冬の夜 木枯らしに乾いた音でこたえていたサイカチ。 いま目のまえの莢を振れば たしかに kara kara…と鳴った。
…… 鳴りてさやげば雪ふりきたる (北原白秋)
少しは降らないかな… ようやく地面に落ちた莢はこれほど頑丈な皮に覆われている。 鋏をつかってこじ開けるほどだ。 実際、 種はどうやって発芽するのだろう。
調べてみて サイカチの実と 幼虫のドラマにおどろき感動する。 自然の不思議に目を見張ったのだった。
サイカチの種子はとても堅い。 種皮が傷つくまで、ほとんど吸水できない。 親木から落ちた実はそのままでは何年たっても発芽しないという。
ところがサイカチの種子には サイカチマメゾウムシという日本最大のマメゾウムシ科の甲虫の幼虫が寄生する。 サイカチマメゾウムシが 果実(例の莢のこと)に産卵し、 幼虫が種皮をやぶって入るそのとき、 まとまった雨が降れば 幼虫は溺死。 一方、 種子は水をたっぷり吸って発芽できる。
サイカチからみれば 間一髪の恵み、 幼虫に降雨なのだ。
幼虫が皮を破って種に行きついたとしても 折良くまとまった雨が降らなければ 幼虫は種子の中味を食べつくし、 蛹になり成虫になり羽化する と。 (Wikipediaから)
詳しいHPは こちら にも。
春になれば家の莢からも、 サイカチマメゾウムシは出てくるのだろうか。 どうやらこの虫は、今は黒褐色になったちいさなソラマメのような豆(タネ)の中に卵を産むらしい。 幼虫は豆を食べつくし さらに莢を破って表に出てくるらしい。 幼虫もたいへんなんだ。
さすが、別所沼のダーウイン。驚きと感動のおまけつきでした。
蛙さんの意欲と若さの源を拝見しました。
採集された種子はいかがなさいますか。興味のあるところです。私も劣らず好奇心旺盛ですね。
わが家のタネはマメゾウムシの代わりに蛙が囓って穴を空け、すかさず如雨露で降らせましょうね。 芽が出たら、好奇心旺盛なふくら雀さんのためにご報告いたしましょう。
ありがたいお言葉に意欲がわきます。