六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

動物園には動物がいた !

2010-02-08 16:02:36 | 写真集
 過日、多少ではあれ朝方には雪が地表を覆い、終日、ときにはちらほら、ときにはしんしんと降りつのる日、物好きにも名古屋の東山動物園へと出かけました。
 子供が小さい折に来て以来ですから、もうズーッ(ここんところ洒落ですから気をつけるように!)と来たことがありません。それでもここかしこにかつての面影が残っています。

 

 時間の制約もあったのですが、それでも一通り見て回りました。
 ただし、南方系の動物は寒いせいもあって獣舎から出ていないものも多くいました。
 獣舎のなかから見ることができるものもいるのですが、やはり動物を部屋の中で見たのでは何となく場違いで興が削がれます。

    

 ペンギンたちは元気でしたが、皇帝ペンギンは一羽はこちらむき、一羽は向こう向きと気の合わない漫才コンビのように立ちつくしていました。やはり皇帝ともなると、ほかのペンギンのようにチョコマカとはしないのでしょうか。

 
 
 数年前、そのものずばり『皇帝ペンギン』という記録映画(2005 フランス)を見たことを思い出しました。
 -40度のなかで群が集団を作り子供を育てる様子はとても感動的でした。
 それに比べるとここのペンギンは……う~ん、どちらが幸せとはやはりいえませんね。

    

 コアラというものも見ましたがガラス越しの遠目では、何だかのろまで怠惰な感じしかしません。そのせいか、来た当時にはあれほど騒がれたのに、立ち止まってじっくり見る人も少ないようです。

    

 「おかあさん、コアラってどこにいるの?」
 「ホラ、あの木の葉の陰にいるでしょう。ね、可愛いでしょう」
 「だって、動かないんだもの、つまんないや」
 子供は正直です。コアラ=可愛いというお母さんのような既成観念はインプットされていないのです。

    

 フラミンゴがきれいでした。紅色フラミンゴというのでしょうか、冬色の池のなかで、それがいる周辺はパッと輝いていました。
 ペリカンのつがいが、寄り添ってひなたぼっこをし、時折、愛を交わすかのように嘴をこすり合わせていました。あれってやはりキッスなのでしょうか。

    

 キリンは獣舎から運動場へ出る付近に二頭いたのですが、なかなか出てきません。
 時折ふっと首を明るいところへ出すので、それを巧くとらえるといい写真になるのでしょうが、どうもタイミングが合いません。
 カメラマンたちが数人、大きな望遠レンズを凝視してその瞬間を狙っています。
 私は諦めてその場を去りました。

 

 なんにもいないところへ来ました。見物人もいません。カバって書いてあるんですが、やはり寒いから出てこないんだと思って通り過ぎようとしたら、洞穴のようなところからのっそりと現れました。
 巨体のくせに、小さな耳をピロピロピロと動かす仕草に愛嬌があります。のっそりと運動場を一回りし、私の近くへもサービスで立ち寄ってくれてから、また獣舎へ戻って行きました。

 

 出入り口の付近に、動物の縫いぐるみを売っている売店があります。
 男の子がライオンの縫いぐるみを欲しがっています。3,990円です。
 お母さんは買い渋っています。
 当然でしょう。
 入園料は大人500円、子供は無料。だからこそ値打ちに遊べるところへ連れてきたのに、ここで約4,000円を払ったら元も子もありません。4,000円あったら何日分の食費になるだろうか、お母さんはそう考えるはずです。

 

 このやりとりの結末は見届けませんでした。
 子供も可哀想ですが、お母さんも大変です。

 ちなみに入園料は、上に書いた通りですが、65歳以上で名古屋在住の人は100円だそうです。
 私は名古屋在住ではないのですが、入場料は400円でした。名古屋市交通局の「ドニチエコきっぷ」(600円)なるものを利用したからです。
 この切符は一日間、地下鉄、市バス乗り放題で、おまけに市の施設は割引が適用されます。

 

 この日の私の足取りを計算してみましょう。
 名古屋ー覚王山 230円  覚王山ー本山 200円  動物園割引 100円
 東山公園ー伏見 260円  伏見ー名古屋 200円  合計 990円
 ということになります。
 名古屋で一日あちこちへ行く人にはお値打ちです。私のような老人でなくとも誰でもOKです。ただし、土曜、日曜だけですよ。

 ほんとうはこの日の道程のなかで、とても深刻な問題も見聞したのですが、これはまた雑誌にでも書きます。
 とりあえずは、童心に帰った面だけを…。
 え? 古稀を過ぎたら童心ではなく単なるボケだろうって?
 う~ん、ライオンの間近で口をアングリ開けてみていたのは確かだけど…。
 


 動物の写真ははじめてです。ちょっとまともすぎて遊びがないですね。
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茜部(あかなべ)早春賦

2010-02-05 23:46:13 | 花便り&花をめぐって
 まさに「春は名のみの」と寒い日々です。
 いつものように農協へ野菜の買い出しに行きました。
 農協の野菜売り場には旬のものしかなくて、例えばこの時期にはトマトやキュウリなどはありません。それでかえって、忘れていた野菜の旬を思い出したり出来ます。
 野菜以外に、店の外に、近隣の人たちが持ち寄った切り花などが並びます。
 これがまたこの季節にぴったり符合した花々なのです。
 今日は寒かったせいか、花の種類は少なかったのですが、まさに早春を思わせるものでした。

    

 ネコヤナギが出ていました。
 これって可愛いですね。
 最初にネコヤナギって名付けたひとは素晴らしい言語感覚ですね。
 これはやはり、どう見たって猫なのですから。

    

 あとはつぼみを付けた梅なのですが、格好を付けていけるでもなく、無造作にバケツに投げ込まれているのがなんともいえない風情です。

 

 写真を撮っているうちに手がかじかんできたのですが、何となくほのぼのした気分になりました。
 帰宅して、買ってきた蕪を漬けました。
 変則的で、赤カブがひとつ混じった合計4玉の中ぐらいの蕪が締めて100円。
 面倒などで一緒に切り漬けにしました。
 柚子、タカノツメ、昆布を効かせたのですが、紅白混合で漬けるのははじめて。
 果たしてどんなお味になりますやら。

 明日は早起きをして名古屋行きなのですが、やはり寒そうです。
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雨と傘とファッシズム?

2010-02-04 04:10:38 | よしなしごと
 冬だから寒いのは致し方ない。
 しかし、振るのか振らないのかはっきりしない天気は困る。
 先日も、近場ではあるがいろいろ行くところがあって、空を見上げたらどんよりはしているが少し日が射している所もあり、大丈夫だろうと高をくくって家を出たら、50メートルも行かないうちにパラパラッと大粒なのが降り始めた。慌てて駆け戻り、傘を持って再び出かけた。

          
 
 傘を持たず、慌てて駆けだしてるひとなどもいて、「どうだ、傘を取りに帰って正解だったろう」と優越感に浸っていたのもつかの間、5分もしたらピタリと降り止んでもう振る気配もない。今さら傘をおきにうちへ戻るのもと思い、それから4箇所ぐらいの行く先に傘を持ち歩く羽目となった。
 こうなったらこうなったで、土砂降りでもいいから降ってくれなければ損をしたように思うのだから、私もそうとう歪んだ性格であるといえる。さっきまで、傘を持たないひとに優越感を感じていたのに、いまや、傘を持たないひとが折りたたみ不可の長い傘を持ち歩いている私を嘲笑しているように見えるから困ったものである。
 「傘忘れるなよ、傘忘れるなよ」と自分に言い聞かせながら用件を済ませて帰宅した。

 さて、用件も済んだし茶でも飲もうかとしている頃、また雨が降り出した。
 この場合、出かけている間は降られなくてよかったと素直に喜ぶべきなのだろうか。素直ではない私は、何となく「責任者出てこい!」と叫びたい気持ちになったが、こんな事態に責任者などいるはずがないので、グッとその言葉を飲み込んだ。

    
 
 そういえば、つい先日こんなこともあった。
 名古屋での会合に出たのだが、朝からあいにくの雨である。しかし天気予報は午後からは回復とある。こんなときは傘など持ちたくはない。ましてやその会場は、岐阜駅まで行けば全く傘不要で行ける場所にあるのだ。
 問題はバス停までの約50メートルである。この間がクリヤー出来れば傘は要らない。だから、小雨の場合には、玄関先から様子を窺い、バスが見えてから一目散にバス停まで駆ける。多少タイミングがずれても、バスの運転手は私のような老人が懸命に駆けているのを見れば、ちゃんと待っていてくれる。あとは私が百万ドルの笑顔で「ありがとう」といえば済むことになっている。
 
 しかしこの日は、小雨と思われたにもかかわらず、バスの時間が近づくにつれ雨脚が激しくなり、傘なしでバス停まで駆ければ、全身がぐっしょりすることが確実だった。諦めて傘をさしてバス停に向かった。
 予報通り午後には雨は上がり、私の傘はわずか50メートルのためにぐしょ濡れになり、私は一日中、その傘を持ち歩いたのだった。

 
 
 まあしかし、こちらの期待を裏切っていろいろな出来事があることは悪くはない。
 自然条件にしろひとの営みにしろ、思い通りに行かないところが面白いので、思い通りに行く、あるいは行かねばならないという世の中は窮屈である。
 明日どこで何が起きるのか完全にわかっていると豪語する世の中は恐ろしい。
 それをわかっているとして、それからの逸脱を誰かのせいにするのがファッシズムである。ナチスはそれを「ユダヤ人」のせいにしその殲滅をはかったし、スターリン治下のソ連は、それを「人民の敵」のせいにして粛清に明け暮れた。
 予報や予測からの逸脱や余剰こそが私たちの世界の出来事を担っている。「法則性」といった堅物よりも、それを蹴飛ばして生起する出来事こそが面白く、またそれこそが歴史を豊かにする。
 
 だから私は、腹立たしい思いをしながらも、わずか50メートルのために傘をさすのである。


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花と鬼とMacな一日でした。

2010-02-02 18:00:15 | よしなしごと
 雨がそぼ降るなか、郵便局と銀行へ行く。
 寒さと足の痛みや腰痛を理由に近場でも車で行く習慣がついたのを大いに反省し、傘をさしてでも歩いて行くことを決意し、実行する。


 
 やはり徒歩はいい。車では見えないものが見える。
 先ずは雨の中で懸命に咲いている花たちがいる。
 蝋梅を見つけた。
 雨のせいかあまり香りがない。
 幾分うなだれているようなのがいじらしい。

    

 こちらは山茶花。
 けっこう大輪で、雨にもめげず堂々として女王の貫禄がある。
 途中の川で小サギたちが遊んでいたのでカメラに収めようとしたが気配でサッと逃げられた。買い物帰りのおばさんが笑っていたが、動くものを撮るのは難しいんだよ。
 その点同じサギでも、アオサギはかなり近づいても逃げようとしない。
 
 郵便局と銀行の用件を済ませ、ついでに近くの本屋へ寄る。
 いろいろ見て回ったり立ち読みをしたりしたが、買ったのはパソコン用の雑誌『Mac Fan』。この雑誌を買ったのは何年ぶりだろう。
 二〇年近く前、はじめてMacに触った頃はよくお世話になった。
 毎号購読し、必要な部分は切り抜いて自分でテキストを作ったりした。

 

 今回買ったのは、最近、OSを10.6(Snow Leopard)にグレードアップしたのだが、それへの対策が特集されていたからである。さらには、写真ソフト「iPhoto」を使いこなす「技」が特集されているのも面白そうだ。

 もうひとつ、「今さら訊けない Macのここがわかんな~い」も必要に思われた。実際のところ、Macを二〇年もいじってきて今さら訊けないことがたくさんあるのだ。

 で、家に戻ったら,宅急便が届いていて、先般アップルストアに注文したソフトウエア「iWork」が着いていた。改めてこれを求めたのは、この中の「Pages '09」が、「Word」に対応しているというからである。
 もともと「Word」はちゃんと購入して入れていたのだが、Microsoftが意地悪をして、MacのOSアップには対応しないようにしてしまった(文書は開くことが出来るが書き込むと見事に文字化けする)ので、しばらくはほかのものを使かっていたのだ。
 しかしここのところ、原稿を送ったりするのにやはり「Word」に対応しなければ不便なので、それが可能な「iWork」を購入した次第。

 
          「iTune」を9.03にグレードアップ中

 さて、それはゆっくりインストールすることにして、帰ってパソコンをひらいたら、「iTune」のグレードアップが告知されていたのでそれに従い、9.03にした。
 そしていま、その「iTune」でモーツアルトの弦楽5重奏曲、K515とK516を聴きながらこれを書いている。

 というようなことで、私のMacな一日は暮れようとしているが、「iWork」のインストールは夕食後ゆっくりするとしよう。
 さて、夕食は何にしようかな?

    

【おまけ】タイトルに書いたのに、鬼について書くのを忘れていた。一日早く、節分の鬼を紹介致します。
 

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それはいたし、いまもいる。

2010-02-01 03:28:30 | ラブレター
 
 
 最初の雪降りのときはこんなところにいた。

    
 
 次の雪のときはこんなところにいた。

    
 
 そしてそのまま居座っている。

 
 
 このまま暖かい春が来るのを待つつもりだろうか。

 去年から今年、足かけ2年、それはこうしている。

 
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