イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

やわらかちゃん

2008-06-25 00:33:18 | お笑い

昨夜はまた『お試しかっ!』を出会いがしら視聴。アレ?先週の予告では“冒険レストラン”だったから録画予約しておかなかったのに、“チャレンジ漫才”やってますよ。しかもチャレンジャーが笑い飯サンドウィッチマン。しかもしかも演順は抽籤だったらしく、番組ホストMCタカアンドトシがトップバッターだった模様。ん゛ーー見たかった。

笑い飯は“ガッチガチの縛りありでも結局Wボケの得意パターンに”という転帰が読めたので、見逃してもさほど惜しくない。

白眉はやはりサンドウィッチマンでしたね。この企画自体この人たちのためにあるような感じ。何がおもしろいって、2時間に制限されたネタ打ちの過程自体がおもしろいという。中堅どころの小劇場のお芝居なんかでも、「コレ、リハーサル立ち稽古覗かせてもらったら、絶対そっちのほうがおもしろいだろう」と思えるノリの演し物がたまさかありますが、サンドはネタ打ちがおもしろくて、本番もおもしろいから言うことなし。

北京五輪がらみの7つのキイワードをもれなく織り込んで一本のネタにするという課題で、それぞれのワードについて伊達ちゃんの「こうツッコミたい」・トミーの「こうボケたい」フリーで出して行って、突き合わせてストーリーを作っていく手法もさることながら、ネタ正味5分半弱の中で、開始2分過ぎまで7ワードをひとつも出さないのがすごいと思いました。

前半できっちり笑かしのレールを敷いてスピード(←それこそ)に乗せておけば、後半が多少無理クリのこじつけになっても成立するという自信があるんでしょうね。名人の料理が“(刻んだりたたいたり下味つけたりの)下ごしらえで手間9割、実際の調理は1”というのと同じ、この人たちは完全なる“前半型”TV でのオンエアでもそこでまず有利。

もちろん急ごしらえでボケ・ツッコミ片方、あるいは両方飛んだ箇所も一再ならずあっただろうけど、それを考慮しても良質のお笑いに不可欠な“気持ちのいいムダ”のまぶし具合が絶妙すぎる。「室伏の“屋号”あげるよ」「あと4センチでジャイアント馬場じゃねぇか」など、きっちりしたボケ→ツッコミでなく“引っかかって笑ってもいいしスルーしてもいい”ぐらいの体温での、単発くすぐりを置いといてはすっとぼけて先に行く、そのセンスが抜群。

駆け足になってもおかしくない終盤1分でたたみかけるように北京ダック・万里の長城・開会式を入れてきたのもすごすぎる。特に“北京ダック”はこの流れでどう入れるんだ?と思っていたら、どうしていちばん笑わせてくれたじゃないですか。スタジアムで室伏選手の格好した金髪メガネの伊達ちゃんが、北京ダックを投げて生き返らせる絵が脳裏に浮かんだら、もう笑わずにいられない。

しかも最後の最後まで残った“開会式”の入れ方、誰があの方法論を想像できますか。ハンマー投げの投擲後の雄叫びにしてしまうというだけですごいのに、“最後に残ったあのワードどこにどう入れるんだろう”→“(何て雄叫んでるか聞き取れないけど)さてはそう来た?”→“やっぱりそう来たか”という客・審査員の姿勢、読み回路も込みで笑いにしてしまった。夜半のTVの前で(ちょっと古いけど)まさに「テクニシャン呼んだな!」と指さして叫びたくなりました。

M‐1から彗星のように表舞台に登場して半年の彼ら、ネタ打ちを見ていると2人のネタ作りに向けて放射する“体温”がぴったりマッチしているのがいま何よりの強みだと思う。タカトシも同じで、彼らの場合ブレイク後2~3年経過しているわりに“体温差”が拡大してないことが消耗の少なさにつながっている。

ボケでもツッコミでも、どちらかが「ネタ作るよりおもしろいこと見っけた」になって、見つけた先から戻ってこないと、お笑いコンビはおもしろいようにおもしろくなくなっていきます。

概ね、2人の一方か、両方相次いでか、アイドルなりモデルなり有名どころ美人女性との熱愛スクープが出たときがその目安と言っていいと思う。インパルス、品川庄司、次長課長、麒麟辺りが典型。

20代後半から30前後の、たぶん思春期にはモテなかっただろう男にとって、やっと振り向いてくれるようになった綺麗どころ女性よりネタ打ちがおもしろい道理がない。戻って来るわけがないのです。

その意味では、サンドは当面ヴィジュアル的に安泰でしょう。まだまだおもしろいはずだ、ネタ作りが。

モニタールームで見守るタカトシの、サンドのネタ見せ中の隠しきれないテンパり具合もなかなか見もの。あらかた見逃したけど、笑い飯のネタ中はさほどの前のめりではなかったのではないかな。『爆笑オンエアバトル』で足かけ3年チャンピオンに君臨したタカトシも、やっぱりM1優勝はぜひ欲しいタイトルだったのね。

タカトシのM1ラストイヤー(04年第4回、優勝アンタッチャブル)は、審査員全員に少しずつ「彼らなら、自分がいまここで高評価してやらなくても大方がするだろう」と思わせてしまった“正統”感、安定感が逆に災いした。昨年のサンドは敗復からのいきなりの決勝参戦ということもあって、審査員たちに“一期一会”感があった。これだけの差だと思う。クロージングでトシが言ってたように、本当に収録後、皆で飲みに行ってたら嬉しいですね。

最後に何が可笑しかったって、ご意見番役(なぜか)関根勤さんのサンド評「こないだのセームシュルトの回し蹴りぐらい(凄かった)」が全然可笑しくなかったところ。みずからがこんだけおもしろくない人が、他人の、しかも大後輩のネタに「あそこがあれくらいおもしろかった」ってゴタクを述べて番組になってるってのが可笑しい。…ま、関根さんはいい人だしお笑いを愛してくれてるのは好感持てますけど。“全然可笑しくないという、そのことが可笑しい”、そんなお笑いの消費のし方も、あまり認めたくないけどアリなのだな。

ところで、“谷亮子選手”がワードに来たら、月河なら「田村でも金、谷でも金、ママでも金…」ときて「…菅井きん」と落としたくなりますが。3組中、誰も演らなかった?……………………

……だからっ!「可笑しくないということを可笑しがる」タームもあるんですってば。

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ポイントofノーリターン

2008-06-24 00:12:46 | 再放送ドラマ

先週19日から、変則火~金の帯で当地ローカル再放送が始まった『その灯は消さない』の充実度、丁寧さに軽く驚いています。

一男一女子持ちの一流会社リーマン・藤夫(昔シルバー仮面・のちレディス4柴俊夫さん)と結婚し一女をなして15年、連れ子たちにも懐かれ趣味と実益の宝飾デザインなどこなしながら一見平穏に満ち足りた生活を送る智子(坂口良子さん)、しかし再婚の夫は、長野の旧家出身で死別した先妻・かず子の実家両親と、“ひとり娘のかず子を手放す条件に、かず子が産んだ子のひとりは実家の跡取りにくれる”約束をしていたことを智子に隠しています。未亡人となって実家を守る気丈なかず子母(東恵美子さん)は藤夫がかず子の産んだ2児を連れて智子と再婚したことを、いまもひどくうらみに思っています。

智子も藤夫との結婚前は、長く付き合っていた彼氏がいた様子。

一方、OL一年生となった長女・律子(吉野真弓さん)はそろそろひとり暮らしをしてみたくひそかに物件物色中。そんなある日会社のお使いの帰途、議員ボディガードたちに追われるトップ屋フリー記者・川合(大橋吾郎さん)とすれ違いざま肩が触れて、咄嗟にスキャンダル写真のネガを託され…川合は智子の女友達でデザイン納品先である宝石店店長・弘美(ひょうきんベストテン山村美智子さん)と学生時代の知己でもあるようです。

1話冒頭の、長野の藤夫の先妻実家での亡父葬儀の場面がいきなり重厚。実際の旧家の、高格式な葬儀の映像と、スタジオセットでの役者さんを使った映像とを重ねてつなぎ合わせたようでもあります。一歩間違えばワザトラ作り物臭さを増幅させかねないリスクをあえて冒し、信州松本という地方色を強調し東京で藤夫の帰りを待つ智子の心象との対比を際立たせる、箱庭・書割感を最小限に抑えたこういう撮り方も昼ドラでは久しぶりに見ました。

“地下水脈”を張りめぐらしたかのようなことさら複雑な人間関係設定、度重なる宝くじレベルの偶然の出会い、極端すぎる価値観や主張で類型化した人物像など、よくからかい気味に言われる“いかにも昼ドラ”ファクターも随所に散見されるものの、好感が持てるのはここ最近の同枠作品で鼻につきがちな“はなから開き直った”“セルフパロディ”の匂いが非常に希薄なことです。狙わず、大真面目に、謙虚に作っている。

この作品が本放送された961月期の夜の時間帯と言えば、『ピュア』と『オンリー・ユー ~愛されて~』の2大(?)“知的障害者ドラマ”が東西正横綱だった記憶が。前者はMr.チルドレン、後者はオリジナル・ラヴ田島貴男、ともにドラマより主題曲のほうが印象深い。スピッツ『白線流し』もこのクールだったか。“学校”“制服”“教師”“受験”などがメインモチーフのドラマは滅法苦手なので、これだけは1話も見なかったと思いますが、とりあえず、当然のことながら傑作良作揃いとはいかないものの、夜は夜、昼は昼で“ドラマがドラマの文法やパラダイムを信頼して作られていた”時代の、最後の最後のそのまた末尾の時期がこの頃だったかもしれない。

昼ドラも、いつからあからさまにセルフパロディをやるようになってしまったのだろう。やって悪いことはないけれど、そっちへ踏み越える前の『その灯~』のような作品を観る機会があると、もったいないと思うのです。セルフパロディをセルフパロディと認識して、「あーやってるやってる」と指さして笑うという消費のしかたが客にも浸透してしまった以上、もうビフォーには戻れない。

02年の『真珠夫人』のセンセーションがひとつの分水嶺だったような気はします。

現放送中の『花衣夢衣』は最終週、恒例・収束前のもうひとモンチャクに入ったはずなのですが、帰宅して巻き戻したら砂嵐しか録れてない(崩)。よく見たらビデオデッキの背中のアンテナ線が外れてました(慌)。物語がもうチョット盛り上がっていたらこんなミスはしなかったはずなんだけど…ってこともないか。通常デッキの背中チェックしませんもんね。今朝出がけにマッハで掃除機をかけたときにやっちまったかな。

ドラマ本編より、今日からオンエア始まるはずの次クール『白と黒』スポット番宣を録り損なったのが悔やまれますが、これは明日火曜日再挑戦。本編はネット情報で補完しようっと。終盤に入って“目が離せない人間関係ベクトル”が和美(萩尾みどりさん)と愛人ジュニア俊彦(吉岡毅志さん)の結末しかないので、この程度の情報量でちょうどいいのでした。

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ねじれるのはベッドの中だけで

2008-06-22 20:26:45 | お笑い

『爆笑オンエアバトル』が向こう2週放送休止とのことなので、ここで触れなかった一週前(612日放送分)も、VTR録画上書き消去しないうちにちょっと振り返ってみましょうか。

1位が481kbブロードキャスト。ちょっと意外。481がべらぼうな過大評価とは思いませんが、この日のメンツで1位というのが意外。どんな顔ぶれの回でも、10組中1位となると、ネタの質・演りデキのほかに“愛されポイント”による下駄履かされがオンされるものなんです。

彼らの場合、チャンピオンになる直前の一時期のトータルテンボス、アンジャッシュ、ハリガネロック辺りのような「ネタも楽しみだけど、“ネタ”より、“この人たち”を見たい!」という愛されキャラには未だなってない、と言うかそれ路線向きじゃないような気がするんですが。

いや、月河はステージ袖での出待ちで軽くニヒルな目になる豊川悦司さん似のボケ吉村、ネタ中で必ず1回は眼鏡オフする(吉村にオフされる)ツッコミ房野、ふたりともキャラとしてすでに好きですけど。

今回に限っては前半の輪唱ネタから後半の火事ネタへの移行がムリヤリだったし、「この服良かれと思って着てまーす」も、タイムマシーン3号・関の「頑張れ半袖負けるな短パン!」ぐらい堂々と自信持って、滑舌よく演るべきだと思う。あそこで拍手が澎湃と湧き起こるぐらいになって、初めて“愛されキャラ”じゃないですか。

今回のメンツでいちばん『オンバト』ファン間での愛されキャラ定着してると言えると思う超新塾3461kb。後半が9日放送の『お試しかっ!』(テレビ朝日系)で不評にもかかわらず「M1でやります!」と宣言していたネタまんまというのは、放送時日のチェックが甘かったかな。小松宏司アナのネタ前紹介「今日もコブラは嘆いているぜ」が期せしていちばん笑えた。

2トップリード465kbが、ネタとしてはいちばん作り込んであるし練習の成果も見えた。ボケ新妻の「スープとかもういい…」弱音つぶやきがさりげなく脱力笑いを呼んだし、ツッコミ和賀の「ガラス曇っちゃって何にも見えない」も“ゆで汁飛ばないように”の新妻からの振りをよく覚えて押さえてたなと思って結構笑えました。小劇場や劇団研究生が必修科目のように練習する“ガラス板拭きパントマイム”を取り入れてうまいこと作った。

上記の上位3組に対して、4417kbランチランチ5389kb鎌鼬は数字以上の差があった。どちらもボケが、あるいはツッコミが、“相方に対するいじめ”に見えて、爽快に笑えない。ランチランチは海野「地団太~!」から藤崎「五反田~!」が飛ばなければもう少しkb行ったかもしれないけど、大差はなかったか。チビデブ海野のイタモタおもしろさが、イジられキャラとしてではなく、三拍子久保田ぐらいツッコミとして機能してこないと、ちょっともうひとつハジけきれないかも。

…今日はそれより、『たかじんのそこまで言って委員会』で紹介された、丸川珠代参院議員(元・テレビ朝日アナウンサー)と大塚拓衆院議員の結婚披露宴での小泉純一郎元首相の祝辞があんまりインパクト大だったので、特に記事中何も触れてないけどタイトルにしてしまいました(この後「夫婦で問責決議は出さないように」「審議拒否もしないように」と続く)。

相変わらず飛ばすねぇ純ジュン。郵政以下、アナタのおかげで安倍さんも福田さんも、自公政権踏んだり蹴ったり、踏まれたりブン殴られたりなんですけど。「ここは!って場面で、おもしろいことを言える」才能はいっこうに錆びついてませんな。そのマイペースっぷり、“打算なさげっぷり”が未だ衰えぬ人気の秘密。ハラにイチモツ、手に荷物な代議士大臣諸君が数多い中、「オレが感動したっつったら感動したんだよっ!」てな正直さはやっぱり貴重ですわ。代わる人ありやなしや。

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そう考えるだけでもいいじゃないか

2008-06-21 19:10:57 | アニメ・コミック・ゲーム

BSマンガ夜話』34弾第3夜(192400~)は『ハチミツとクローバー』。未読でもタイトルは知っている作品なのでそれなりに期待して録画しましたが、冒頭の岡田斗司夫さんの、ゲストのアニメ脚本家佐藤大さんへの「脚本家さんてのは、三谷幸喜みたいに自信満々で、よく喋るんですよ」で爆笑してしまい、再生が本題に入ってからもしばらく集中できませんでした。

わはは。岡田さん(とりわけダイエット成功後の岡田さん)、三谷さん嫌いそうだもんなあ。特に映画『ザ・マジックアワー』の宣伝でここのとこ三谷さん露出量高原状態だったし。発言の文脈としては、「3夜めで疲れ気味」と自己申告する夏目房之介さんが「今日は、(しゃべりたい)熱気のすごい(隣席の)佐藤さんに(発言量を)助けてもらいたい」と言った後に乗っかったもので特に毒気はなく、全員笑顔流しで、佐藤さんも全然嫌な顔もせずこの後「(シナリオ)50本書いてたときにこの連載で癒された」など積極的にハチクロ賞賛トークを展開してくれたのですが、だからこそ岡田さんの本音が垣間見えてちょっと愉快でした。

「『アマデウス』と同じ、残酷な天才(=はぐみ)に翻弄される一般人の話、表現論として読んだ」「はぐちゃんはパブロ・ピカソのような“創作モンスター”で、美大で人間に返れるかも知れない4年間を過ごしたのに、結局モンスターのほうに戻って行く。はぐちゃんは創作という神を見た人で、神は光かもしれない(←“夏目の目”で夏目さんがこう表現した)けど、僕には闇に見えた」「だから読んでてはぐちゃんが怖くて怖くてしょうがなかった」と言う岡田さんに、夏目さんが「“あらゆる人間はお互いに理解はできないのだ”という諦念から始まるマンガもいまはあるし、そういうキャラの立て方もあるけど、この作品ではみんな同じ世界を生きていて解り合っている、だから岡田さんの言わんとする事はわかるけど、そこを突いてもここではあまり意味がない」と言ったときの岡田さんの“ふむぅ?”な目もよかった。

いしかわじゅんさんが「読中ずっと思ってたんだけど、最後のコレでやっぱり『自虐の詩』(業田良家)だな、と再確認した」と言う竹本くんの最終巻最終ページオーラスのセリフ「いまならわかる、意味はあるんだ、実らなかった恋にも」を聞いて、月河はヘミングウェイ『日はまた昇る』のジェイク・バーンズの締め台詞を思い出さずにいられませんでした。

連載開始時2000年に1820歳前後だった主人公たちは、人に目覚める思春期以降ずっと“日本の下り坂”しか見て来ていない世代。言わば“戦争放棄の国のロスト・ジェネレーション”かもしれない。作中設定はちょっと前なのかな。読みもしないで印象で決めちゃいけませんね。

気持ちいいくらい直球に“マンガマンガ”した絵柄には好感を持ちましたが、正直、『PINK』(岡崎京子)や『ポーの一族』(萩尾望都)のように、この番組で解題されたのをきっかけに「よっしゃ、第1巻からでも読んでみっか、ハマれるかはまれないか一か八か!」ほどの好意的興味は残念ながら湧いて来ませんでした。

『アマデウス』は好きな映画だし『ケインとアベル』も小説としておもしろいと思ったし、一時期『自虐の詩』目当てで週刊宝石を立ち読みしてた時期もあるけど、そういう読み味、テーマ性を期待して入って行くには『ハチクロ』はぶっちゃけ作品世界が“恋愛恋愛”していすぎる

“創作”という神に選ばれた、神ならぬ生身の人間、それも年若く小柄な身体の女の子の葛藤や、「人生悩んだり凹んだりに意味はあるのかないのか」を表現するのに、そんなに“そこらじゅう恋愛感情だらけ”に描く必要なんかないと思う。

いろんな人間の情動の中で“恋愛”だけを突出して賛美しフィーチャーする傾向、どうも“若さへの無駄な妄執”“種(しゅ)を保存することの無条件の肯定”が透けて見える気がして、月河はあまり好感を持てないのです。

「今日はさー絶賛モードになるんじゃねーかと思ったんだよー。なんかもーちょっと据わりが悪いんだよなー」とニコニコ悩んで終わった岡田さんの気持ちがすごくよくわかる。この番組継続して見てると「ヤなこと言うヤツだなこいつ、でも当たってるなチクショー(微笑)」となってくる岡田さんに、つい肩入れしてしまうな。レギュラー陣がお題本に付箋立てるところを、ヘアピン挟んでるとわかった笹峯あいさんもますます好感度アップ。次回は9月放送予定だそうです。第35弾か。お題は何作品かな。

ま、それまでに公式サイトエントランスのイラストの岡田さんは、ぜひ“アフター”ヴァージョンに描き替えてあげてください。NHKさんお願いします。岡田さんもよもやのリバウンドなんかしないでね。

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オイこの極端野郎

2008-06-20 21:31:06 | お笑い

BSマンガ夜話』3夜『ハチミツとクローバー』篇(192400~)を録画したら、逆になんだか“半分裏”のNHK総合『爆笑オンエアバトル』が気になって、結局マンガ夜話とダブって録画できない2455まで待機視聴してしまいました。20日支払い日兼週末で朝早いのに。居間のHDDレコーダーでこちらを録画すれば二股OKなのですが、高齢家族に気を遣わないで翌日速攻巻き戻して見たいですしね。

タイムマシーン31501kbは、今回はそんなに過剰とは思わなかった。関の散髪効果かな。そんなことはないか。関「ロングですかショートですか」、~山本「(嫁も顔がロングでは、自分も顔ロングなので)柿のタネみたいな顔の子ができる」で素直に他愛なく笑えた。最近は、ネタの地合いが高テンションに入っても、一貫して目が笑ってなくて通奏的に低体温なツッコミ山本のたたずまいに、月河ちょっと惚れてきつつあります。月河、体重3サイズのわりに顔丸めですけど。無理?…何を考えてるか。

彼らの今回は、“チャンピオン大会ファイナル残念組”にしては“攻めてる”し、凹んでる感が少ないのも好感もって迎えられたような気がします。

一方、ファイナルでの案外が直球で引きずり出てしまったのが5位のストリーク369kb。特にツッコミ吉本がずっと細かく噛んだりモタったりしていたけど、6365kbメインストリートを玉1個差退けることができたのは、底力とも言えるし、TVを通してよりナマの客席に好感度の高い、彼らの持ち味でもあるでしょう。

それにしてもジャイアンツがもうチョットペナントレースがんばってくれないと、彼らもネタ作りにチカラが入らないでしょうね。

2フラミンゴ493kbは、彼ららしい人間関係の妙ネタで手堅くまとめ、特別カッ飛んだところがなかったわりには高得点で、だいぶ受け容れられてきたのかなと思う。月河がいちばん好感持ったのは、大学生の同学年同士という設定でありながら、衣装をイマドキのリアル大学生風にラフにバラバラにせず無地でほぼ統一したところ。それだけ演技力でのキャラ立て・状況立てに自信を持っているのでしょう。

同点2493kbセーフティ番頭3回目の挑戦で初オンエアだそうですが、ちょっとまだ生硬さが目立つけれどもアンジャッシュ風の主知的な作り込んだネタで、この後が楽しみにはなりました。「ウソッ!毎日!?」シンクロは爆笑しましたよ。「アイディアよし、練り込んである、練習も相当してる、…だから?」とならないような今後の展開を希望。

彼らとは正反対に、ネタも演りも緩いけど意外に高体温で笑えたのがラフ・コントロール4445kb。「正義のヒーローやりたいから、オマエ敵やって」は他の若手もさんざんやっている手垢つきまくりのありがちコント漫才なのですが、ショッカー戦闘員役のボケ重岡のなみなみならぬ演技力で飽きさせなかった。「個性ゼロのヤツ演って」「超弱いの演って」「じゃ…発注ミス」という白皙メガネのツッコミ森木“オドオドツッコミ”もなかなか新鮮。「…あろーが」「…おろーが」の重岡の九州弁語尾も、他のいくつかの常連組の方言押しのようにはハナにつかなかった。やはりドラマ同様、コント漫才でも演技力は大切ですね。同点2位の2組とは真逆に、彼らには“演技力&テンション熱気頼み”でネタ作りが雑にならないように今後のオンエアを希望。

“オンバトヒーローズ”にいつもここから。先週のスピードワゴン同様、なんか2人のテンションが、薄ーくさりげなーく噛み合わなくなっているのが気がかりでもあり、かつおもしろくもあり。やはり若手がモティベーション上げて打って出る一時期に『オンバト』は大きな存在で、自らの希望か事務所の意向かで“卒業”してしまうと、芸人としての存在の質感からして変わってしまうものらしい。

次週、次々週は放送お休みで、710日から復活になります。そうすると今週見ておいてよかったのかな。

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