いよいよ朝日町宮宿の中心部。
確かそろそろ古い郵便局の建物が現れるはずだが、町の観光パンフレットにも表記されていないのだから、もしかしたら既に解体されているのかなと思って心配しながら、歩いていたら、ついに目の前に現れてくれた。
とにかく今よりずうっと貧しい時代なのに昔の郵便局にはきわめて個性的な建物が多かったように思える。
この建物もその一つで、しかも山形県内でも最も交通の便に恵まれない「袋小路の奥」のような位置にある自治体である。
つまり西村山郡朝日町には以前から鉄道も主要国道も走っていないから経済的ハンディが大きいはずなのだが、それでもこのようにハイカラな建物を戦前に建てている。
それこそハンディをモノともしないで自力をつけようとしていた心意気が感じられる。
でも、この建物は現在は郵便局として使われないで、学習塾に転用されているようだ。
しかし、やはり宮宿の第一級のシンボル的建造物であることには変わりがない。
現在こそ「私的」に使われているが、好むと好まないにかかわらず「シンボル的建造物」である限り「公共的性格」を有している。
朝日町役場と観光協会の皆さん、もっとこの建物に光を当ててくだされたし。
この建物の前の通りを西に進めば最上川の鉄橋にさしかかる。
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