胡散臭い
2014-05-27 | 雑学
「何処となく疑わしい。何となくあやしい。」ことを表す言葉に「胡散(うさん)臭い」があります。
「疑わしい」ことが何故「うさん」なのか?
調べてみました。
「胡散(うさん)臭い」は、あやしいさまを意味する「胡散(うさん)」に「らしい」をいみする接尾語の「臭い」をつけて形容詞化された言葉です。
その語源は、疑わしいを意味する漢語の「胡乱(うろん)」からとする説と、茶碗の一種で黒の釉薬(うわぐすり)をかけた天目茶碗「烏盞(うさん)」からとする説があり、このいずれかとされているようです。
江戸時代、「胡盞(ウサン)」という黒い釉薬(うわぐすり)をかけた抹茶茶碗は、高価な高麗の焼き物といわれたそうですが、生産地や年代などがはっきりしなかったことから、偽物くさいこと、どことなく疑わしいことを、「うさんくさい」と言うようになったとされています。
なお、「うさん」については江戸時代中期ごろから「胡散」あるいは「烏散」という表記がみられるそうで、この頃はまだどちらとも一定していなかったようです。
後に、「疑わしく怪しいさま」の意味の近い「胡散」との関連から、「胡散」と書くことが定着したと言われています。
上記以外にも、ポルトガル語であやしいという意味のVsanna(ウサンナ)からとする説もありますが、「胡散」の語が使わ始めた時代と合わないと言うことです。