rai infos/ライ・ニュース 035  わざとでなければ

LES DERNIERS JOURS DE RIMITTI
 リミッティが亡くなって一週間経ちます。
 もうそろそろ落ち着いたかなと、ノルディンに電話してみました。
 彼はライ業界の一番のキーパーソン(クリエーター、オーガナイザー)であるだけでなく、リミッティの身辺の世話までしていたという、なんとも理解しがたいほど有能な男です。顔はちょっとごついけど。 (^_^;) )。だからお悔やみを言って、リミッティが亡くなった時の様子などを聞いてみました。

 ノルディンはオランにいました(フランスの携帯でも電波はちゃんとオランに届きます)。埋葬は金曜に済ませたそうです。彼女が葬られたのはアイン=エル=バイダ。ハスニも眠る、巨大な墓地です。

 リミッティは、亡くなる2日前の13日に、ハレドやザフアニアと共にゼニット Zenithでのコンサートをこなしていました。たしかにちょっと疲れ気味だったそうです。

 それで15日、彼女はノルディンとパリの街頭を歩いていて、彼の目の前で急にがくっと崩れ落ち、それっきり、ということです。

 「ほんとに、あっけないものだよ」と彼は言ってました。
 

 パリの路上で昏倒する、というのはスタンダールの死に方です(彼の場合はたぶん卒中が死因ですが)。
 彼は生前「わざとでなければ、街頭で死ぬのも滑稽ではないと思う」と言っていました。予感があったかもしれません。

 「わざとでなければ」というのは、フランス人にありがちな、妙な格好のつけ方を皮肉っての言葉ですが、ほんとうにわざとでないとき、それは死に方として最高だと思いますよ。


 リミッティの公式サイトのことを忘れていました。ご参照ください。

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