ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 



北田商店(大黒煎餅)。豊島区西巣鴨3-19
1987(昭和62)年2月15日

旧中山道の庚申塚通りが明治通りに出る掘割交差点の近くあった商家。
豊島区立郷土資料館>かたりべ(資料館だより)』の45号に、店の歴史が記されている。北田商店は1995年の大晦日に、常連客に惜しまれながら閉店した。その際、郷土資料館に多量の資料を寄贈し、1996年に「特別展・大黒煎餅の歴史」として展示した。
そのサイトには「北田商店は、石川県出身の〈店主の〉父権次氏(明治31年生まれ)が、佐野屋(小石川区の煎餅屋)に奉公後、大正11年(1922年)に独立して高岩寺(通称とげぬき地)近くの家を創業したのに始まります。現在地に移転したのが大正12年。昭和5年(1930年)には3階建てのいわゆる「看板建築」(幅2間半)の店舗兼製造所を構えました。」とある。
写真では建物上部が反射光で白く飛んでしまっているが、銅板の壁や戸袋は1階部分のようにほとんど黒に近い色だったのだろう。3階はベランダの後ろにあるのだろうか。『東京―昭和の記憶―中山道 西巣鴨~板橋>』に1983年撮影の写真がある。
写真左の「TOTO」の看板の家は「遠藤管工」で、建物はビルに替わったが「TOTO」の看板が同じ位置に架かっている。その左に、たぶん戦後に建てられたと思われる看板建築が残っている。「パチンコ天国」だった家。

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