ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




東京さぬき倶楽部。港区三田1-11。左:2012(平成24)5月16日、右:2011(平成23)年9月13日

ネットの情報を参照すると、東京さぬき倶楽部はビジネスホテルとレストランを運営している施設で、以前は「東京讃岐会館」の名称で香川県の生協が運営していたという。香川県民の東京での拠点および香川県をPRする物産店といった施設のようだ。1969年の地図では「香川県東京事務所/県職員宿泊所」で、より香川県の出先機関といった性格が出ている。ビルの屋上と門柱はまだ「讃岐会館」の看板のままだ。
建物は大江宏建築事務所が設計したもので、1972年の竣工。ぼくは知らなかったが、大江宏はたいへん有名な人で、香川県文化会館(1965年)、香川県立丸亀高校武道館(1973年)、なども設計しているから香川県とは懇意にしていたのだろう。写真には写っていないが、讃岐会館の12階建てのビルの右に2階建てガラス張りの玄関ホールが付属している。大江の設計になる法政大学55/58年館に付属している会議室棟と似たデザインでる。



東京さぬき倶楽部の蔵とばんげ
2012(平成24)5月16日

東京さぬき倶楽部の土地は元々は個人の邸宅だったと思う。ビルが建つ前まで、その邸宅が香川県職員宿泊所として使われていたのではないだろうか。古い門と蔵は、戦前からあったと思われるその邸宅の遺構と思われる。門を見ると母屋は洋館だったのかとも思えるのだが、昔の航空写真では屋根が見えるだけなので分からない。
「ばんげ」は別館のレストラン。写真では逆光で白く飛んでしまったが、2階建ての日本家屋である。古民家を移築したものらしい。

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