六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

梅林の親子と「梅飾り」のこと

2011-12-31 14:01:12 | よしなしごと
 昨日からおせちの下ごしらえをしていて足りないものに気づいた。
 お酢とレモンが必要だ。
 午前中、近くのスーパーへ徒歩で出かける。

 通りかかった鎮守様はもうすっかり初詣の受け入れ準備が整っていた。
 といっても昔のように甘酒が振舞われるといったこともなく、しめやかな初詣風景となるであろう。

       

 スーパーの帰途、ちょっとした梅林があってその剪定をしていた。
 かなり高齢の車椅子の老人が見守るなか、その息子さんとおぼしき人が枝を伐り払っている。
 そうした作業を見るのが好きなのでしばらくつっ立っていたら、老人がなにかいった。聞き取りにくかったので「え?何ですか?」と問い返したら、息子さんのほうが「どうか構わんでください」と遠慮がちにいった。老人に認知症の気配があるのだろうか。

 しかし、その老人の目にはなにか訴えたげでしかも私への好意のようなものが見受けられたので、さらに近寄って聞いてみたら、伐り払われた枝の方を見やって、「よろしかったらどうぞ」と言っているのがわかった。
 で、息子さんの方を見て「本当に頂いて行っていいんですか?」と訊いたら、「あ、どうぞどうぞ」とのこと。
 家にある花器のことなど考えてあまり大きくない枝を2本ほど選び「じゃあ、これをいただきます」というと、その息子さん、わざわざ脚立から降りてきて、「花がついていますかねぇ」と私の手にした枝を点検し、「大丈夫そうですね」といってくれた。

          

 私には花だか芽だか区別はつかないのだが、小さなポチポチが枝についていて、花が咲くといいなぁと思った。まあ、たとえ芽だけでも若い新緑が出てくればいいと思った。
 お礼と「良いお年を」と挨拶をしたら老人の方の顔もほころんだ。

 うちに帰って一番大きな花瓶を引っ張り出したがガラス製で様にならない。
 そこで、生け花用の竹かごにその花器を入れてみたら何とか落ち着いた。
 梅の枝のみでは寂しいので、万両を切って添えた。
 それでも寂しいので周りに南天の葉だけをあしらってみた。
 なんとか様になった。
 松飾りならぬ梅飾りである。

          

 ちょっと幸せな気分になった。
 午後からはおせちを作る。
 昨日、かなりの下ごしらえをしておいたのできっとスムーズに行くだろう。
 今年は合わせて10品目にチャレンジする。
 レッツ・ゴーだ。

 おっとっとっと。
 皆さん、いいお年をお迎えください。
 来年もよろしくね。 バ~イ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする