昨日の山形新聞を開いたら、昨年9月に逝去した故結城泰作氏の建物のペン画が70点も見開きの2ページにわたり掲載されていた。
氏は79歳であった5年前から山形市内の洋館などの古い建造物をペンで描き始め、やがて市外の建物にも及び、その数は3百点を優に超えている。大変緻密なタッチであるが、見事な直線もフリーハンドによるものである。しかもメルヘンチックで女学生や子供たちの心をも捉える。それは本人自身の少年のような遊び心によるものであろう。
氏の故郷の古い建物に対する愛情は多くの市民に対し「街づくり」の新たな指針を投げかけているかのようである。
↑ 新聞掲載(右上2段目)の旧上山郵便局(明治44年、現存) ※[注] 原画は黒い線により彩色なしで描かれている。赤紫色ではない。なお、現在、上山城で氏の原画展が開催中。8月20日まで。
氏のペン画については昨年の9月9日の記事もご覧ください。