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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




日本生命保険本館。大阪市中央区北浜3-8、今橋3-5。1992(平成4)年8月4日

淀屋橋より南の御堂筋は1937(昭和12)年に拡幅されて今のように整備された。日本生命保険相互会社本店(北半分の第1期工事)はそれに合わせて、御堂筋側を正面として1938(昭和14)年に、南半分が1902(明治35)年竣工の旧本館のままで、中断する。盧溝橋に始まる日中戦争から2年目という時勢が影響した。
設計は長谷部竹腰建築事務所で、住友ビル(1932年)に関わっていた2人が設立した会社である。片岡安を建築顧問としたという。施工は大林組。外観は平らな壁面に縦長窓が並ぶモダニズムのようだが、基部、胴部、冠部の三層構造を示した新古典主義の重厚さが感じられる。
南半分の工事が再開したのは1954(昭和29)年で、完成したのは1962(昭和37)年。設計は日建設計(長谷部竹腰建築事務所の後継)。外壁は岡山県北木島産の花崗岩によるタイル状の石張り。建物コーナーのアールも慎重に設計されている。(関西近代建築 日本生命保険相互会社本店本館(安達英俊)
ビルの高さは31m。御堂筋周辺の建物は、1920年(大正9年)12月に施行された市街地建築物法による「百尺規制」で高さが揃っていた。今ではこの高さを守ったビルは少なくなってきているが、日本生命保険本館は当分はその規制を見せてくれると思う。



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