らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

ホオズキ市と4万6千日の御利益

2023-06-25 | 

畑にあるホオズキの花が終わり、萼(袋)が大きくなってきました。
色は未だ青いですが、来月、各地で「ほおずき市」が開かれる頃には赤いホオズキになっているものと思います。

「ホオズキ」
ホオズキは、 ナス科ホオズキ属の多年草で、漢字では鬼灯、酸漿(さんしょう)と書きます。
ウィキペディアによると、ホオズキ属にはアメリカ大陸、アジア、ヨーロッパに100種あまり存在していますが、このうちホオズキ は日本の北海道、本州、四国などを原産地とする一年草または多年草である、と説明しています。
草丈は60cm から80 cm位、淡い黄色の花を6月から7月ごろに咲かせます。
花の咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して果実を包むように袋状になり、熟すとオレンジ色になると説明していますが、丁度、我が家のホオズキは色づく前であり、袋状になっているところです。

・緑色のホオズキの袋が大きくなってきました。


「名前の由来」
「ホオズキ」の名は、その実の赤くふっくらした様子から頬を連想したもの(「づき」は「顔つき」「目つき」の「つき」)と言う説の他、赤い果実から「ほほ」は「火々」であり「つき」は染まる意味であるという説もあります。
更に、果実を鳴らして遊ぶ子供たちの様子から「頬突き」の意であるという説やホホ(蝥、カメムシの類)という虫がつくことを指すとする説もあります。

「漢字の鬼灯の由来」
日本のお盆では、ホオズキの実を死者の霊を導く提灯に見立て、枝がついた状態で精霊棚・盆棚に飾ります
鬼灯の字は、お盆に先祖が帰ってくる時の目印になる提灯の代わりとされ、「鬼」は亡くなった人のことで「灯」は提灯の意味です。

・間もなく赤く色づきかけるホオズキの袋です。


「ほおずき市」
ところでホオズキと言えば、露店が並び、数多くのホオズキが販売される「ほおずき市」があります。
その始まりは江戸時代中期の明和年間(1764〜1772)で、「四万六千日(4万6千日分のご利益があるとされる参拝日)」にあたる7月9・10日に縁日を設けた東京・台東区浅草の浅草寺です。
その後、浅草寺にならって、他の神社でも縁日が行われるようになりました。
7月10日の参拝は江戸時代には大人気となり、前日の9日には境内に参拝者が押し掛けるようになったと言います。

「四万六千(しまんろくせんにち)日の由来」
平安時代のころから、観世音菩薩の縁日の18日に参拝すれば「1000日分毎日参拝したのと同じだけの御利益・功徳が得られる」と言われていました。
室町時代末期になると18日だけではなく、仏様と縁が深いと考えられる日も、「功徳日」として縁日と考える風習が起こりました。

功徳日に参拝すると100日や1000日に該当する功徳を得られると言われ、人々は功徳日にこぞって参拝するようになりました。
とりわけ人気が出たのが7月10日で、この日は観音様と特に縁が深く、この日の参拝で一生分(46000日)の功徳が得られると言われました。
このことから7月10日は別名「四万六千日」とも呼ばれるようになりました。

4万6千日は約126年分で、昔は人の寿命の限界「一生分」という意味合いがあったものと考えられていますが、でも何故四万六千日なのか?
一説には、「一生」と「一升」を掛けて、一升にお米を擦り切りいっぱい入れて、その数を数えたら、四万六千粒あったというのが4万6千の数字の由来だという事です。