らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

富士山の高さ 最初の測量では何㍍?

2023-06-27 | 情報

富士山が2013年6月22日に世界文化遺産に登録されて10年が経ちました。
登録後は国内外からの登山客が爆発的に増えたようです。
それに伴って困った問題が発生しています・
登山客が投棄したとみられる空き缶やペットボトルなどが散乱しているそうです。
先日、静岡、山梨両県ではこのゴミ問題に苦慮していると報じていました。
登山される方は自分が出したごみは必ず持ち帰るように心がけて頂きたいものです。

「富士山の高さ」
さて、富士山と言えば、言わずと知れた日本一高い山です。
その高さが3776㍍という事はどなたもご存じの通りです。
しかし、今でこそ、当たり前のこの数字ですが、精巧な測量技術がなかった時代には何メートルと言われていたのでしょうか?

「最初の測量は3886㍍」
最初に富士山の高さが測量されたのは、今から300年ほど前の享保12年(1727年)のことでした。
この時は3886㍍という数字が出ています。

「伊能忠敬は3927㍍」
それから約80年後、わが国最初の実測日本地図をつくりあげた伊能忠敬も享和3年(1803年)に測定しており、この時は3927.7㍍という結果を出しています。

「オールコックは4309㍍」
更にそれから約60年後の万延元年(1860年)に英国公使オールコックが測定した時は、何と4309.8㍍という数字が発表されています。

・美しい富士山です。


「3776㍍の測量は大正時代」
現在の通説になっている3776㍍という数字が出たのは大正時代になってからのことです。
大正15年(1926年)の測定(参謀本部測量部)で出た標高は3776.29㍍でした。

しかし、その後も測量のたびに微妙に数字は変化してきました。
・昭和37年(1962年)の測定(国土地理院)では3775.63㍍、
・平成5年(1993年)の測定(大成建設)では3774.97㍍でした。
・そして平成9年(1997年)の測定(静岡大学理学部)では3776.224㍍とされています。

「詳細な高さ」
富士山の標高は一般に3776メートルが用いられていますが、もう少し詳細な数値は、
・国土地理院が2002年8月に山頂・剣ケ峰に設置した二等三角点の標石には3775.63メートルと記されています。
・また、三角点北の岩が3776.24メートル。
・更に測量方法の変更に伴い、国土地理院が2014年4月に衛星測位システムを使い再調査した値は3776.12メートルとなっています。
メートル単位の表記は小数点1位が四捨五入されるため、いずれの場合も通説通りの3776メートルの高さです。
そして、日本一の高さであることに変わりありません。

「2番目に高い山」
それでは2番目に高い山をご存じでしょうか?
2番目は山梨県の南アルプスにそびえる「北岳」で3193メートル、3番目は同じく「間ノ岳」と長野・岐阜両県にまたがる「奥穂高岳」で3190メートルです。

それにしても富士山の高さがセンチメートル(cm)単位で測量できるのですね。
日本の測量技術は凄いですね。