上砂理佳のうぐいす日記

石破氏は総裁の椅子の座り心地より「一刻も早く能登を助けなくては!」と開口一番言うべきでしょ。アホか!★

バブルバスとアトム坊や★

2015-01-29 | うぐいすとお仕事

銅版画「バブルバス」は、ある日突然イメージが浮かびました。
それは、ご近所の雑貨屋さんでいろいろ商品を見ていた時。
アイボリーの少し古ぼけた(感じにしてある)横長の額縁を見つけ、「これにピッタリ合う版画を作ろう」となりました。
こんな風に、ガクブチを見てから中身をイメージする時があります。
そういう時はたいてい自分の中で、イメージを「ガッツリ」掴めているので、すいすい進む。構図はこうで、登場人物はこことここに居て…色はこうで、ここに赤を入れる、とか。
逆に、「なんとなくイギリスの町並みでも描こうかな」とか、ボンヤリとスタートしたら、大抵うまくイメージを具現化することが出来ず、ボツになります。
何日も苦しみ抜いたあげくボツって…悲惨でまた落ち込むという。

この「バブルバス」は、横長の額縁に合わせて、まず横長の大きな洋風バスタブ。
前日に見ていたフランスのインテリア雑誌の、バスルームが超素敵だったので、影響されたのかもしれません。赤茶色の長い長いバスタブだったのです。
その写真のバスタブの足が、また大きな「猫足」だったのですが、それが脳裏に刻まれていたようで最初は猫足で描いてました。
でも、この足が女の人の足だったら面白いね…太った人で。女性だからハイヒールね…とか連想で遊ぶのです。
バスタブに入ってる人は誰にしよう?
最初は子供だけでお風呂で遊んでる絵にしたけど、どうも子供だけだと不安で、保護者としてお父さんを描きました。
でも、「若いお父さん」って、余り絵的に魅力がない(笑)。
なので「おじいちゃん」にしました。
おじーちゃんと孫でお風呂に入るということは、おじーちゃんは「むかしむかし、ワシが小さい頃にな…」とか語りだしそう(しかも長い)。
何かそんな風に、物語(妄想)が楽しく進んでいく時は、絵としてうまくいくかな、と思います。

私の版画に、この「おじーちゃんと孫」がレギュラーのように登場しますが、もうお馴染みのお客さんには「あ、また居るね!」と言ってもらいます。嬉しいですね。
作品を細かく見てもらって、ツッコミを入れてもらえるのが一番うれしい。
せっかくボケてるんだから、つっこんで欲しいって、どんだけ大阪人DNA(笑)。

少し髪型がヘンなこの男の子とおじーちゃんですが、「アトム坊や」とか「ツノツノBOY」とか言われてます。正式名称は実は無い(笑)。でも、イメージは「アトムの髪型」なんです。
前に、手塚治虫さんのドキュメンタリーを見ていたとき、「アトムの頭のデザインは、横から見ても前から見ても、どの角度から見ても同じように見えるようにした」とおっしゃってて、なるほどな~と。
アトムがもし坊主頭だったら、あれだけヒットしなかったかもしれない。インパクト大ですよね。デザインって、深いわあ。
手塚先生、漫画もたくさん持ってます。アトム坊や、今後も飛び回ります★
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