人生山あり旅あり休みあり♪

山登りと旅行の雑記帳です。

大常木谷~竜喰谷下降

2014年08月23日 | 丹沢・奥秩父・奥多摩の沢
今週末は上越のサゴイ沢に行く予定だったけど、天気が不安定なため奥秩父の大常木谷に変更。
大常木谷は先日岩井俣沢に一緒に行ったK坂さんからおすすめされたので、上越方面が中止になったときのサブ案として頭に入れてあった沢だ。
今回は後輩のヤザキチとともに行ってきました。

池袋駅22時集合。
予定通り遅刻し23時出発。
道の駅たばやまに1時半着。
先客に東屋の軒下を取られていたのでやむなく駐車場に銀マットを敷いてちょっと飲んで就寝。

7時起床、大常木谷出合駐車スペースに8時半着。
出発準備を整え9時出発。


まずは駐車場のすぐ裏の尾根に沿って沢に下りる。
さすが人気の沢。踏み跡が登山道みたくなっていて迷うことはない。

沢に降り立ち大常木谷の出合まで沢を下降する。
途中自分が思っていたよりもなかなか出合に着かないので空身で偵察しに行ったりしてちょっとロス。
結局間違っていなくて出合無事到着。

出合にはこんな看板が。


了解いたしました。

ここから大常木谷を遡行開始。
最初はきれいなナメが続く。


奥多摩の沢とは雰囲気が違う。
倒木もあまりなくてステキ。

しばらく行くと五間ノ滝。


けっこう立派な滝。
水流の右を簡単に登れる。


ここを過ぎて少し行くと千苦ノ滝25m。


かなりの迫力。
滝の左側を登っている記録があったけど、最後の落ち口はかなり難しそう。
最後で落ちたらただでは済まないだろうな。。

ということで左岸から高巻く。
やたらとFIXロープが残置されていてげんなり。
こんなに張らなくても巻けるでしょ。

千苦ノ滝を越えると大常木谷のハイライト山女魚淵。


ここはゴルジュを泳いで突破しないといけない。
といってもほんの5mほど。

さっそく泳いで突破。


気持ちいい~

このあとの早川淵。


ここは泳がなくても膝下の徒渉で通過できる。
淵の中には魚がうようよ泳いでるのが見える。
この先はかなり魚がいそう。

早川淵を越えたところで魚がいそうな淵があったので釣りタイム。

なんと竿を入れたら一瞬でヒット!
そして2匹目も続けてヒット!!

続いてヤザキチに交代。
釣ってる姿を写真に撮るからちょっと待ってて、と言ってカメラを出して振り返ったらなんと既に1匹ゲット。


早すぎて見えない!
なのでもう一度釣りをしている姿を写真に収める。


ヤザキチ、釣りのセンスあるかも。

釣った魚をカラビナにかけてドヤ顔のわたし。


ちなみに釣れたのはイワナじゃなくてヤマメだった。

ということで、今日の食事分をわずか30分で釣り上げ釣り終了。

ここから少し行くと不動ノ滝。


下の段は簡単、上の段は難しそう。
というよりシャワークライミングでずぶぬれになりそうだったので、巻くことにした。

不動ノ滝を過ぎると流れが穏やかになりしばらく行くと右岸に会所小跡が出てきて今日の遡行終了。


会所小屋跡は平地になっていて薪もたくさん落ちていてすばらしいテン場。
タープを張って早速焚き火開始。


ヤザキチが担ぎ上げてきたクリアアサヒ6本と梅酒で宴会。

釣ったヤマメは塩をふって塩焼きに。
今日の捕獲物を手にしてニンマリのヤザキチ。


カリカリに仕上げる。


ヤマメとビールでもう最高!


心配していた雷雨もなくステキな夜を満喫した。


そして2日目。
朝4時起床、焚き火を起こして飯を食って6時出発。

今日は大常木谷を最後まで遡行するのではなく、大常木林道を歩いて行って隣の竜喰谷(りゅうばみだに)を下降する。
大常木谷のハイライトは終わったし、最後まで遡行すると下山が長くなるからだ。

ということで大常木林道をてくてく歩く。
地形図には乗っていない道だけど、かなり歩かれているようで道はしっかりしている。


結構登らされて1時間。
苔むした岩が出てきた谷筋から下降を開始。


10分ほどで竜喰谷に出合った。


竜喰谷もきれいなナメ床や滝がたくさん出てきてけっこう楽しい。






途中の滝の高巻きも踏み跡がしっかりしている。

下駄小屋ノ滝では泥付きの急な登りでちょっと怖かったのでロープを出す。
その後の下降も急だったので懸垂一回で沢に戻った。


結局ロープを出したのはここだけだった。

このあとも手頃な滝を見ながら下降。
登りだったらほとんど登れそうな滝なのでちょっと残念。

最後の5m滝を越えると一ノ瀬川に合流。
すぐ上が林道になっていて終了。


わずか2時間で下降できるというとってもお手軽な沢だった。

この後はのめこい湯に入ってフォルクスでステーキ食って帰った。


大常木谷は思っていたよりも素晴らしい沢だった。
なんといってもコストパフォーマンスが高い。
大常木林道までの遡行であれば、半日歩いて釣りして焚き火してビバークして、翌日はちょっと林道歩いて竜喰谷下降して午前中で終了。
日帰りでも行けるけど、あえて1泊2日にすると充実した沢登りを約束してくれるオススメの沢です。

(コースタイム)
1日目
駐車スペース(8:30)-出合(9:15)-千苦ノ滝(10:00)-山女淵(10:35)-釣り1時間-会所小屋跡(13:30)

2日目
会所小屋跡(6:00)-竜喰谷下降点(7:00)-二俣(8:00)-林道(9:30)

岩井又沢~畑沢(4日目)

2014年08月06日 | 東北地方の沢
沢登り最終日。
今日は稜線に出て大朝日岳を経由して下山します。

天気はあいにくガスの中。


出発して30分ほどで水枯れ地点。
左に進路をとって詰めて行く。


高山植物が咲いていてとてもキレイ。

藪漕ぎ30分ほどで藪を抜け


15分ほどで登山道に到着。


ここからは靴を履き替えて下山準備。

西朝日岳を経由して


お花畑を見ながら進むと


避難小屋に到着。


ここでは仙台一高の山岳部の生徒に出会った。
合宿で朝日岳に来るのか、やるなぁ。

ラーメン食ったりしてしばし休憩。
この間に豊野さんがタクシー会社に連絡して手配完了。

下山に向けて出発。

大朝日岳でみんなで記念撮影。


みんないい顔してるな~。

残念ながらガスの中だけど、たまに太陽が見えて晴れてきそう。

しばらく下山していくとガスが抜けてきた。


おぉ、素晴らしい景色!


こういう景色大好き。

大石沢小屋との分岐点からはひたすら下り。


1時間半ほどで沢に下りる。
ここからは恐怖の吊橋三連発。


吊橋というかワイヤーが張ってあるだけって感じ。
高度感があってかなり怖かった。

でも、この間の登山道、人もあまり入っていなくてブナの原生林が色濃く残っていてすごくステキな場所だった。




最後の吊橋を渡って


そしてゴール!


いや~、素晴らしい沢旅でした。
朝日連峰の沢は難しいけど最高の沢です!



しかし、この後が大変だった。
タクシーで奧三面ダムまで行く予定が、途中の林道が崩壊していて行けず。
遠回りだとタクシー代が6~7万かかるということなので小国駅で一旦降ろしてもらった。

ちなみにこの地元のタクシー会社、前回豊野さんが利用したときも予約の時間に現れなかったという曰く付きの会社。

そのため今回は3度も念押しの電話をして林道の通行状況を確認していたのだ。
そして避難小屋から連絡した際も「大丈夫ですよ、通れます」と言っていたのにこの有様…
おいおいどうなってんの!?
タクシーの運ちゃんが会社に確認したものの誰がそのような発言をしたかわからないとのこと。
そんなにたくさん従業員いるんかい!と突っ込みたくなったけど、運ちゃんに罪はないので、登山口から駅までの運賃にしてもらい渋々精算。
えらいいい加減だな。。
ここのタクシー会社を利用する際は要注意です。

ということで米坂線と羽越本線を利用して村上駅から今話題のニコニコレンタカーを利用して車を回収。
結果的にこちらの方が安く済んだので結果オーライですな。

そのあとは瀬波温泉で4日間の垢を落として、道の駅神林で宴会。
さらに翌日沼田の回転寿司で2度目の打ち上げをして解散。

天気にも恵まれて素晴らしい4日間だった。
これを書いていたらもう沢登りに行きたくなってきた。

岩井又沢~畑沢(3日目)

2014年08月05日 | 東北地方の沢
沢登り3日目、今日は畑沢を詰めて稜線を目指す。

テン場からはすぐに畑沢の出合。


ここから畑沢を詰めて行く。

最初はゴーロ歩きが続く。


40分ほどで清水沢出合。


この先も単調なゴーロ歩きが続く。
すると先に雪渓が見えてきた。


雪渓の周辺は山菜の宝庫!
ウドにウルイ、そしてあぶらこごみ。
山菜の知識は全くなかったけど、豊野さんのアドバイスで今日食べる分を採る。


今日の夜はイワナはないけど山菜が食べられるとあってテンションがたちまち上がる。

単調なゴーロが終わると嘉助滝15m。


直登不能なので左岸から高巻く。

懸垂で沢に戻ると


次は白いナメ滝70m。


記録だと快適に登れると書いてあったけど、とても快適に登れそうにない。

右のルンゼを詰めて上部のブッシュをトラバース。




ここのトラバースが逆走のスラブになっていて怖かった。

ここから上部は確かに快適に登れる。


適度な滝が続きぐんぐん標高を上げていく。

15m上部ナメ滝。


中間地点までは簡単だけど、滝の落ち口が難しい。

ロープを出して左のブッシュを高巻く。
ここはかなり急だった。


7m斜滝。
Kさんフリーで突破。
上からロープを出してもらって登る。


ヌメヌメしててかなり怖かった。

まだまだ滝は続く。

Kさん果敢に水流をシャワークライミング。


かっこいい!

振り返ると遠くには村上市内と海が見える。


写真だと分かりにくいけど、遠く佐渡島まで見える。

標高1,400mまで上がったところで平らな草付きがあったのでそこでビバークとする。
稜線まであと1時間半くらいだったけど、風が強そうだしガスの中なのでここにして良かった。

さっそく草刈りをして整地してタープを張る。
遠くに海を見渡せる最高のロケーション。


採ってきた山菜を洗って


さっそく豊野さんが調理。




焚き火も添加して宴会準備完了。

豊野さんの山菜料理。


最高の夕飯だ。

焚き火を囲んで楽しい夜を過ごした。

岩井又沢~畑沢(2日目)

2014年08月04日 | 東北地方の沢
沢登り2日目。
今日は中俣沢のゴルジュまで行く行程、張り切って行きましょう!

遡行開始してすぐにヨージロウノ滝。


簡単に越えられる。

ここを越えたところで正面のルンゼにスノーブロックが出てくる。


前回豊野さんが来たときはもっと大きかったと言うので、今回は上部に雪渓もなさそうかな。

途中水量の多い徒渉ではお助けロープを出したりしながら進んでいく。




いやらしい徒渉やへつりもあって結構シビア。




これより20~30cm水量が多かったらかなり危険だった。

この後も泳ぎ→徒渉→へつりを繰り返しながら進む。






途中の廊下状のゴルジュはすごいキレイだった。




滝もキレイ。


それにしても水量が多い。
丸2日歩いているというのにこの水量。




朝日連峰の沢はスケールがでかい。

大上戸沢出合で大休止。
ここで時間は11時。
このまま中俣沢に突っ込むとおそらく今日の夜はゴルジュ帯でビバーク&イワナなし。
さらに明日は高巻き泳ぎの連発に下手すると高巻きの途中でビバークになるそうな。
豊野さんはそのまま突っ込む気持ちのようだが、他4名はイワナ釣って焚き火して楽しければそれでいいっしょ!みたいな雰囲気。
豊野さんから意見を求められて、即"中俣沢は辞めましょう!"に決定!!

ということで明日は中俣沢改め、畑沢を詰めることになった。
とはいえ、中俣沢の5級に対して畑沢も4級上とかなりのレベル。
ただ行程は少し短くなったので今日は昼からイワナ釣りをすることになった。

ちなみにこの休憩中にKさんは2匹のイワナをゲット。


Kさんはエサ釣りではなくルアーで釣っているんだけど、目の前で簡単にヒットさせるから凄い。

畑沢出合付近に12時半着。
豊野さんの嗅覚で見つけたテン場はなんとかつてのマタギが使っていた場所。
ちょっと森の中に入ったところなので分かりにくいけどさすが豊野さん。


ブナの大木にはマタギが記した古の記録が刻まれていた。

昭和廿八年(28年)って1953年かよ。


そしてニ頭取りって熊のこと??


豊野さんの話によると、マタギは春先に山に入って狩猟してここで熊を解体して麓に運んだそうな。
ここは悠久のロマン溢れるテン場なのだ。

この後さっそく釣りに繰り出す。
今回は豊野さんのアドバイスを受けて釣ることにした。

まずはHさんが豊野さんのアドバイスで始める。
あの辺に竿入れてみな、と言われた通りに入れてみるとなんと立て続けに3匹ゲット!


そして自分も言われた通りにやってみたところ2匹ゲット!


豊野さん、やっぱり神ですな。
豊野さんは今日はみんなの指導だけで釣りは1匹のみで終了。
できる男はかっこいい。

結局みんなでイワナ17匹を吊り上げ今日もイワナパーティー。
そして今日のイワナ料理はこれだ!


昨日に引き続き、刺身に唐揚げ、そしてイワナの卵と刺身を醤油と生姜で漬けたイワナ漬け。
これにイワナの塩焼きも加えた超豪勢なフルコース。


もちろん骨酒も加えて明るいうちから大宴会。


焚き火はいいね。
今日も楽しい夜が過ぎて行った。

岩井又沢~畑沢(1日目)

2014年08月03日 | 東北地方の沢
昨年、一昨年は和賀山塊、その前は葛根田川さらにその前は追良瀬川とここ数年夏は東北の沢に繰り出している。
そして今年はどこの沢に行こうか迷っていたところ、なんと沢登りの神様豊野さんからお誘いを受けて朝日連峰の岩井又沢に決定。

朝日連峰はその山深さも去ることながら流程の長い沢が豊富にある。
ただ、どの沢もゴルジュや淵、難しい滝がたくさんある上、最低3泊4日は必要な難しい山域なのだ。

今回は豊野さんとその山仲間3人の計5人で行ってきた。

沼田駅に13時半待ち合わせ。
月夜野IC付近の無料駐車場でみんなと合流し途中村上市内のスーパーで買い出しをして奥三面ダムに18時着。


明日からの好天と安全な山行を願ってみんなで宴会。


22:00就寝。

4時半起床6時発。
出発前にみんなで記念撮影。


真ん中に変な人がいますが何か?
というのも、この山域は8月になるとメジロアブが大量発生するのでその対策の一環。

岩井又沢の出合まではブナの原生林を歩いていく。


朝日に照らされたブナがキレイだ。

1時間ほどで岩井又沢の出合に到着。
準備を整えて出発。


最初は膝上の徒渉を繰り返しながら進んでいく。


それにしても水がキレイだ。




最初はアブが少ないのでこんなもんか、と思っていたものの、気温が上がるにつれてアブが一斉に襲いかかってきた。

あまりの襲来にHさんの持ってきたアブ対策用のマグナムジェットを全身にかける。


これで少し寄って来なくなった。

ちなみに豊野さん曰く、これでもまだ最盛期の1/3程度らしい。
メジロアブ、恐ろしや…

しばらく行くと4mS字状滝。


記録だと泳いで右壁に取り付き直上とあるが、水量多くまだ朝早いので左岸のブッシュを高巻く。
出だしがいやらしいのでロープを出して、懸垂一回で沢に戻る。


この後は穏やかな渓相が続き、8mS字釜滝。
滝が奥深くにありここからは見えない。
Kさんが泳いで偵察に向かう。


記録だとボルトなしでは直登不可とあるが、Kさんの偵察の結果、ボルトがあっても直登不能ということで左岸を高巻く。

この高巻きの途中でミヤマクワガタ発見!


ミヤマクワガタって天然ものを見たのは初めてでちょっと興奮。

高巻きの途中から見えた8mS字釜滝。


あんなの泳いで取り付くの無理でしょ…

沢に戻って腰までの徒渉を繰り返しながら進んでいく。




水がめちゃくちゃキレイだ。


水も思ったほど冷たくなくてガンガン泳いで行く。


さいこー!!

流れの強いところは空身で泳いでロープを出す。


もう気持ちいいのなんの。
やっぱり夏は沢登りですな。

この後もキレイな淵を泳いだりへつったりしながら越えて行く。




ウエデコ沢出合付近で最高のテン場を発見。
本当は翌日の行程を考えてさらに先の大上戸沢の出合まで行きたかったが、もう時間も2時だし釣りもしたい!
ということでここのテン場に決定。


焚き木を集めてタープを張ったら皆釣りに繰り出す。

1時間ほどして戻ってきたらこの釣果!!


豊野さんとKさん、凄すぎます。。
私も20cmクラスを一匹釣りました。
みんなで計15匹、沢登りでこんなにイワナを食べるのは初めて。

ちなみに豊野さんは沢登りの本も去ることながら渓流釣りの本も出しているこの世界の重鎮。
その実力はハンパなかった。

この後夕立が30分くらいきたと思ったらあっという間に増水!
あのキレイな沢がこの濁流に…


あのまま突っ込んでいたらと思うとゾッとする。。
沢登りは判断が重要だと改めて感じた。

さてさて、釣ったイワナは豊野さんが調理。
あっという間にイワナの刺身が完成。


もちろん塩焼きも。


日が暮れて宴会開始!


刺身で残った頭や骨は小麦粉をまぶして唐揚げに。


これがものすごくうまかった。

そして骨酒を飲みつつ


最後の〆はイワナ丼とイワナ汁!




これまでイワナといえば塩焼きしか食べたことがなかったけど、こんなにたくさんの調理をしたことがなかった。
いやいや、いろいろと勉強になりました。

そんなこんなで最高の夜が過ぎて行った。