らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

図に乗る

2013-09-03 | 雑学

今日は「図に乗る」について調べていたところ、作家・渡辺淳一氏のブログの『鈍感力』の中に、“図に乗る、調子の良さ”と題して次のように書かれていたので冒頭にご紹介します。

 鈍感力を養うには、「図にのる」ということも必要です。別の言葉でいうと、「いい気になる」ということです。
 褒め言葉にのる、この「図にのる、調子のよさ」はいわゆる、はしたないことではなく、その人を大きく、未来に向かって羽ばたかせる原動力となるのです。
 『鈍感力』があったほうがいいと言っても、無反応な鈍感ではなく、調子のいい鈍感さがいいのではないでしょうか。
 人からほめられたり、いいことがあった時には、ちょっとぐらい“図にのる”、“いい気になる”ような調子のよさがあってもいいのでしょう。
 そのためには、まず、「はしたない(んじゃないか)」「調子がよすぎる」、「喜んじゃいけない」などと、余計なことを考えずに、素直に喜ぶこと。
 そして、「喜びを力に」いい方向に進めればいいのでしょう。
 小さいいいことでも、いいきっかけにする、心のエネルギーにする、自信にする、のようにできればいいのではないでしょうか。

 「鈍感なのは生きていくうえで、強い力になる」、「ひりひりと傷つき易い、鋭く敏感なものより、たいていのことではへこたれない、鈍く逞しいものこそ、
 現代を生き抜く力であり、知恵でもあるのです」 (以上 渡辺淳一氏のブログより)

“この図に乗る”は、「上手く事が運ぶ」や「調子に乗ってつけ上がる」等の意味がありますが、実はこの言葉は音楽から生まれたのだそうです。
「図に乗る」の「図」は、「声明(しょうみょう)」という仏教音楽の言葉であり、声明とは経文などに節をつけて歌う声楽のことで、とても歌うのが難しいそうです。
そこで、「調子」が変わるところには、楽譜のように旋律を表す印がついたものがあり、それを「図」と言うのだそうです。

そして、図の通りに間違いなく転調できることを「図に乗る」と言い、それが一般にも広がって【思うように事が運ぶ】ことを「図に乗る」と言うようになりました。
ただ、上手くいくと人は往々にしてつけあがってしまうことから、「図に乗る」に【いい気になる】などの意味が加わったようです。