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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

金正日氏を送ることば

2011-12-20 17:53:11 | ひとを弔う
       

 以下は、私の友人のブログにつけたコメントなのですが、改めて私の日記として掲載します。

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 いわゆる「社会主義国家」の首領である金家の後継者として生まれたばかりに、歴史の荒波のなかでどうしようもなくあがき続け、おそらくその激務もまたその生命を縮める要因であったろう金正日さん、あなたの霊に哀悼の意を表します。
 やっとこれでその重圧から解放されましたね。

 あなたへのこれまでの評価は厳しかったし、これからの歴史的評価も厳しいことでしょう。事実、あなたが引き継ぎ育て上げたものは、現代史でのひとつの怪物のようなものとして今後ともある種の禍根を残し続けるにちがいないからです。
 何よりも、これまでさんざんが指摘されてきた民の生活の厳しさは計り知れないものがありますし、軍事優先でそれをもたらしたあなたの責任は重大というべきでしょう。
 あなたがその後継者に選んだ子息のもとでのその後の見通しも、また全く不透明といわざるを得ません。したがって私たちは、あなたが残したものへの注視を続けざるをえないのですが、しかしながら、去っていったあなたには爽やかに別れを告げたいと思います。

 金さん、やがて私がそちらへいった際には、ぜひともサシで話し合ってみたいものです。あなたがその座についている間、軍事や政治、経済、外交といった公務がふと途切れた瞬間、何を感じどんなことを考えていたかを率直にお訊きしたいのです。もちろん私も歯に衣を着せず話をさせていただくつもりです。

 こんなことをいうと、あなたに厳しい(私もそうなんですが)世間から叱られるかも知れませんが、私が行くまでの間、安らかにお眠りください。
 歴史によって作られながら、その地位ゆえに過重に歴史へとかかわらねばならなかったあなたを送る私のことばです。                合掌

コメント
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