DMDは、筋肉細胞中のジストロフィンタンパク質の欠損により筋細胞が変性して、筋肉が衰弱する病気です。現状の治療法では進行を止めることができず、病気の初期病態を把握して筋細胞の変性を食い止めることが治療法開発の上でも鍵となっています。
本研究では、iPS細胞からまず筋管細胞注2)に分化させました。すると、形態学的にも生理学的にも、健康な方の筋管細胞との違いはみられませんでした。ところが、電気刺激を与えたところ、DMD患者さんの筋管細胞ではカルシウムイオンの過剰な細胞内への流入がみられました。薬剤により、欠損していたジストロフィンタンパク質の発現を回復したところ、カルシウムイオンの流入は抑えられ、筋細胞破壊の指標となるクレアチンキナーゼの漏出量も減りました。今後、DMD治療法開発に向けた創薬のための評価系として利用が期待されています。日本の研究.,2015-08-21
本研究では、iPS細胞からまず筋管細胞注2)に分化させました。すると、形態学的にも生理学的にも、健康な方の筋管細胞との違いはみられませんでした。ところが、電気刺激を与えたところ、DMD患者さんの筋管細胞ではカルシウムイオンの過剰な細胞内への流入がみられました。薬剤により、欠損していたジストロフィンタンパク質の発現を回復したところ、カルシウムイオンの流入は抑えられ、筋細胞破壊の指標となるクレアチンキナーゼの漏出量も減りました。今後、DMD治療法開発に向けた創薬のための評価系として利用が期待されています。日本の研究.,2015-08-21