ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 



(財)鎌倉風致保存会(旧安保小児科医院)。神奈川県鎌倉市御成町9
左:1998(平成10)5月16日、右:2003(平成15)年10月25日

鎌倉駅西口から南へ、由比ガ浜大通りへ出る商店街を御成通りという。その中間辺りに五差路があって角に洋館が建っている。財団法人鎌倉風致保存会が事務所として使っているが、安保小児科医院だった建物だ。『鎌倉市>景観重要建築物>旧安保小児科医院』によると、大正13年に建てられ、平成7年まで医院として使われてきた。施主の安保隆彦氏は大正6年に小町で開院したが、関東大震災後、再建する際に御用邸の近くにと要請されて現在地に建てたという。屋根は天然スレートで葺かれていたのが、昭和40年頃に現在の亜鉛引鉄板瓦棒に替えられたらしい。


赤尾耳鼻咽喉科医院
鎌倉市御成町5
1998(平成10)5月16日

旧安保医院のある五差路を東へちょっと入ったところにあった。外観は安保医院によく似ていて、急勾配の切妻屋根が3方向に出て、ハーフティンバーの表現になっている。
医院の創業者である赤尾三郎氏は1928(昭和3)年に長谷で開業、1935(昭和10)年に写真の建物を建てて移ってきたらしい。やはり目の前の安保医院を意識しただろうか。2007年に解体されて現代的な建物に建て替えられた。
玄関は2本の柱の下部とそれに付いている低い壁はスクラッチタイル貼りで、いかにも昭和初期の雰囲気だ。その写真は、『神奈川の近代建築>赤尾耳鼻咽喉科』で。

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