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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

桃厳寺で大仏様ににらまれた話

2010-02-13 00:16:15 | 想い出を掘り起こす
 過日、名古屋は千種区の桃厳寺へ行く機会がありました。
 ここは信長の父、織田信秀の菩提所(ただし建立したのは信長の弟、信行)だそうですが、一方、知る人ぞ知る歓喜仏を蔵したり、名古屋大仏などを擁し、けっこう人気があるお寺と聞いています。

 
 
 ただしここの大仏様はそんなに古いものではありません。1987年といいますから20年ちょっと前の建立です。写真で見ると濃い緑色をしていますが、この彩色はまだ数年前に施されたもののようです。
 ほかの特徴としては、この大仏様、蓮の花の上ではなく、10頭の象に支えられていらっしゃいます。

    

 大仏様のほかには、先にちらっと触れた歓喜仏があり、これはどうやらセクシーな弁財天様のようですが、急いでいたので拝観料〔1,000円〕を払って拝むことはしませんでした。なお、ここで拝観料を払うと、その弁天様のほか、男根の林立する様が拝めるのだそうです。

    
 
 ところで、この大仏様とのご対面ははじめてなのですが、多少の因縁があるようなのです。といいますのは、当初この大仏様は、1988年の夏季オリンピックに名古屋が立候補した折、その開催に合わせて開眼式を行うよう計画されたらしいのです。
 しかし、ご承知のように名古屋は開催地に選ばれませんでした。そこでこの大仏様は当初の予定を一年早めて建立されたのだそうです。

    

 それがなぜ私に関係があるかというと、当時、私はそのオリンピックの誘致に反対していたからです。自民党から共産党まで、すべての党がオリンピックの推進派というそのなかでです。

    
 
 なぜ反対したかというと、名古屋にはほかにしなければならないことがいっぱいあること、その会場に予定された平和公園近くは、名古屋人の墓所の近くで、そこを切り開いてしまうことは単に自然破壊に留まらず、都市環境そのものを破壊すると思ったからです。
 経済的な波及効果もいわれましたが、ようするに土建行政の最たるもので、推進に名を連ねた偉いさんたちはスポーツなどには一切関心などなく、ただただ、獲らぬ狸の皮算用をするのみでした。

 

 まあ、そんなわけで私は、この大仏様の開眼式をオリンピックに合わせるというセレモニーの妨害をしたことになるのかも知れません。気のせいか私を見下ろす大仏様の眼差しは幾分険しいものがありました。

 

 それはともかく、その他、この桃厳寺で考えたことなどがあるのですが、結構重い話になりそうなので機会を改めたいと思います。
コメント (6)
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