ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




第三イセビル。神奈川県横浜市中区長者町8。1988(昭和63)年8月6日

中村川の車橋から大岡川の長者橋への大通り(横浜市主要地方道80号横浜駅根岸線、横浜駅根岸道路、長者町通り)の長者町七丁目交差点の角に建つ小さな雑居ビル。「イセザキモール」の商店街の北東側入り口にあるイセビルと同じオーナーのもので、ちなみに第二イセビルが伊勢佐木町二丁目にあるそうだ。
塔屋が目立つビルで、それもアールデコ風なデザインで印象的だ。『ウィキペディア>イセビル』には「1956(昭和31)年度の助成で長者町七丁目に建設された」とある。第一イセビルは関東大震災復興の興建築助成株式会社の助成を受けたが、第三イセビルの助成というのは、戦後の横浜市建築助成公社から融資を受けたことを言っている。『横浜の防火帯建築と戦後復興 』では、昭和31年度融資で、大林組の施工。竣工当時の写真を見ると、塔屋の上の窓は時計がはめ込まれていたと判る。残念ながらいつのまにか撤去されてしまった。
長者町通りのビルの前にアーケードが残っている。第三イセビル竣工当時の写真に写っているものと同じらしい。今となると貴重なものかもしれない。



第三イセビル。2009(平成21)年4月5日

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