バイオの故里から

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アルツハイマー病の病因としてのβアミロイド42 の産生亢進

2007年08月12日 | 創薬 生化学 薬理学
研究者 岩坪 威
 所属: 東京大学大学院薬学系研究科

報告概要 アルツハイマー病(AD)の発症機序を,βアミロイド(Aβ)の蓄積を起点として論ずる「アミロイド仮説」を支持する知見として,Aβ蓄積はADに特異的な変化であること,びまん性老人斑としてのAβ蓄積がADの最初期変化であることなどが知られてきた。演者らは細胞の産生するAβのうち,minorな分子種だが凝集性の高いAβ42に注目し,Aβ42がAD脳に初期から優位に蓄積すること,家族性ADの原因遺伝子として同定されたAβの前駆体APP及びpresenilin1, 2の変異はいずれもAβ42の産生亢進を招くことなどを示してきた。これらの結果はアミロイド仮説を支持するものであり,さらにごく最近プレセニリンがAβの切り出しを担うγ-セクレターゼそのものであることが証明されつつある。アミロイド仮説の問題点を含め,ADの病因解明の現状について論じたい。 J-Store >> 研究報告コード R013000160

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