日本人はフランス語を誤解している!・・・と思うけどなあ・・・
フランス語系人のBO-YA-KI
よい連休をお過ごしください
大震災に原発事故、キャンディーズの田中好子さん逝去など、なんか日本はショッキングな出来事ばかりですが、とにかくもうすぐ連休です。なんとか元気を取り戻しましょう。
わたくしも遠くに、これまで行ったことのなかった方角に出かけて、気分を変えて来ようと思っております。
ということで、ブログは連休明けまで更新をお休みしようと思います。
みなさまもよい連休をお過ごしください。
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金沢ガレット
金沢はやっぱり和食が強くて、洋食系のレストランはなかなか苦戦を強いられることが多いです。
最近できたこのガレット屋さんには、頑張ってもらいたいです。
美味しいですから。
Galetteって、パイ地の甘いお菓子を指す場合と、ハムとかキノコとかが入った甘くないクレープを指す場合とがある言葉です。後者の方はそれだけで食事になりますから、こんな風にレストランで食べることになります。
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インドの町中で 修行して
富山県南砺市福野のフェスティバル、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドの新企画、「ヘリオス・アットホーム」。西洋古典音楽の小リサイタルのようにアーチストと観客がアンチムな空間の中で音楽が紡ぎだされます。
昨日はその第一回、昨年のスキヤキにも登場したインドのDebashish Bhattacharya デバシシュ・バタチャルヤ(やった! 一年がかりで覚えられましたこの名前!)。
デバシッシュさんはスライドギターに「インド・ウクレレ」みたいな楽器で、インドだかハワイだかなんだか分からない未知の音に突入していきます。弟さんのスバシッスさんはタブラでそれを追って行きます。
息のあった演奏。これだけ複雑で速いテンポの演奏を合わせて行くのは二人以上では無理、というのが納得いく感じです。
日本太鼓、韓国太鼓、アフリカ太鼓etc.と比べても、リズム、音色の多彩さではインド太鼓が群を抜いているように思いました。
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でも、ハイチ、ロシア、日本
(前のエントリーから続きます)
でも、英米、それにつけ足してフランス、というのが世界の流れの中心を形成しているとすると、アフリカ系人としてはじめて独立共和国を作ったハイチ人とか、社会主義で強国を作って一時はアメリカ人と世界を二分する勢いを見せたロシア人とか、欧米以外から植民地主義側に入り、植民地を失くしたあと異様な経済成長を達成した日本人というのは、なんか根っこのところで無理をやった人たちなのだと思います。(ただヒトラーのドイツをここに入れるのはちょっと留保させていただきます)
わたしは長年フランスのことやってますが、痛感するのは、歴史的、地理的、いろんな意味で日本はフランスとは違うので、フランスと同じことをやるわけにはいかないし、やっても成功しないだろう、ということです。
だから、お気づきの方もおられると思いますが、わたしは「フランスはこうである。日本は見習うべきである」式の論法は使わないことにしています。
ただフランスやフランス語で広がる世界を知り、理解することが日本に非常にプラスになる、ということを主張しているつもりです。
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東電と旧日本軍。司馬遼太郎。その5
(このエントリーから続きます)
ことばというのはまず「コミュニケーション」のためにある、と考える向きもありますが、その意味で言えば現状の日本語はその最重要の職務をあまりうまく果たしているとは言えないような気がします。
こういうことを考えるとき思い浮かべるのは、あの有名な玉音放送というものです。
あの放送を聞いて意味を理解し、天皇陛下の意思を疑問の余地なく知ることができた、という人は日本国民の中でそんなに多くはなかったと思います。
ただ全ての人の生活に敗戦後の諸状況が否応なしに現実として確固として立ちはだかっていったから、敗戦という事実を否定しきることは「統計的に」無理になった、ということなんではないでしょうか。
日本では、そこにコミュニケーションがあった「ことにする」という意識だけの場合が多いような気がします。
「やさしい日本語」が「積み上がって」研ぎ澄まされた言語として機能するようになればと思いますが、そんなことは可能なんでしょうかねー・・・
たぶんドイツ語はそういうのに近いできあがりをしてると思います(わたしは「ドイツ語とは、出来のいい(良すぎる)フランス語だ」と言えるかもと思ってます)が、このように言語を作ってしまうと、これはこれで、自分の展開する論理の外を考えることを難しくしてしまう危険があると思います。
英語やフランス語の方が、総体的な話ではありますが、適当に非整合性をはらんでいる分だけ柔軟性があるんだと思います。
しかし日本語は柔軟性がありすぎてとっさに役立てようというとき欠陥を露呈してしまう。Aも非Aも同時に言えてしまうみたいなくにゃくにゃなところがあると思うのです。
(新聞で読んだので探しているのですが見つからないのでうろ覚えで書きますが)、例の菅首相が東電の「全面撤退」打診に激怒した、というあたりで東電幹部が「首相に真意が伝わらなかったかもしれない」云々、というようなことを発言しているのをみて、ああ、土壇場での日本語の弱さがまたでちゃったかも・・・と思いました。
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マミのカムバック
マミのカムバックのステージはこれですね。
マルセイユはLe Dome、4月30日7時開演のTournee Urban Raiです。
フランスでラジオが自由化されてBeur FMほかいくつもの局が誕生して30年の記念イベントです。
・・・と書いただけではふーん、という感じですが、おかげでフランスではマイノリティのコミュニティーがラジオという核を持てるようになり、多種多様な音楽が電波に乗るようになったわけです。
こういうフランスの状況を見ていると、いかに日本では電波の統制がきついか、どこの局でも似たような音楽しか聞けないようにして国民に自然に文化鎖国を強いているか、というのが分かっちゃいます。
ところで私事ですがゴールデンウィークは長期で出かけてしまいますから、このイベントの御報告はたぶんすぐにできないと思います。あらかじめお詫びしておきます。
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アタリの『ノイズ』
「西洋の知は、この二十五世紀というもの世界を見ることに汲々としてきた。それは、世界が見取られるものではなく、聞こえてくるものだということを理解しなかった。世界は読み取られるものではなく、聴き取られるものなのだ。
[...]
今や、眼差しは破産した。われわれの未来を見ることができずに、ただ、抽象、無意味そして沈黙からなる現在を作り出してしまった眼差しは。今や、社会を、その統計によってではなく、その雑音、その芸術、そしてその祭りによって見極めることを学ばなければならない。」
ジャック・アタリの著書『ノイズ』の冒頭です。1977年刊の本で、さすがに内容は古い気がしますが、冒頭はいまだ十分な説得力が感じられますね。
手元にないんですが、フランス語原文はどんな感じでしょうね。
かのアドルノのことは「ペシミスティックな音楽貴族」(邦訳68ページ)と呼んでますね。その規定でたぶん当たりでしょう。
アタリ自身は音楽共和国市民、でしょうか。
いずれにせよ音楽の味方です。
あえて不確定な未来のことを語ろうとするからアタリハズレもありますけど、基本的にアタリは誠実に語ろうとしていると思います。
彼の言っていることを「このフランス人は何を言ってるんだ」と反仏感情をdechainerさせるきっかけにする、なんてのは悲しむべきことだと思います。敵ではない人を敵と誤認することはないです。
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さすらいびとの子守唄
旅につかれた若い二人に
さすらい人の子守唄を
星は歌うよ どこへゆくの
ふるさとのあの丘にもう帰れない
今はもう... 帰れない
ふとこの歌が頭についてしまい、あの事故で故郷に帰れなくなった方々のことを思わずにいられなくなりました。
・・・きのう金沢市立玉川図書館でお話をさせていただいたのですが、福島県は双葉の海にまつわる、浜吉と人魚のお話をしてしめくくりました。
海は人のあやまちによって汚され、美しい人魚はもう戻ってはこないでしょう。
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東電と旧日本軍。司馬遼太郎。その4
「自分の独力をもって貢献したい」という気持ちをお互いに分かっているということが、あらゆる仕事においてお互いの領域を侵すべきでないという行動基準を自明の理と感じる感覚を補完的に育てているのだと思います。
アタリが否定しにかかっているのは、まさにその感覚です。
アタリの主張にすごく反発を覚える、というか理解する意思がない人は、あまりに自明のはずのことが否定されて茫然としているのだと思います。
でも、サダム・フセインやムアマル・カダフィが世界に有害な存在なら国際社会はイラクとかリビアという国家の主権、尊厳を冒して抹殺してかまわない、という論理が通るなら、日本が放射能を垂れ流して世界に危機をもたらしている以上、もし日本が独力で危機を脱出する能力を持たないことが明らかになるなら、国際社会は日本国がいくら嫌がろうとその主権を侵して世界の安全を確保する方が正しい、ということになるはずです。
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