ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




すぺーす小倉屋。台東区谷中7-6。2007(平成19)年12月1日

初音の道にある「すぺーす小倉屋」は質屋だった建物をそのまま使ったギャラリーである。1993(平成5)年に建物の持ち主が古い建物を使いながら維持する目的で開業したらしい。オーナーのご母堂が絵を描く人で、その作品を人に見せたいということもあったようだ。
店舗だった家屋は1847年、江戸末期の建築。3階建ての蔵は1916(大正5)年の建築で、黒漆喰の壁だったものを25年前に損傷防止のためトタンで覆ったという。2002年に国の有形文化財に登録された。
質屋の小倉屋は1940(昭和15)年頃まで続く。戦後は他の質屋に貸し出して1970(昭和45)年頃まで使われていた。店名は鍵屋といった。
小倉屋の北隣は功徳林寺(くとくりんじorくどくりんじ)という寺。境内に笠森稲荷(かさもりいなり)の旧跡である祠(ほこら)があるそうだ。江戸期明和の頃(1760年代)「笠森お仙」のいた茶屋が評判になった。その「おせんの茶屋」つまり鍵屋があったとされる場所だ。



左:すぺーす小倉屋。2000(平成12)年5月3日。右:民家と赤塚べっ甲店。1989(平成1)年3月12日

2000年に撮った写真ではすぺーす小倉屋の塀は板塀だ。小倉屋の隣は看板建築の商家だった家で、その隣に赤塚べっ甲店。看板には「東京都伝統工芸指定江戸鼈甲」。耳かきが千円くらいだというから手頃かもしれない。

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