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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

「空見たことか」と六の時事川柳

2006-10-08 04:11:41 | 川柳日記
 ここのところ空には縁がある。
 十五夜も、十六夜もを見た。
 おまけに、昨夕はを見た。

 月を写真に撮ることは、私の腕とカメラではとても難しい。
 まあるい玉を撮すのがやっとで、ウサギはどこにもいない。

 それでもかすかに、むら雲と戯れる月が撮れた。

   
   

   めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に
         雲隠れにし夜半(よわ)の月影
               (新古今集 紫式部

 百人一首に堪能な方は、「ん?」と思われるかも知れない。
 百人一首では、この最後の部分が夜半の月かなとなっているからである。

 これを選んだといわれる藤原定家の転写間違いだろうか?それとも、定家による添削の結果であろうか?

 さて、虹の方であるが、これもまた、私のちゃちなカメラでその全体を撮ることは困難である。広角なら撮れるかも。
 そこで、下のように二枚に分けて撮った。これを真ん中ぐらいでつなぎ合わせると、虹の全体像となる。


     
          
       
 さて、この虹にも歌を添えるべきだろう。
 むら雲に触れ、たまたま藤原定家を引き合いに出したが、定家がむら雲を詠んだ歌を見つけた。なんといううまい取り合わせ。

   むら雲の絶え間の空に虹立ちて
        時雨過ぎぬるをちの山の端 (藤原定家)
 
 ネットで、「虹・和歌」で検索して見つけたもので、出典は分からない。なお、「をち」というのは「遠方、彼方」という意味である。

 というわけで、空見たことかで空に縁があったという次第。






<今週の川柳もどき> 06.10.8

 権力の行き着くオモチャ核武装
  (金さん!おやめなさい!)

 棒読みが本音かすかに滲ませる
  (新首相の答弁)

 回復が置いてきぼりにする庶民
  (いざなぎを越える好調だそうだが)

 万引きは万引き受信料は取る
  (NHK不祥事止まず)

 欲望が滑り出したら止まらない
  (スケート連盟の不正)

 内蔵の値段を決めるオークション
  (国内でも臓器売買
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