らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

柿と杮の漢字の違い

2023-11-18 | 雑学

一昨日、「柿の王様・富有柿」について取り上げました。
その前日、「柿」の文字を入力をしているとき、「柿」によく似た漢字に「杮(こけら)があることを思い出しました。
「杮(こけら)」とは、ご存じの通り、木材を削る時にできる木の細片。削りクズのことで、漢字では「杮」と書きます。
一方、「かき」の漢字はご存じの通り「柿」です。
この両者、パソコンで変換すると全く同じように見えますが、どこが違うのかお判りでしょうか?
調べてみました。

「柿」と「杮(こけら)」の違い
「柿」と「杮(こけら)」漢字の違いは、右側の旁が「なべぶた」か「上から下まで貫かれているか」の違いです。
・「柿(かき)」は、右側のつくりの部分は「市」で、上部は「なべぶた」(横棒の上に点が乗っている)になります。
・一方「杮(こけら)」は1本の縦棒が横棒を突き抜ける形で、上から下まで貫かれており鍋蓋ではありません。
その違いを拡大すると以下の通りです。

・左が「かき」で右が「こけら」です。

「杮(こけら)」の意味
「こけら」を広辞苑で調べると、木材を削る時できる木の細片。また、木材を細長く削り取った板。と説明しています。
また、劇場を新築して初めて行われる催しを「こけら落とし」と言いますが、これについても広辞苑では、工事の最後に屋根などの木屑を払い落したところから、新築劇場の初興行。と説明しています。

「こけら落としの由来」
では、なぜ新築の劇場のお披露目公演に「こけら落とし」という言葉を使うのでしょうか?
これには日本の伝統技術である「こけら葺(ぶき)」が関係していると言われています。
こけら葺(屋根葺手法の一つで、木の薄板を幾重にも重ねて施工する工法)とは、飛鳥時代から使われていた日本の伝統的な屋根葺き技法です。
江戸時代の歌舞伎場の屋根もこの「こけら葺き」という技法で作られていて、完成した時に木くずを屋根から払い落してお披露目をしたことから、劇場などでの新築お披露目公演に「こけら落とし」という言葉を使うようになったということです。

「柿」と「杮(こけら)」は、パソコンやスマートフォンなどで変換すると同じ字が出てきますが、意味も漢字も全く違います。
間違わないように気を付けたいですね。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする