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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

矢掛本陣

2014-05-05 | 地元紹介

岡山県内における旧山陽道は、現在の瀬戸内側を通っている国道2号線ではなく、十数キロメートル内陸に入った国道486号線です。
今日ご紹介する本陣のある矢掛町は、江戸時代には山陽道第18番目の宿場町として栄えた町です。
本陣とは、参勤交代で江戸と国もとを行き来する大名や公家、幕府役人、勅使、宮門跡などが宿泊した公認の宿舎で、矢掛本陣は実家から比較的近距離に位置することから、所用の合間を見つけて訪ねてみました。
観光協会の人によると、入場すると1時間程度要することから、内覧には時間的余裕が無いため、パンフレットを頂き、概略をお聞きしてきました。

この矢掛本陣は1620年に建てられ、1711年~1715年に再建され、その費用は現在の金額にして5億6千9百万円もかかったと言われています。
本陣(石井家)は昭和44年6月22日に 国の重要文化財に指定されています。

・本陣の前の旧山陽道です。


「旧矢掛本陣石井家住宅」
パンフレットによれば、矢掛宿の本陣は、石井家が世襲で務めていました。
石井家は屋号を佐渡屋といい、矢掛町の庄屋を務めながら、酒造業を営んでいましたが、寛永12年(1635年)に本陣職を命じられたと伝えられています。
現存する本陣の建物は江戸時代中期に建てられた裏門・西蔵・酒蔵などを除き、本陣施設としての御成門・玄関・御座敷をはじめ主屋の主要建物は江戸時代後期(天保年間~安政年間)にかけて再建されたものです。
本陣の屋敷地は間口約36m、奥行約90m、面積約3,200m2で、十数棟の建物が建っており、それらはほとんど改変されることなく今日に至っています。

・矢掛本陣です。


・「表門」です。


「御成門」
天保3年(1832年)に再建されたそうです。
棟門(むなもん)で、扉は両開き、ケヤキの一枚板が張られています。
なお棟門とは、本柱2本で控柱がなく、切妻造り・平入りの門です。(広辞苑より)

この「御成門」は大名や幕府役人等が出入りした門で、休泊した時には、門の脇に宿札が掛けられます。
薩摩から徳川十三代将軍家定に嫁ぐため天璋院篤姫が矢掛本陣の上段の間にお泊りになったという史実がありますが、この「御成門」から入られたと思われます。

・「御成門」です。