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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




県立佐倉高等学校記念館。千葉県佐倉市鍋山町(なべやままち)18。2002(平成14)年5月5日

1910(明治43)年(授業開始は4月28日、落成式は11月10日)に「千葉県立佐倉中学校本館」として建設された校舎。現記念館が建つ前は佐倉中学は佐倉城追手門前にあったらしい。建設に当たって、最後の佐倉藩主堀田正倫(まさとも)から土地の購入費と建設費4万2千円が寄付された。
設計は久野節(くのみさお、1882-1962、東京帝国大学建築学科卒業、千葉県技師、後に鉄道省の初代建築課長)、後藤政次郎(詳細不明、棟札にあった名前と思われる)。『日本近代建築総覧』には竹川駒次郎の名前も載っている。施工者は『総覧』では島崎留次郎。
木造2階建ての建物の平面は東西に長く、西端で北側に突き出た部分がある。外壁はドイツ下見張り(板を横に張り、その合わせ目は目地にして面は垂直)。屋根は当初は石製スレート瓦葺。南側には縦長の教室の上げ下げ窓が並び、廊下は北側。中央の玄関周りは柱を外面に出した「スティク・スタイル」という様式。玄関両脇のドームを載せた塔と、中央の丸窓の屋根、大棟の換気塔が建物を特徴付けている。
1974(昭和49)年、新校舎が竣工し、「記念館」と改称した。記念館は管理棟(校長室、職員室、会議室、応接室、事務室、保健室等)として使用されることになる。2005(平成17)年に国登録有形文化財に指定された。



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