ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




直峰機材。文京区千駄木2-15。2008(平成20)年9月10日(3枚とも)

不忍通りの裏手、区立汐見小学校の東にあった工場だった建物。「水道衛生機材卸/直峰機材」の看板が出ている。撮影時は解体も間近ではなかったかと思うが、まだ直峰機材が使っていた。現在は10軒ほどの3階建ての建売住宅に建て替わった。直峰機材は根津2丁目に移って存続している。
建物は、1986年の地図では「丸富ブラウス/直峰機材、丸富アパート」、1974年の地図で「チームブラウスKK」。この建物は『Kai-Wai散策』というプロの写真家が運営しているブログで紹介されている。『千駄木の廃墟風路地(2005.02.04)』『千駄木のネオ廃墟(2005.02.05)』『千駄木のネオ廃墟で(2005.02.06)』の3本がそれで、建物の所有者に取材して敷地内の写真を撮ったり、建物の由来を聞いたりしている。それによると、昭和29年(1954年)に縫製工場として建てられたが、20年ほどで廃業、その後はアパートとして使われてきた、ということである。直峰機材はビルの一部を借りているのだろうが、入り口の「東芝住宅設備機器」の看板はだいぶ古くなっている。
建物はRC造2階建ての2棟を渡り廊下が繋いでいるものらしい。やたら凹凸のある複雑な平面をしている。



南側



1986年の地図に「丸富アパート」となっている建物。1階は倉庫だったのではないかと思う。2階も住居とは思えず、事務所か従業員用の食堂でもあったか、という感じだ。
写真左になる向かい側は撮影時は空地になっていた。昭和43年から「横浜テープ工業」という洋服のネームなどの製造販売の会社があるところだ。隣の縫製工場に製品を納入したこともあったかもしれない。

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