You shook me


 そこではっと気づいて、You shook meの歌詞をネットで検索してみました。
 ウィリー・ディクスンのオリジナルも載ってましたが、ツェッペリンのバージョンは、こんなのです。

You know you shook me. You shook me all night long.
You know you shook me. You shook me all night long.
You shook me so hard baby. Baby, baby, please come home.

I have a bird that whistles and I have birds that sing.
I have a bird that whistles and I have birds that sing.
I have a baby, won't do nothing ...oh, buy a diamond ring.

I said you shook me, baby. You shook me all night long.
I said you shook me, baby. You shook me all night long.
You shook me so hard, baby. You shook me all night long.

 現代はこういうのが簡単にネットで確認できるようになってるんですね。それだけ文化が正確に伝わり得るわけですが、でも別の意味の伝達障害が生まれているわけです。

 わたしがみたLed Zeppelin I のLPについていた紙の歌詞カードは全然デタラメでした(それにしても英語というのは発音の不明瞭な言葉ですね。LPに付いている歌詞カードなんてさすがに英語のネイティブの人が聞きとって転写してるはずですけどねえ・・・)

 「わたし」は男で、家族と別居しているんですかね。愛人が去ってしまってうろたえているようです。A birdは奥さん、birdsは子どもたちかな。家族にはなにもやらないけど愛人にはダイヤの指輪を買ってやるから戻ってくれ、ということですかね?
 全然違ってたら恥ずかしいです。

[追記] ちなみにツェッペリンのファーストアルバムに入ってた厚紙の「歌詞カード」に書いてあったのはこんなのだったです。

I have been burnt that whistle
and I have burnt that same
I have been burnt want you now say, oh oh...

これじゃ、なんのことかわかんないですよね。
でもわたしはいまだにこれで覚えてしまってたわけです。

・・・インターネットの世の中になって何が一番大きく変わったか?
 ハイカルチャーでないものに関する情報の精度が飛躍的に増大したことかもしれない、と思います。
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ブルーズ!


 You shook meでのプラントのハーモニカ、良かったですねえ。四人とも実に楽しそうにやってる。

 わたしにとってツェッペリンというのはへヴィーブルーズバンドであり、それ以外のものじゃなかったんだな、ということにやっと、やっと気がつきました。
 わたしにLed Zeppelinというバンドを決定的に印象付けたのはラジオで聞いたWhole lotta loveでしたが、ああいいなあ、音楽ってものがあってよかったなあ、と思わせてくれたのはYou shook meだったんですね。
 だからわたしは彼等の中後期の諸作を聞く気がしなかったんだな。

 帰って来てから、いま家にある唯一のツェッペリンのCD、リマスターのベストアルバム↑を聞いてみました。

 プラントがいまだに歌い続けているThat's the wayの入っていたサードアルバムのB面(アコースティックな音で統一してツェッペリンが新境地を見せた箇所)から一曲もとられてませんが、それ以上にYou shook me も I can't quit you babeもLemon songも、ブルーズ関係がないのが目につきます。まあこれらはオリジナル曲でないし、盗作ぽいのもありますしね。

 当然のことながら、You shook me が「よい」というのはツェッペリンが偉いからということではなくて、ブルーズというジャンルが偉いからです。十二小節の至福です。


 
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