冬青(そよご)風

常緑樹の森の下に佇み、かたい葉が風にそよいで、ソヨソヨと音をたてる。
ソヨゴの語らいを聞いていただければ幸いです。

熊野古道・小辺路を歩く 4(伯母子岳~三浦口)

2006年03月31日 23時27分28秒 | 大峰奥駈道・熊野古道
  

山頂の展望を楽しんだあと伯母子峠に下る。頂上より10分ほどで峠に到着。
峠には無人の山小屋と、トイレもある。ここで少し早いが昼食にする。
ここまで大股から7km。三田橋までは12kmの下り道。3時には到着予定。



昼食後11:40 出発。道幅が狭い山際を歩く。右は崖で左下は深い谷筋。
スリリングな道がつづき、その上途中より残雪の道にも時折出会い注意がいる。
               

                雪道は雪道でそれなりに楽しく歩ける。 
                下り道でやっとピッチも上がり、ストレスなくぐんぐん歩く。

             

             石垣が残る上西家跡に到着(12:30) ここで休憩をとる。
             ベンチもあり苔むした道、石垣が落ち着いた雰囲気かもす。



上西家跡の広場より伯母子岳が見える。だいぶ下ってきている。
中島さんとのツーショット。いい感じです。(撮影:芳村さんより頂きました)

                 

左の本線が通行止め状態になっていて、少し分かりにくいが旧道への道しるべに従い
山道を迂回するように登っていく。後はどんどん下り坂になる。

        

途中の曲がり角に丸太の休憩所があり休憩する。(13:50)
ベンチの前の地面に細木の杖が4,5本突き刺していて、ご自由にお使いくださいと。
真ん中の杖に呼ばれるように、手に持つとなかなかしっかり、しっくり手になじむ。
杖の先は枝を上手く切り取り、サスマタ状態になっていて、地面をしっかり捉える。
ここより三田橋までは、つづら折れの一気の下りなのでマイストックとして頂く。

集落近くの最後のお地蔵さんと道標に下るまで、杖はとても活躍してくれた。
とても気に入ったので、捨てるに忍ばず少し細工をして、次回の小辺路歩きに
持ってこようと思い自宅まで持ち帰りまいた。

三田橋が見え出して、その向こうに出迎えのバスの姿もあった。やれやれです。
予定通り15時には到着し、バスの人となり帰路に着きました。


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熊野古道・小辺路を歩く 3(大股~伯母子岳頂上)

2006年03月30日 22時37分30秒 | 大峰奥駈道・熊野古道


    伯母子岳山頂より望む大峰奥駈連山の大パノラマ(奥の山並み)  (写真提供:JAC会員の中島 隆さん)

    

3月26日(日) 本日のハイライト伯母子岳を目指して出発。



ホテルのせ川の送迎バスで昨日下りた大股バス停まで送ってもらう。7時50分スタート。
大股集落の急な坂道をゆっくり登りだす。道中央にワンちゃんのお見送り。
大股集落の家々がだんだん眼下に小さくなっていく。

               

               伯母子登山口から山道になり、急な登り坂。つづれおりで登る。ウォーミングアップをかねてゆっくり登る。
               植林を抜けると、明るくなり大きなブナの木々も迎えてくれる。空は曇天だが、思ったほど寒くない。



萱小屋跡(8:40)で10分の休憩。桧峠までは1.7kmで200mほど高度を上げる。だらだらした上りが続くが、
相変わらずゆっくりしたペース。上り坂をガッシガッシとピッチを上げて歩きたくなる。(抑えておさえて)
桧峠(9:45) 伯母子岳まであと2km弱。進むに連れ徐々になだらかな山容が大きくなってくる。いい姿だ。

                

                山頂へのアプローチはブナ林の道。若葉の頃だったら素晴らしい気分を味わえるのだろう。
                山頂10:45到着。360℃ぐるり山々・・・の展望。 ほんとに気分上々です。
                全然疲れていないのに、何かくたびれた姿の竜馬16さんです。多分姿勢が悪いせいですね。反省。
                集合写真を撮って伯母子峠へ下っていく。  (明日は最終回です)

                   中島さん今回も冒頭にパノラマ写真使わさせていただきました。ありがとうございます。

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なごり雪が・・

2006年03月29日 22時37分42秒 | Weblog
   

お彼岸も終わり春らしい暖かな日が続いていたのだが、
今日は奈良にも雪が舞い、寒風が吹き荒れた1日でした。

やっと桜の開花も見られだしたのだが、この寒波で少し
遅れそうです。
自宅の周辺の木々には、春の訪れがはっきり見られる。
ハクモクレン(白木蓮)は今や満開です。

    

シモクレン(紫木蓮)は、家と家の間にあるので満開まで未だ。



ブラシの木もいつの間にか黄色く芽ぶいている。
赤に染まるまではまだ時間がかかりそうです。
雪やなぎも小さな白い雪をかぶったように満開です。

    
    ↑吉野サクラ(ソメイヨシノ) ↑八重桜(開山)

矢田へんろ道の31番石手寺の広場に、東屋が立替られました。
その周辺にへんろ保存会では、カエデ以外に、桜の記念植樹を
希望者(実費)にしてもらうために、今日桜の苗木を調達した。
2日の日曜日に、お遍路仲間3人で第一弾の植樹をします。
日曜頃には矢田寺でも六咲きぐらいの桜が見られるでしょう。

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熊野古道・小辺路を歩く 2(大滝より大股)

2006年03月28日 23時01分16秒 | 大峰奥駈道・熊野古道


           水ヶ峰分岐広場より、まだ少し雪を被っている弥山を望む。  (写真提供:JAC会員の中島 隆さん)


         

    

大滝集落に小辺路歩きの人のために立派な休憩所が出来ていた。世界遺産登録されたお蔭でしょうな。
昨日も紹介しましたトイレ。ここでは山水ですが給水もできる。
東屋や広場にはベンチなどもあり、ゆっくり食事も出来る。10時ころ高野山を出たら2時間ほどで、ここに着くので
昼食にはもってこいの有難い場所です。

             

         休憩所の横のお家の方はとてもフレンドリーな方で、いろいろ説明など
         してくれて、備え付けの小辺路のパンフレットを皆に配ってくださった。
         休憩所の向こうの山は歩いてきた高野の山々です。なかなかいい風景ですね。


 

昼食後、大滝集落(796m)を下に見ながら徐々に杉並木の道を登っていく。大峰の山々も杉並木の間から望めだす。

            
            竜神スカイラインに出会う(928m)。
            これより2kmほどのスカイライン歩きになる。
            心配した車の往来もそれほど多くなくのんびり歩く。

                     
                     立里荒神、野迫川への分岐の水ヶ峰分岐に到着。
                     立里荒神の遥拝所もある。冒頭の写真はこの左手裏の広場です。
                     


スカイラインと分かれて、林道タイノ原線をしばらく歩いていると、道の左手が小山のようになった一角にはブナ林がつづく。
まだ枯れ枝の葉脈だが、芽吹いて来る青葉の頃には、いい雰囲気になるのでしょうね。



再び大峰奥駈の山々が見えだす。水ヶ峰では、行者還岳、弥山が見渡せたが、ここの展望所より釈迦ヶ岳が見渡せた。
昨年JACの皆さんと一緒に歩いた大峰奥駈の山々だ。あの連山をよく縦走したものだ、小高くなった場所で皆さん撮影会だ。

            

            東屋に着いたのが、14:40. タイム休憩。15:10出発。
            中島さんが煎れてくだっさた、「ヒマラヤン・シェルパティー」の紅茶が
            とても美味しく、疲れた心と身体にじわーと沁みこんでいく。
            (昨日と今日仕事帰りにデパートやスーパーによって探したがなかった。

            東屋より今西辻、平辻まではタイノ原線をドンドン下る。大股まであと2km。



タイノ原線と分かれて少し藪っぽい小道をぐんぐん下っていく。林の間から、河川がみえだした。
分岐にお地蔵さんの船形に文字が。左くまのみち 右ざいしょみち。ずいぶん古そうだ。
いにしえの時をへて、多くの旅人を出迎え下さったのでしょうね。合掌。

       

       急な下り坂をおりると、そこは静かな里大股でした。
       ここにも立派なトイレと、小辺路の案内板があった。
       今夜のお宿「ホテルのせ川」の送迎バスにてホテルへ。
       16:30 到着。 温泉だ温泉だ。

  明日は小辺路2日目大股より三浦口をアップします。




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熊野古道・小辺路を歩く 1(高野山より大滝集落)

2006年03月27日 23時49分36秒 | 大峰奥駈道・熊野古道
やっと熊野古道・小辺路を歩く日がきました。

高野山から熊野本宮へと続く、全長85kmの祈りの道を歩くのは
ひとつの夢でした。以前お遍路仲間のSさんが、苦労して小辺路を
歩かれた日記を読み,いつか自分も歩ける日を夢見ていた。

日本山岳会関西支部の記念行事「紀伊山地の参詣道シリーズ」を歩く
シリーズで、今月と、来月で小辺路を一緒に歩かさせてもらえる。
これまでも,吉野大峰奥駈道,大雲取越・小雲取越え,中辺路,果無
山脈など紀伊山地の参詣道を歩かさせてもらった。
(残念ながら,昨年末の伊勢路は欠席)

      

小辺路の入り口高野山金剛三昧院10時に24名がスタートしました。
ゆるやかな登りを15分ほど歩きやっと、大滝口女人堂跡にきました。
この分岐を右に折れたら、ろくろ峠なのですが残念ながら小辺路は左。
走って5分もかからないので寄り道を考えたが、団体行動なので諦める。
(ろくろ峠のことは,カテゴリ「高野山への道」をご覧ください)



女人道に入り落ち葉道になる。天気も最高。視界にに高野の山々がつづく。
真別処の分岐より、女人道と分かれていよいよ小辺路に入る。

     

ろくろ峠から見ていた薄峠へのゆるやかな、よさげな道にやっと歩を進める。
真別処の分岐から薄峠まではゆっくり歩いて30分。峠で休憩タイム。
中島さんよりりんごの差し入れ。甘みがあり、しゃっきとした歯ごたえの林檎は
とても美味しく有難かった。ご馳走さまでした。上着を1枚脱いで出発。

     

薄峠からは少し道が細くなり、下っていく。途中2本の倒木が道を塞いでいた。
途中古い丁石もあり、その辺りより一気に下って行くと川音もきこえだす。



御殿川に架かる赤い橋を渡ると、そこは大滝集落です。
大滝の集落までは、急な舗装道路を登って行くと、立派な休憩所に出会う。
綺麗なトイレが嬉しい。それもウォームレット。時刻も12時。昼食となった。



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小辺路より帰ってきました。

2006年03月26日 23時18分23秒 | 大峰奥駈道・熊野古道
     
      なだらかな伯母子岳への登山道

小辺路歩きより、今夜に帰ってきました。

24人のパーティーで、予定通り高野山より三浦口まで、
趣きある古道をたっぷり時間をかけて歩きました。



今日のハイライトは、伯母子岳(1344m)への寄り道です。
山頂からの展望はぐるり360度。山々、山の絶景でした。
あちら、こちらに登頂した山容を見渡すのはいいもんでした。

詳しい山行記は明日よりアップしていきます。





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小辺路歩き前半

2006年03月25日 05時17分08秒 | 大峰奥駈道・熊野古道


 今日と明日熊野古道・小辺路歩きに行ってきます。
帰ってきましたら、またたっぷりご報告いたします。

日本山岳会関西支部の記念行事の「紀伊山地の参詣道シリーズ」が
3年目に入りました。
これまでは吉野大峰奥駈道、中辺路、大雲取り、小雲取り、果無山系と
熊野本宮に何度も足を運びました。
いよいよ今回は待ちに待った小辺路歩きを2回に分けて、大好きな
高野山より熊野本宮まで歩きます。今月は前半部分で三浦口までです。

○コース  第1日 干手院橋一薄峠一御殿川鉄橋一水ヶ峠入口一平辻一大股〈泊)
        徒歩 約20km、5時間45分
        第2日 大股一檜峠一伯母子峠一三浦ロバス停(貸切バスで八木へ)
        徒歩 約16km、5時間50分


幸い2日間天気も良好なようで、楽しく歩いてきます。
では、行ってきます
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春へんろ 7 (奈半利から神峯寺)

2006年03月24日 20時06分43秒 | 歩き遍路・3順目高知編
今朝は昨日とガラリと変り、快晴

今日のお遍路は半日の予定の楽な歩きだ。
それでも20km。ホテルなはりを朝食抜きで6時半スタート。
お昼頃には神峯寺を打戻り、くろしお鉄道「唐の浜駅」より
高知駅へ。市内の筆山に眠る親父さんのお墓参りと、墓掃除を
して種崎の母ののところに帰る予定。

          

奈半利川を渡り田野町に入る。道の駅「田野駅屋」で朝食。
缶コーヒーと残り物のパンで軽く済ませてていると、野宿遍路
の若者が出発しようとしていたので、挨拶交わす。

幕末の時代に尊王攘夷論を唱えた土佐勤王党のために、命をかけた
二十三士の眠る墓。福田寺に寄り道してお参りをする。
お墓参りにきていた老婦人が近づいてきて、「お遍路さん、わざわざ
お参りして頂き有難うございます」とお饅頭とお金のお接待を頂く。

お礼に納め札を渡そうとすると、「その納め札は27番さんに行か
れるのでしたら、私の分として納めてください」と爽やかな笑顔で
話された。きっちり代参させてもらいますと、お別れする。

朝から元気をいただき、気分よく歩かさせてもらう。
国道を離れて安田に入り、27番の登り口に8時に到着する。
坂の途中で歩き遍路さんが休んでいたので、挨拶をして登っていく。
そのあとタクシーバスが何台も上がっていく。

45分で駐車場に到着。駐車場の横に新しい休憩所が出来ていた。
以前はプレハブの粗末なお店だったが、立派になっているのには
満足な朝食を摂っていなかったので、また田舎饅頭をワンパックを買う。
お店には、にわぜんきゅうさんの本やグッズがたくさん陳列されていた。
新しい絵葉書本「いつも見ています」、「負けないで」の2冊購入する。

2回目の歩きをする時、その頃一緒に住んでいた母が、半袖の白衣を
縫ってくれたので、それを着てお四国を歩いた。母と一緒に歩いている
気持ちでした。27番を打つまで背中には、梵字と南無大師遍照金剛が
書かれていなかったので、私の好きな神峯寺で白衣の背中に書いて頂く。
その白衣は結願後母に進呈した。書いていただいた人はお留守だった。
神峯寺は私にとっては思い出深いお寺のひとつです。

今回神峯寺でもうひとつの楽しみは、お大師さんが修行で腰をかけた岩の
存在をネットで知った。その岩に行きたかったので、納経所場所を尋ねたが、
大師堂の上の道を神峯神社の方角に在るらしいと、詳しいことはご存知なかった。

田野でお接待を頂いた人のご健康をお祈りさせてもらう。大師堂でお参りをすませた後、
神社への道は「四国の道」になっているのだが、歩かれた様子がないほど荒れていた。

神社の付近をうろうろ捜す。が、灯明岩はあったのだが見つからず。
神社の上の道を登っていくと、、「空と海の展望台」にでる。高さは15mほど。
展望台にあがってみるとさすがに絶景です。水平線が丸るく見える。
少し頑張って上がってこられても、損はさせませんよ。
神社に戻り見つけられないまま駐車場まで下って来ると、掲示板に
腰かけ岩のイラストが、神社からの枝道の奥にその存在が・・・。
さすがに、また坂道を登っていく気力もなく退散。次回の楽しみに取っておこう。

3分の2ほど下った所に、山肌を削り広い聖地した場所の存在が気になった。
近くの製材所で訊ねる、神峯寺の山肌がもろくなりいつ崩れてもおかしくない
状態なので、お寺が下に降りるための土地とのことらしい。今すぐではなく、次々代の
ために壮大な準備をされていると。そういえば本堂の横に、崩落の注意かきがあった。
先般の台風で横峰寺への道が寸断されたので、神峯寺でもそのような事態を考慮
されているらしいと話されていた。山の上のお寺さんもなかなか大変ですね。

            手に入らなく「とうのはまへんろくん」のピンバッチ

唐の浜駅に10時半につく、ごめんなはり線に初めて乗車することができた。
吉川あたりまで海岸線を走るので、見晴らしがよい風景が展開される。
3泊4日の高知東部のお遍路が無事終わることができた。
次回は唐の浜から雪蹊寺あたりまで、5月頃には歩きたいとおもいます。

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春へんろ 6 (徳増から奈半利) その2

2006年03月23日 23時11分45秒 | 歩き遍路・3順目高知編
高知・春へんろも3日目(06.3.10)、今日も40km以上の歩きになった。
26番金剛頂寺から「道の駅キラメッセ」に下りて来たが、今回は素通りする。
時刻は14時。まだ奈半利までは16kmもあるので、先を急ぐのみ。
お墓の多い海岸線を黙々と歩く、歩く。 やっと楽しみにしていた吉良川にはいる。

土佐漆喰の白壁に水切り瓦を備えた独特の民家、切り妻造りの町家が並ぶ町並み。
水切り瓦の模様がとても美しい。すっかり街も整備されゆっくり散策したかったが、
時間も押してきているので流し見で通り過ぎざるをえなかった。
(デジカメ故障が悔やまれる 

 たんぽぽさんのブログ「日々雑記・吉良川散策」は魅力いっぱいです。

羽根町にようやく16時到着。お腹がもぺこぺこなのでお店を探すと、饅頭屋さんが
お倉饅頭といって俵型の小さな田舎饅頭だった。ワンパック6個入り。
店の横にある休憩室で休ませてもらい、お茶を持ってきて頂いた時にはすでに3個食べ
終わっていた。あっさりしたこし餡なので、空腹でもあったが全部食べる。

今回の室戸での楽しみは「中山峠」を歩くことだった。
10年前の1回目の歩きの時は、峠の存在すら知らずに国道歩きで、羽根岬を通る。
7年前2回目の時は、雑誌「四国へんろ」で中山峠のへんろ道を整備復元された記事で
峠の存在を知り是非歩こうと思ったが、生憎の雨で国道歩きをしてしまう。

今回こそと出発前には考えていたのだが、羽根の町を歩いている頃は疲れきった頭が、
中山峠のことはスコーンと抜け落ち、またまた羽根岬の漁港の入り口まできていた。
あと奈半利まで何キロかと、地図を広げてみると「中山峠」の文字が飛び込んでくる。

 へんろ道の入り口を通り過ぎている。とにかく今回こそ中山峠を制覇しなければと、
もと来た道を500mほどバックする。民家の人に入り口を尋ねながらようやく登り口に。

峠までは農道やあぜ道を通ることになるが、昔からと思える苔むした石畳にも出会えた。
静かな海を見渡せる高台に2,3軒の集落があった。
下り道で農作業をされている奥さんから挨拶をされる。
「風情があっていい道でね。」と言うと、「下りは急で、滑るので気をつけてね」
苔むした丸石はよく滑る。慎重に歩いていても足を取られることが何度もあった。
 
峠を下って再び海岸線にでたら。はや時刻は17;20。当初の予定17時を大幅にオーバー。
朝、徳増をたった時は、①案、なはり駅で打ち止めして高知市内の実家に帰る。
②案、あまり遅く奈半利に着くようだと、一泊して27番神峯寺を打って高知に帰る。
と、2案を考えていた。奈半利の町に入った頃は、日暮れて18時も回っていた。

これから2時間もかけて高知に帰るのもためらったが、とにかく駅へ急ぐ。
駅に着くと18:25の電車が出たあとだったので、次の便は19:59までなし。
とても1時間半も待てないので、やっと踏ん切りもつき奈半利泊まりに決定する。
国道に戻りほかほか亭で弁当を買って、1kmバックして「ホテルなはり」に向かう。

いやはや、今日もとてもハードな歩きをしてしまったが、中山越えが出来たので良し
「ホテルなはり」は素泊まり4500円で、立派な温泉(?)で露天もありました。
気泡シャワーで足、腿、腰を時間をかけてマッサージをしたので、疲れもとれた。
いよいよ明日は最終日。なんとか昼までには27番を打って高知の実家にに戻れそうだ。

      今日もたが、疲れた

明日はいよいよ「春へんろ最終日」(奈半利から神峯寺)です。
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春へんろ 5(徳増より奈半利) その1

2006年03月22日 23時29分36秒 | 歩き遍路・3順目高知編
春へんろ④ より少し間があきましたが、3月10日から続きのお話です。

              

室戸の朝はきっちり雨でした。楽しみにしていた朝日も拝めず。
昨晩は風雨も強く海沿いの部屋だったので、防波堤に打ちつける波の音も
随分大きく聞こえていたが、疲れていたのでいつのまにか熟睡していました。

朝は幸い雨は小雨になっていたので、ポンチョを着ずに7時15分に徳増を出発。
徳増から少し歩いたところに夫婦岩があるのだが、風が強いので岩場をぐるっと
周回して,東屋で休憩もせず再び道路を歩く。
今日はデジカメ故障のため写真もとれないので、とにかく黙々と歩くのみ。

20分ほど歩いていたら、昨日同宿だった通し打ちの東村山さんに出会う。
東村山さんは、平地は健脚だが登りになると並足以下になると本人が言っていた。
言葉どうり1時間6kmの早足ペースに、お話しながらもしっかり付いてこられる。
2時間ほど歩くとやっと、青年大師像が見えたきた。岬はもうすぐそこだ。

              

雨だったので遊歩道にも寄り道せず、御蔵洞にお参りをして24番最御崎寺に登る。
たった150mほどの標高差だが、階段の道はなかなか骨が折れるが、休まず
ほいほい駆け上がる。
途中で御蔵洞に寄らずに24番に上がっていった、東村山さんを追い抜き門前到着。

             ・・・・・・

23番から2泊3日でやっと24番に到着する。境内で30分ほどゆっくりしていると、
団体遍路さんがひっきりなしにやってくる。春へんろが始まっているのを実感する。

空中回廊のようなスカイラインを下りる。いつもだと青い海が目に飛び込むのだが、
今日は生憎の鉛いろの海。菅笠を抑えながら下る。スカイラインの海側の道は足が
すくんでよう歩かない。  さきほどまで小雨だったが、本降りにななりだした。

     民家の軒先を借りて、ポンチョを被る。

後ろからトラックが水しぶきを撒き散らしながら走りさる。
後ろの扉に「男!慎太郎どこへ行く」の文字とイラストが。
そういえば、今回は龍馬の同志、中岡慎太郎の像に挨拶をせず通り過ぎた。

雨も激しく降りだしたので、以前2回泊まった鯨荘(ホエールス)に入り昼食。(11:15)
いつも親切にしてもらうおばあちゃんも、お元気でしたのは何よりでした。

30分ほど休憩して、いよいよ楽しみな津照寺に向かう。
納経の時に、1番で買った納経帳をだすと、1番の悪口をいうお坊さんに会いたかった。
でも信者さんが来ていて大師堂の中を案内していた。
 納経は婦人の方がやられていた。少し残念な思いで出立。(12:15)

雨もやっと止み少し西の空が明るくなってくる。風よけにポンチョは着たまま歩く。
26番金剛頂寺までの山際は、枇杷栽培が盛んなのか山の中腹まで、びっしりと袋を
被せた木々が連なっている。袋は銀色と、黄色の2種類。平地では銀色が多い。
近くで作業されている農家の方に、色違いの袋について聞く。

銀色は早稲栽培で3月後半から4月。黄色は5月頃に収穫するらしい。
黄色は実にそのまま袋を被せているが、銀色の早稲用は実を発泡でくるみ、その上から
銀紙で包む二重構造で霜対策をほどこしている。今年は雪が多いので心配されていた。
枇杷の実ひとつづつに袋をかける、手間の大変さに改めて農家のご苦労を知った。

26番金剛頂寺へのへんろ道は、24番と違い歩きやすい道です。
途中に「一休み処」とかかれた横に木のベンチがあり、目の前は太平洋が一望でき、
絶妙の場所に作られた休憩所です。幾多のお遍路さんがひと時、和んでい行かれ
「歩き遍路の醍醐味」を堪能されたことでしょう。

26番を打ち終えキラメッセへの下る道も、歩きやすい畑道みたいな気分のいい道です。
時刻は14時を回り、奈半利まではまだ16kmほどある。夕方まで到着できるのか・・

明日(徳増より奈半利)その2 に つづく。
        




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