ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




伊東東郷記念館の石垣と門。静岡県伊東市渚町。2015(平成27)年5月29日

国道135号旧道の大川橋の南の袂から川沿いの道を、松川藤の広場を右に見て下流へいくと、東京電力の建物がある手前に「東郷小路」の石碑がある。その角を入って行けば東郷記念館がある小道へ導かれる。その石碑には物語があるわけだが、ぼくはよく理解していないので省略する。
東郷記念館は土・日曜日の開館で、撮影日は閉まっていたので道路から撮った写真しかない。下の写真は門の上にカメラを差し上げて撮ったもの。
以下、伊東東郷記念館のHPを参考にした。
東郷記念館とは東郷平八郎が昭和4(1929)年にテツ夫人のリウマチの療養のために建てた別荘。東郷元帥は別荘を建ててから5年後の1934年86歳で亡くなり、別荘は33年まで利用されたとされる。別荘だから元帥も夫人も居住したわけではないと思う。たまに訪れては温泉につかって休養したのだろうか? 夫人がなくなったのはいつなのだろうか? 
別荘の敷地は400坪、建物は平屋の普通の日本家屋。今なら「さすがは東郷元帥の別荘、すごーい」と感じる人もあるだろうが、建った当時の感覚だと、ちょっとした商家の別荘といった程度で、東郷元帥にしてはごく質素なものと受け取られたのではないかと思う。
建物の施工は地元大工の「里辰」というが、この名前は棟梁の屋号だろうか? 3年後の1932(昭和7)年8月に離れを増築している。
別荘の所有者は何度も変わったが、取り壊して保養所を建てようとした人はいなかったらしく、建物と庭が今に伝えられた。2010年12月から渋谷区神宮前の東郷神社の所有になり、2012(平成24)年12月に伊東東郷記念館が開館した。


伊東東郷記念館。2015(平成27)年5月29日

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