癩王のテラスより


アンコール遺跡、王宮の有名なテラスのレリーフ。

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西太后

カンボジアのお話はちょっとずつさせてください。
もう新学期直前です。

おとといになりますが、久しぶりにテレビずうっと見てました。

『龍馬伝』最初から最後まで見ました。
毛利の殿様が出てましたけど、これってあの、家来の言うことをなんでもそうせい、そうせいと言って受け入れていたという「そうせい」侯ですか? 
薩摩の殿様は維新後に「おれはいつ征夷大将軍になるのだ?」と側近にきいたというので失笑を買ったという逸話がありますが、日本というのは、仕事を会社とかボスとかのためにやってるのか、自分と自分の仲間のためにやってるのか、心の中で曖昧にしちゃう傾向があるのかなと思います。

『龍馬伝』のあとそのままNHK見ていたら、例の地検フロッピー改竄事件特番が出てきて、出演者の間でかなり激しい言い合いが起こってました。
地検というのは恐ろしいところだなと思いますが、今回逮捕された人も日本のためにというのと、自分と自分の属する組織のためにというのをごっちゃにしたかな、と思います。

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さらにそのままNHK見てたら、アキレスさんお勧めの『蒼穹の昴』、日中合作でテレビ放映が始まりました。
かわいそうに、例の漁船衝突事件ではなはだ険悪になっている日中関係のなかで、なんだかそうっと始まった感じです。
西太后を田中裕子が演じ(なかなかはまってます)、他を中国俳優が固めてます。
原作の小説では、西太后は自己の権力欲で国を滅ぼした悪役でなく、国のために心を砕き尽力した人物として描かれていますね。先にこの番組を見た中国の視聴者もそのあたりに印象を受けたらしいです。

死期近く、血を吐きながら戦いを敢行する高杉晋作も勇ましくてよいですが、ひとは勇ましさが必要とされる場ばかりに遭遇するわけではないでしょう。
田中西太后の思いも見て行きたいところです。
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カンボジアの雲。

こんな雲、日本にあるかしら。

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石と水


 カンボジア、アンコール遺跡群のなかでも、廊下みたいな二階が残っている部分(↑)。ちょっとローマ建築みたいですね。

 専門家の方からは幼稚な言い方に聞こえるかもしれませんが、アンコールというのは、石という素材の特性を十分理解する前に建造されたために崩壊を避けられなかった大建築物かな、という気がわたしにはしています。
 いまそれを20世紀以降の技術ですこしずつ復元しているわけですが、これはある意味「復元」「再建」というより、耐久性をもったアンコールを「新たに建設」することでもあると思います。

 さらに、21世紀の水利用技術を使ってアンコール地域を、遺跡地域としてだけではなく多くの人が生活する空間として新たに建設する計画が進行中です。

 詳細を個人ブログからご紹介するのは不適当ですので控えますが、これはなかなか壮大なものです。

 カンボジアも、過去だけの国ではありません。これからの発展を見ていきたいです。
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内向き


 『週刊文春』読んでたら、めずらしくもアルジェリアについての記事が、それもずいぶん分量のあるのが載ってました。
 でもやっぱり、イメージ悪い記事ですね。例の高速道路建設が暗礁に乗り上げてる話です。たしかにこの工事がらみではアルジェリア政府関係者の汚職事件もあいついで、かなり雲行き怪しくなってきてました。

 でも、おっしゃるとおり「日本企業が海外で受注した過去最大の工事」なんですよ。それが、苦境に陥らない限り、週刊文春にも載せてもらえない。

 「92年以降、国際テロ組織アル・カイーダの活動が活発化し」なんて書いてますが、90年代のアルジェリア危機にはアル・カイダなんか関係ないです。テロも現在ではもうほとんど心配はない。
 ただ、今の世界の一般の読者は「アル・カイーダ」「テロ」と聞くとピンと反応して、自分にもわかる記事を読ませてくれたという感じがするだろう、雑誌は買われるだろう、と考えるなら、資本主義的にはそう書くのが正しいということになるのか、と思います。

 この記事は「日本の大企業鹿島建設が僻遠の野蛮、危険な土地で難儀しておるぞ」というところに興味を集中しているのでしょう。
 こういうのを「内向き」というのだと思います。

 『文春』には無理でも、いい機会ですから日本とアルジェリアの関係、過去から未来に向けての長いスパンでの展望についての論説を読ませてくれる一般メディアがあればと思うのですが。
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スキヤキからはや一ヶ月


 さて今日はちょうど『ミュージックマガジン』発売日なのでパラパラ立ち読みしてたら、突然自分の名前が目に入ってびっくり。
 
 あ、ああ、そうだ、「スキヤキ」評書いたんだった。すっかり忘れてました。ちゃんと載せていただけました。

 108ページです。ぜひご覧になってください。写真もなにもない文章オンリーですが、これまで「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」は、その充実ぶりにもかかわらず全国メディアでの紹介がほとんどなかったですから。

 今回は字数制限ぴったしですね。昔はこういうの難しいことみたいに思えてたんですが、最近はだいたいいつも、書かなければならないことが字数制限よりずっとたくさんある感じになってきていて、構文を変え、話の流れを変えと苦心惨憺二字分、三字分をひねり出してできる限りの内容を押し込んでいると、自然とこうなっちゃうみたいです。

 「出張る」って、みなさん意味わかるかしらん?

 あと別のところで深沢美樹さんがアマジグのアルバム褒めてくれてます。まあこれは当然の評価で、あれをけなす人がいたらちょっと怒りたいくらいですが。

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戻りました


 おかげさまで、カンボジアから無事もどりました。学生さんたちもみな元気です。やれやれ、ほっとしました。

 日本に帰ってきて最初に食べたのは例によって「そば」ですが、その次は、なんだか無性にありきたりのものが食べたくなって「マクド」行きました。

 もっともカンボジアにファストフード店がないわけはありません。一度だけですが、学生さんのお昼にくっついてケンタッキーフライドチキン食べました。カンボジアまで来てKFCかい、という声も出そうですが、体調維持を考えたとき日本で慣れているグローバルスタンダード的なものを食べておくというのもひとつの考え方ではあります。
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カンボジアいってきます


明日早朝カンボジアに出発します。
帰国は19日朝の予定です。
フランスに行くときは別ですが、旅の間に現地からブログをいじるのは普通しないので、その間更新はお休みします。

インターン学生に同行するのですが(今年二月の渡航はそのための下見でした)、いちおうわたし自身も研究プロジェクトを提出してあります。
例によって、音楽文化です。えへへ。

写真はカンボジアの国民的歌手、シン・シーサムットのCDです。大虐殺の犠牲になった人ですが、いまもカンボジアの人々の心の中に生き続けています(こういう言い方すると、なんだかアルジェリアのシェブ=ハスニそっくりですね・・・)。

でも、「今」を知ろうとせずに過去の大歌手のことだけ反芻するという態度はとりたくないので、わたしの力の及ぶ範囲において、カンボジアの今の音について探索してこようと思います。

といっても学生さんたちもいるし、クラブなどには行けません。
もう少し別のアプローチをします。

ネットでカンボジア・ポップの情報を集めていると、こんなページを見つけました。

ありゃあ。バックで流れてるのは、ショッキングブルー『ヴィーナス』のカンボジア版じゃないですか! ひょえー。






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