプス下山後の鉄板ルートで締めて特急あずさで東京に帰りました。

今回は停滞した1日を除いて天気も良くすばらしい稜線歩きを楽しめました。
黒部源流には夏にまた再来したい。

(コースタイム)
烏帽子小屋(5:00)~高瀬ダム(6:50)~七倉山荘(8:00)~葛温泉(8:30)

黒部五郎岳~鷲羽岳~水晶岳縦走(4日目)

2016年05月02日 | 北アルプス
朝起きると風は弱まり天気も回復。


高曇りだけどラジオの予報では今日はこの後天気が良くなるとのこと。
できれば烏帽子小屋まで行っておきたいので朝5時出発。

テントを出ると信大山岳部はすでに出発していた。

昨日散々苦労した三俣蓮華岳。


視界が良ければ何ら迷うことなどない。

三俣山荘に別れを告げて


まずは鷲羽岳に向かって登る。


鷲羽岳の登りはところどころ夏道が出てる状況。


登りの途中で雷鳥に遭遇。


まだ冬仕様で毛は白かった。
ほっとするひととき。

途中で信大山岳部に追いつき山頂に同時に到着。
記念に一枚撮ってもらった。


曇ってはいるものの視界は良好。
槍ヶ岳もきれいに見える。


これから向かう水晶岳方面のルート。


きれいな雪稜が続いている。

鷲羽岳を後にしてワリモ岳に向かう。
鞍部からのワリモ岳への登り返し。


ワリモ岳に到着。


ここで高瀬ダム方面から登ってきた信大山岳部のパーティーに出会った。
こちらのパーティーも昨日は悪天候で水晶小屋で停滞したみたい。

ワリモ岳から見る黒部五郎岳。


こうやってみるとなかなかかっこいいじゃない。

こちらは雲ノ平。


雲ノ平山荘が小さく見える。

ワリモ岳を越えて岩苔乗越に到着。
ここからは3年前に雲ノ平から高瀬ダムまで歩いたルートを行くことになる。

雲ノ平山荘をズームアップ。


何度も写真をアップしてるけど、雲ノ平は本当にステキなところ。
夏にまた行きたい。

振り返って歩いてきたルート。


右手に見える鷲羽岳と槍ヶ岳とのコントラストがなかなかいい。

岩苔乗越から水晶小屋までは緩やかな登り。


ようやく水晶小屋到着。


小屋に荷物を置いて空身で水晶岳を往復する。

山頂到着。


北には遠く剱岳が見える。


黒部ダムも丸見え。


今頃すごい人なんだろうな。

南の槍ヶ岳方面。


天気もかなり良くなってきて気持ちいい。

山頂でゆっくりしたいところだけど先が長いので山頂を後にする。

地図だと特に難しいところはなさそうに見えたけど、ちょっとした雪壁があったりと意外に時間がかかった。


水晶小屋に戻り、真砂岳への稜線へと進む。
この稜線もこうやってみるとなかなかすばらしい。




東沢乗越に到着。


この辺りから登りになると極端にペースが落ちるようになってきた。
4日目ともなると体力の低下が著しい。

真砂岳分岐への最後の登り。


分岐着。


ここで湯俣温泉方面に下りるという選択肢もあったけど、まだ時間は11時。
野口五郎岳を越えればあとは下り基調なので烏帽子小屋方面に進むことにした。

野口五郎岳への登り。


雪はかなり少なくて夏道が出てる状況。
黒部源流域に比べると雪の少なさは顕著だ。

黒部五郎岳到着。


この時点で体力ゲージは黄色ランプから赤ランプとなりガス欠状態。
緩やかな登りでさえ少し進んでは1分休むという有様。

山頂直下の野口五郎小屋到着。


正直ここで泊まるかかなり悩む。

昨日は強風の中寝られず睡眠時間は2時間ほど。
強烈な睡魔と体力低下でかなり心は折れそうだったけど、烏帽子小屋まで行けば明日の行程は劇的に楽になる。

まだ12時だしコースタイムより遅くてもさすがに3時には着くだろう、ということでがんばって先に進むことにした。
幸い下りであれば足は動くので。。

ここから先はほぼ夏道が出ている状況。


アイゼンを外して歩いていく。

稜線からは大町市街が見渡せた。


ようやく烏帽子小屋が見えてきた。


下りきった鞍部から最後の登りを息も絶え絶えに登りきり何とか烏帽子小屋に到着。

3年前にこのルートを歩いた時の1.5倍の時間がかかってしまった。
縦走も4日目になるとここまで体力が落ちるのか、少し自分の体力を過信していた部分もあるので、大いに反省。

小屋に着いてしばらく放心状態だったけど、気持ちが落ち着いてきたところでテントやシュラフを干すことにした。


小屋の前から見た沈む夕陽の光景が素晴らしくきれいで思わず見惚れてしまった。


夜も月がなかったため満天の星空と天の川を堪能。

北アルプス最後の夜は酒はなくとも最高の夜となった。

(コースタイム)
三俣山荘(5:00)~鷲羽岳(6:00)~岩苔乗越(7:00)~水晶小屋(7:30)~水晶岳(8:20)~水晶小屋(9:00)~真砂岳分岐(11:00)~野口五郎岳(12:05)~烏帽子小屋(16:00)

黒部五郎岳~鷲羽岳~水晶岳縦走(3日目)

2016年05月01日 | 北アルプス
今日は三俣蓮華岳を越えて鷲羽岳、水晶岳に登る予定。

しかし、朝起きると昨日からの雪が降り続いている。


風はそんなに強くないけど出発するかどうかかなり微妙な状況。

出発時間を1時間遅らせ、6時出発。

黒部五郎小屋に別れを告げてまずは三俣蓮華岳へ。


結構雪が積もったかと思ったけど、くるぶしくらいまでしか積もってなくて心配してたラッセルにはならなかった。

稜線に出ると途端に強風が吹き荒れる。
とりあえず稜線伝いに山頂まで行く。

が、山頂直下ではますます視界はなくなりホワイトアウトの状況に。


山頂付近に到達したものの山頂がわからず。
高度的にはもう山頂なのだが、視界が1m足らずで山頂の標識が見えない。
確か立派な標識があるはずなのだが…
20分ほどうろうろした挙句ようやく標識を発見。


しかし、ここからが大変だった。
山頂に着いたものの視界は1mもない。
風は吹き荒れ横殴りの雪が顔に当たって痛いくらい。
もう完全に冬山。

三俣蓮華岳の山頂は南に双六岳への稜線、北に三俣山荘への下りと本来なら全く迷うことはないのだけど、この状況下でルート探しは難航。
地図を見て北に向かったものの、いきなり雪庇が現れてルートが間違っていることに気付く。
どうやら東寄りに進んでいたらしい。

再度山頂に戻って地図とコンパスで方角を確かめ、ようやく山荘方面へのルートを見つける。
結局山頂付近で30分以上迷ってしまった。

山荘方面のルートといっても三俣山荘への下りは広い雪面。
地図とコンパスをこまめに見ながら慎重に下って行く。
するとようやく視界に山荘が現れた。
あぁ、助かった。

山荘前には信州大学のパーティーのテントともう一つテントが張ってあった。
あの状況下で下降ルートを見つけてちゃんと下ってくるとはさすが信大山岳部だ。

自分もすかさずテントを張って中に入り込む。
風が収まったら水晶小屋まで行こうと思ったけど、午後になっても風は止まず、結局今日は1日停滞となった。

それにしても、今日の山頂での一幕は危なかった。
最初コンパスを使わず登ってきた方向からの感覚で下降しようと思ったのが間違いで、一歩間違えば雪庇を踏み抜くところだった。
正直あそこまでのホワイトアウトは久々で焦ってしまった。
単独行だからこそこういう状況での冷静な判断が求められるのだ。
反省。。

ということで、今日は三俣山荘で1日停滞。
やることもないので、持ってきた半沢直樹シリーズのロスジェネの逆襲を読んで過ごす。
面白すぎて2時間ほどで読み終わってしまったのであとは残りの酒を全部飲んでふて寝。
明日から気持ちを切り替えて頑張るぞ。

(コースタイム)
黒部五郎小屋(6:00)~三俣蓮華岳(8:10)~三俣山荘(9:30)