冬青(そよご)風

常緑樹の森の下に佇み、かたい葉が風にそよいで、ソヨソヨと音をたてる。
ソヨゴの語らいを聞いていただければ幸いです。

難所の涸沢岳を越えて奥穂高岳に 2日目②

2006年08月26日 22時24分43秒 | 山歩き


雲が次から次へと湧き出し、とうとう槍ヶ岳の姿を見ることが出来ないまま、
10:00奥穂へ向けて出発。北穂から奥穂縦走路は、厳しい岩場の連続です。



大岩を乗り越え、小岩を踏みしめ、浮石を見極め慎重に上り下りします。

     

細い足場が続き、滝谷側は見るのも怖い断崖絶壁です。
ちょっとスリリングすぎ身振るいが起こります。





細い稜線を右に左に注意しながら、少しづつ横移動していく。
涸沢カールの稜線までやっとたどり着く。遥か下にヒュッテの赤い屋根が見える。

   

   ガスってきて周囲の景色も見えづらくなってきた。
   遠く奥穂高岳も見えるが、涸沢岳はまだ到着しない。

       
       
       途中の稜線にイワギキョウを見つけ一息つき、
       雷鳥の親子を岩場で見かけては、二息つく。
       このあと岩場を走る、珍しいおこじょなども見つけ
        緊張の山行のなかで、ほっとひといきいれる。

        

         一山乗り越えほっとしたのも束の間。
         細い稜線の道のその先端は・・・。
         目の前に、どどーんと聳える岩山。
         あの・・山を越すの一同しばし唖然。

         

         よく見ると、岩場を2,3人と先客が登攀している。
         す、凄い。凄すぎ。 勇気を出してレッツトライ!



登りだすと岩場が階段場になっていて、以外に登りやすい。
下から見ていた時は、少しびびっていたのが嘘みたいに登れる。
皆、やったー!の余裕の笑顔。とてもいい満足笑顔でした。



この岩場が涸沢岳かと思ったら違いました。少し力が抜けた。
それもそのはず13時を過ぎていました。お昼はまだだった。
ここで昼休憩し13;50前方に聳える涸沢岳にアタック。

このあたりより崩壊が激しく、クサリや梯子が連続する。
手応え十分の岩場です。涸沢岳侮るべからずの思いでした。
最後に難所の岩場を鎖を使って攀じ登ると涸沢岳稜線に出る。
やっと歩きやすい稜線になり、涸沢岳の頂上が見えてきた。

涸沢岳頂上では、長く、果てしくスリリングな岩場歩きを征服した
安堵感で皆さん大満足の表情をしていた。
頂上はガスっていてあまり景色が見えなかったので、疲れもあったのか
涸沢岳で写真を撮り忘れていた。
     この写真は奥穂高岳より写した涸沢岳です。

      

頂上より足取りも軽く20分ほど稜線を下っていくと、山荘の上に出る。



無事穂高岳山荘に到着14:20。
当初の計画では、翌朝奥穂高岳に登る予定だが、明日の天候芳しくなとのこと。
時間はまだ15時前なので、荷物を部屋に置いて空身で登ることになった。

      

    奥穂高岳山頂へは1時間ぐらいあれば登れるので、疲れた身体に気合を
    入れて出発。
    山荘からいきなりの岩場は、垂直の壁に長い鉄梯子、鎖などの連続でした。
    
     

  そこを過ぎたら安定したガレ場の稜線に変わり
  以外に簡単に頂上を踏むこたが出来ました。



山頂の左側には祠があり、右側の岩場には山座円盤台があった。
奥穂高岳山頂。3190m。日本で3番目に高い山です。


       (奥穂高岳山頂にメンバーと :写真は芳村リーダー提供)

山頂は薄雲に覆われていたが、途切れ途切れの雲間からジャンダルムも見える。
梓川の流域にある帝国ホテルなど、上高地も遠く見える。あそこから歩いたのだ。
山頂から最後の望みで槍ヶ岳の眺望を待つが、雲に阻まれ結局見えず。
明日天気が良くガスがかかっていなかったら早朝もう一度登ることとして、
下山することになった。 登り45分。下り30分の奥穂高岳登頂でした。



 本日の穂高縦走で日本の山標高ベスト10のうち3座登頂しました。

③ 奥穂高岳3190m ⑧涸沢岳3110m ⑨ 北穂高岳3106m 

疲れたはずです、今晩も寿司詰めの山小屋でぐっすりしました。
コメント (8)
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