過日、多少ではあれ朝方には雪が地表を覆い、終日、ときにはちらほら、ときにはしんしんと降りつのる日、物好きにも名古屋の東山動物園へと出かけました。
子供が小さい折に来て以来ですから、もうズーッ(ここんところ洒落ですから気をつけるように!)と来たことがありません。それでもここかしこにかつての面影が残っています。
時間の制約もあったのですが、それでも一通り見て回りました。
ただし、南方系の動物は寒いせいもあって獣舎から出ていないものも多くいました。
獣舎のなかから見ることができるものもいるのですが、やはり動物を部屋の中で見たのでは何となく場違いで興が削がれます。
ペンギンたちは元気でしたが、皇帝ペンギンは一羽はこちらむき、一羽は向こう向きと気の合わない漫才コンビのように立ちつくしていました。やはり皇帝ともなると、ほかのペンギンのようにチョコマカとはしないのでしょうか。
数年前、そのものずばり『皇帝ペンギン』という記録映画(2005 フランス)を見たことを思い出しました。
-40度のなかで群が集団を作り子供を育てる様子はとても感動的でした。
それに比べるとここのペンギンは……う~ん、どちらが幸せとはやはりいえませんね。
コアラというものも見ましたがガラス越しの遠目では、何だかのろまで怠惰な感じしかしません。そのせいか、来た当時にはあれほど騒がれたのに、立ち止まってじっくり見る人も少ないようです。
「おかあさん、コアラってどこにいるの?」
「ホラ、あの木の葉の陰にいるでしょう。ね、可愛いでしょう」
「だって、動かないんだもの、つまんないや」
子供は正直です。コアラ=可愛いというお母さんのような既成観念はインプットされていないのです。
フラミンゴがきれいでした。紅色フラミンゴというのでしょうか、冬色の池のなかで、それがいる周辺はパッと輝いていました。
ペリカンのつがいが、寄り添ってひなたぼっこをし、時折、愛を交わすかのように嘴をこすり合わせていました。あれってやはりキッスなのでしょうか。
キリンは獣舎から運動場へ出る付近に二頭いたのですが、なかなか出てきません。
時折ふっと首を明るいところへ出すので、それを巧くとらえるといい写真になるのでしょうが、どうもタイミングが合いません。
カメラマンたちが数人、大きな望遠レンズを凝視してその瞬間を狙っています。
私は諦めてその場を去りました。
なんにもいないところへ来ました。見物人もいません。カバって書いてあるんですが、やはり寒いから出てこないんだと思って通り過ぎようとしたら、洞穴のようなところからのっそりと現れました。
巨体のくせに、小さな耳をピロピロピロと動かす仕草に愛嬌があります。のっそりと運動場を一回りし、私の近くへもサービスで立ち寄ってくれてから、また獣舎へ戻って行きました。
出入り口の付近に、動物の縫いぐるみを売っている売店があります。
男の子がライオンの縫いぐるみを欲しがっています。3,990円です。
お母さんは買い渋っています。
当然でしょう。
入園料は大人500円、子供は無料。だからこそ値打ちに遊べるところへ連れてきたのに、ここで約4,000円を払ったら元も子もありません。4,000円あったら何日分の食費になるだろうか、お母さんはそう考えるはずです。
このやりとりの結末は見届けませんでした。
子供も可哀想ですが、お母さんも大変です。
ちなみに入園料は、上に書いた通りですが、65歳以上で名古屋在住の人は100円だそうです。
私は名古屋在住ではないのですが、入場料は400円でした。名古屋市交通局の「ドニチエコきっぷ」(600円)なるものを利用したからです。
この切符は一日間、地下鉄、市バス乗り放題で、おまけに市の施設は割引が適用されます。
この日の私の足取りを計算してみましょう。
名古屋ー覚王山 230円 覚王山ー本山 200円 動物園割引 100円
東山公園ー伏見 260円 伏見ー名古屋 200円 合計 990円
ということになります。
名古屋で一日あちこちへ行く人にはお値打ちです。私のような老人でなくとも誰でもOKです。ただし、土曜、日曜だけですよ。
ほんとうはこの日の道程のなかで、とても深刻な問題も見聞したのですが、これはまた雑誌にでも書きます。
とりあえずは、童心に帰った面だけを…。
え? 古稀を過ぎたら童心ではなく単なるボケだろうって?
う~ん、ライオンの間近で口をアングリ開けてみていたのは確かだけど…。
*動物の写真ははじめてです。ちょっとまともすぎて遊びがないですね。
子供が小さい折に来て以来ですから、もうズーッ(ここんところ洒落ですから気をつけるように!)と来たことがありません。それでもここかしこにかつての面影が残っています。
時間の制約もあったのですが、それでも一通り見て回りました。
ただし、南方系の動物は寒いせいもあって獣舎から出ていないものも多くいました。
獣舎のなかから見ることができるものもいるのですが、やはり動物を部屋の中で見たのでは何となく場違いで興が削がれます。
ペンギンたちは元気でしたが、皇帝ペンギンは一羽はこちらむき、一羽は向こう向きと気の合わない漫才コンビのように立ちつくしていました。やはり皇帝ともなると、ほかのペンギンのようにチョコマカとはしないのでしょうか。
数年前、そのものずばり『皇帝ペンギン』という記録映画(2005 フランス)を見たことを思い出しました。
-40度のなかで群が集団を作り子供を育てる様子はとても感動的でした。
それに比べるとここのペンギンは……う~ん、どちらが幸せとはやはりいえませんね。
コアラというものも見ましたがガラス越しの遠目では、何だかのろまで怠惰な感じしかしません。そのせいか、来た当時にはあれほど騒がれたのに、立ち止まってじっくり見る人も少ないようです。
「おかあさん、コアラってどこにいるの?」
「ホラ、あの木の葉の陰にいるでしょう。ね、可愛いでしょう」
「だって、動かないんだもの、つまんないや」
子供は正直です。コアラ=可愛いというお母さんのような既成観念はインプットされていないのです。
フラミンゴがきれいでした。紅色フラミンゴというのでしょうか、冬色の池のなかで、それがいる周辺はパッと輝いていました。
ペリカンのつがいが、寄り添ってひなたぼっこをし、時折、愛を交わすかのように嘴をこすり合わせていました。あれってやはりキッスなのでしょうか。
キリンは獣舎から運動場へ出る付近に二頭いたのですが、なかなか出てきません。
時折ふっと首を明るいところへ出すので、それを巧くとらえるといい写真になるのでしょうが、どうもタイミングが合いません。
カメラマンたちが数人、大きな望遠レンズを凝視してその瞬間を狙っています。
私は諦めてその場を去りました。
なんにもいないところへ来ました。見物人もいません。カバって書いてあるんですが、やはり寒いから出てこないんだと思って通り過ぎようとしたら、洞穴のようなところからのっそりと現れました。
巨体のくせに、小さな耳をピロピロピロと動かす仕草に愛嬌があります。のっそりと運動場を一回りし、私の近くへもサービスで立ち寄ってくれてから、また獣舎へ戻って行きました。
出入り口の付近に、動物の縫いぐるみを売っている売店があります。
男の子がライオンの縫いぐるみを欲しがっています。3,990円です。
お母さんは買い渋っています。
当然でしょう。
入園料は大人500円、子供は無料。だからこそ値打ちに遊べるところへ連れてきたのに、ここで約4,000円を払ったら元も子もありません。4,000円あったら何日分の食費になるだろうか、お母さんはそう考えるはずです。
このやりとりの結末は見届けませんでした。
子供も可哀想ですが、お母さんも大変です。
ちなみに入園料は、上に書いた通りですが、65歳以上で名古屋在住の人は100円だそうです。
私は名古屋在住ではないのですが、入場料は400円でした。名古屋市交通局の「ドニチエコきっぷ」(600円)なるものを利用したからです。
この切符は一日間、地下鉄、市バス乗り放題で、おまけに市の施設は割引が適用されます。
この日の私の足取りを計算してみましょう。
名古屋ー覚王山 230円 覚王山ー本山 200円 動物園割引 100円
東山公園ー伏見 260円 伏見ー名古屋 200円 合計 990円
ということになります。
名古屋で一日あちこちへ行く人にはお値打ちです。私のような老人でなくとも誰でもOKです。ただし、土曜、日曜だけですよ。
ほんとうはこの日の道程のなかで、とても深刻な問題も見聞したのですが、これはまた雑誌にでも書きます。
とりあえずは、童心に帰った面だけを…。
え? 古稀を過ぎたら童心ではなく単なるボケだろうって?
う~ん、ライオンの間近で口をアングリ開けてみていたのは確かだけど…。
*動物の写真ははじめてです。ちょっとまともすぎて遊びがないですね。
ので、驚きます。その意味で、知能が高い割に、
下品です。あっという間に、終わりますが。
象のママカニーとエルド。その存在がどれほど私達を励ましてくれたことか。
北王園長も、ゴリラのオキや、プッピーも。
石の恐竜たちも。
何処をみても、昭和が生きています。
マカニーです。インドから贈られた象さんです。
もう亡くなってずいぶん経ちますね。東山公園の
池で、ボートから降りる時に、池に落ちて、濡れそぼれたまま、小幡のNHKのバラックまで、帰った
ドジ丸出しの、小学生時代の思い出も有ります。動物の写真も、ばっちり決まっていますよ。すごい。
人間の性行為が煩雑でややっこしいのは、それが繁殖のためではないからです。
その意味では隠れてこそこそしたり、いろいろ工夫を凝らしたりする人の性行為の方が疎外されたそれで不純ともいえます。
もっともそれを「文化」だといったりもしますが。
サルの性は下品なのではなく、種の存続という大いなる自然に促された純粋なものだと思います。
> sannko さん
岐阜から見ると遠い場所のようですが、名古屋市民からは馴染みの深い場所なのですね。
ただし、文中にも書きましたが、久しぶりにいった割に違和感がなく、幾分カラフルになったなぁというぐらいでそこかしこにおっしゃるような昭和の面影が残っていて、とても懐かしく思いました。
あのコンクリートの恐竜のつがい、最初に見たときの衝撃が忘れられません。