山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

飲酒しても二酸化炭素は減らない

2006-08-23 17:57:22 | 街づくり
 山形市役所では環境行政の一環として、とりわけ地球温暖化抑制策のため市職員に対し「ノーマイカーデー」の取得を勧めている。 むろんこれは行政職員が市民に率先して地球温暖化抑制のために私的にもクルマ利用を控えるべきという趣旨である。
 試行期間は6月1日から9月30日までの4ヵ月間で、ひと月に最低一日はマイカー通勤を控えるよう要請されており、本庁舎勤務のマイカー通勤者649人の7月までの前半期の「実績」がこのほど公表された。(朝日新聞山形版)
1回~3回の実行者は36.8%、4回~6回は6.9%、7回以上は9.4%で、計53.1%。一方、不参加者(非実行者)は46.9%である。
 実行者の中には「飲み会」や「ビアパーティー」が予定されている日をノーマイカーデーに充てている職員が多いとも聞く。出勤時と帰宅時には家族の運転によるマイカーでの送迎だとすれば、従来と二酸化炭素の排出は変わりがないことになる。非実行者も「飲み会」には参加しているはずだが、代行車の利用による帰宅なのかもしれない。代行車の利用は1台分多い二酸化炭素の排出になり、趣旨に逆行する。
 非実行者の言い分には、「子どもの送迎には車は不可欠」(たぶん女性職員)とか「公共交通機関が少ない」が目立つようだが、地球温暖化は数年で破局的状況を迎えるとまで言われているのをどう考えられるのか。(今年の夏も集中豪雨が多い)
 地球温暖化の問題を差し置いても、649人の市役所本庁舎マイカー勤務職員のために市庁舎周辺には649台分の駐車スペースがあることを意味し、1台あたり15㎡必要(進入通路部分を含む)とすると、9735㎡の土地が浪費されていることになる。50坪の住宅が約59戸分の広さになる。それだけ周辺市街地がクルマに蚕食されて都市景観が荒廃していることを意味している。
 ※ 写真は山形市役所本庁舎。
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