上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

新作に込めた想い★

2022-10-02 | うぐいすとお仕事

ロシアがウクライナ東部と南部の4州を併合したということですが、勝手に「これ、俺のもんだから」とホザいてるに過ぎないことは明白で、呆れてしまう。クレムリンの豪華な調印式がうすら寒くて、あれを生中継するNHKも大丈夫なんだろか。国をあげての詐欺犯罪である意味ヒットラーよりひどい。
召集令状が嫌で国外に逃げ出すロシアの人たちを、責めたり笑うことも出来ないなと思います。自分の身に置き換えてみたら、徴兵拒否して海外で生きるか、物言わず粛々と国内で生きるか。選択肢はそれしかなく、脱出するにはお金や仕事の技術が無いと無理でしょう。私なら…あきらめて粛々と過ごすだろうか。どうだろう。

アートカクテル「World」展に出しました「Watermelon, waterplanet」は、ロシアのウクライナ侵攻がどんどんひどくなる春から夏にかけて作ったので、プーチンへの怒りをどう落とし込むのか、何枚も下絵を破っては捨て破っては捨て、と苦しみました。「悲惨」や「怒り」は、一周グルッと回ると「お笑い」ですらあり、「滑稽」です。
地球のある場所では、「水の星・地球」の恩恵を存分に受けて、海辺で遊ぶ人や大漁の魚を売って生計を立てるひとがいる。海は美しく町は栄え、そこはまるで永遠の楽園のようです。
でも、その(地球の)裏側では、砲弾に焼かれ黒焦げの人や建物、破壊された町で飢える人、干ばつで死んでいく人、などなど楽園とはほど遠い現実があるのです。
宇宙から見ればこんな小さい星の中で、ある者は幸福にほほえみ、ある者は悲しみに暮れる、自然災害ならばある程度の仕方なさはあっても、人間が起こす「戦争」は、愚かの極みというしかありません。

この美しいwaterplanetに生まれるという幸運を得たのに、わざわざ人を大きな「苦」に陥れる愚かな男、みすぼらしい男、プーチンを「地球を内側から食いつぶす」者として描きました。彼は柔道をやっているというので、その胴着もつぎはぎのボロです。もはや柔道の精神に反しています。
絵をひっくり返すと、下半分はヨーロッパになっています。キーウ周辺では炎があがり、ウクライナの小麦が適正に輸出されないことで、困る人が助けを求めています。
折しもパキスタンの大洪水とか、アフリカの干ばつ、フロリダの巨大ハリケーン、日本の集中豪雨による河川の決壊などなど、地球温暖化から来るとみられる自然災害、そしてもちろんコロナ。
美しい水の星に生まれ、幸せを享受してきたけれど、今、私たちは困難にぶつかっています。

やっと構図がまとまり、なんとか完成できて良かったです。
「なんで“すいか”なの?」と聞かれましたが、すいかって、地球に似てません?水をたたえた大きな球。叩くとパンパンっていい音がして、中身は幸せいっぱい詰まってる。あの種は、まるで星座の星です。いや単に真夏に毎日のようにスイカ買ってたから、だけなのかもしれませんが。
アートカクテルギャラリーのHP特設サイトの「アーティスト」からも、プロフィールに加えて作品画像が見られるようになりました。
今回は、各作家さんたくさんの「思い」を、文章にして添付しています。
併せてお楽しみください。そして会場でもWEBからでも、好きな作品・気になる作品に投票できます。
特設サイトの「VOTE」から、投票フォームに飛び、三つの作品をお選び頂き、好きな理由・意見などを書き込めます。投票は15日までと期間限定ですが、ぜひご参加ください。

あなたにとって「World」とは?
地球?日本?自分の心の中?★

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