ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




東陽ビル。中央区日本橋横山町4。左:1986(昭和61)年1月12日、右:2004(平成16)年1月10日

横山町問屋街の通りを南へ行くと清洲橋通りに出る。都営新宿線の馬喰横山駅があり、大通りの向かい角に古いビルが建っている。今は改装されてなかなかしゃれたビルに生まれ変わった。入り口を入るとすぐ階段室で、その階段室はわざわざ古いままに残したようだ。これは面白い保存方法だと思う。
『日本近代建築総覧』に「東陽ビル、日本橋横山町9、建築年=昭和4年、3階建、設計・施工=清水組」というのがあるが、所在地と階数が異なる。2階と思われる高さがやけに低いので、構造上は3階建てなのかもしれない。また、作成年度の異なる何種類かの地図で探しても、9番地にはそれらしいビルは見つからない。不動産のサイトには「大原第5ビル、竣工=1930年1月」と出ていた。
左写真の右に写っているビルは日清紡績のビルである。撮影時にはこのビルに本社を置いていたと思われる。現在は「NB日本橋ビル(1995年竣工)」に建て替わった。



左:2006(平成18)年4月1日。右:2011(平成23)年3月25日

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コメント
 
 
 
改装による現存の理由 (グズグズ)
2013-06-20 01:34:40
東陽ビルの改装にいたる顛末を書いた方のブログによりますと旧東陽ビルの現在の持ち主の不動産会社は2008年ごろに建替えを考えていたそうです。しかし当時の不景気という経済状況と「古いビルを再生し、高付加価値化する若いクリエーターらの運動」に影響されてそのまま再生する事になったようです。不景気にも良いところがあったようですね。
 
 
 
>グズグズ様 (流一)
2013-06-21 08:47:37
なるほど、不景気だと建て替えた後、テナントが予定通り入らなかったり家賃を値切られたりということも考えられますね。剥落防止ネットでは外聞が悪い。改装によってきれいになり、しかも昭和初期のビルだということも分かる。最善の策、という感じがします。
 
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