バイオの故里から

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オートファジーのスイッチを入れる酵素を特定

2016年12月16日 | 酵素・蛋白質・ペプチド・核酸

日本の研究 プレスリリース 掲載日:2016.12.15
静岡大学

大隅良典先生のノーベル賞受賞の対象となった「オートファジー」は細胞内の不要物を除去し細胞の老化を抑制する作用を持ちます。細胞のオートファジーを活性化させることで神経変性疾患を含めた病気の治療効果が期待されていますが、オートファジーがどのように細胞内で制御されているか、不明な点が数多く残っています。

本学理学部の丑丸敬史教授の研究グループは、そのオートファジー誘導の仕組みを探るために、酵母の脱リン酸化酵素に着目し研究を進めました。研究には大隅先生と同様に出芽酵母を用いて行いました。その結果、2種類のPP2A型の脱リン酸化酵素が活発にオートファジーを起こすために必要であることを突き止めました。PP2A遺伝子を欠損させた酵母細胞ではオートファジーを起こす仕組みが正常に作動せず、オートファジーが十分に誘導されませんでした。ヒト細胞にも同様なPP2A酵素があることから、今後、この酵素の働きを高めることでオートファジーを効率良く起こすような薬剤の開発等にも役立つことが期待されます。
https://research-er.jp/articles/view/53614


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