退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「いささかの残念と人情あるいは学習効果」について

2016-03-19 01:46:06 | Weblog
晴れのち雨。夜になって強く降る。

「気象を操作したいと願った人間の歴史」読了。

ノーベル賞学者も専門外では愚かなことを主張するということ。
冷戦期には「気象操作」が「兵器」として考えられたこと。

チェルノブイリの時にモスクワに放射能雲を来させないよう「操作」したことも。
「スローターハウス5」のヴォネガットは兄との絡みもあってGEで働いていたらしい。

結局最後までエピソードのみで終わる。
もう少し科学的な部分を期待していたのでやや残念。

ハリー・ボーモント「ブロードウェイ・メロディー」(’29)を観る。

ちなみに1929年は昭和4年。
田舎からブロードウェイにやってきた姉妹がお互いを思う故に起こす騒動。

ベッシー・ラヴとアニタ・ペイジは「しっかり者の姉」と「美人に育った妹」。
エディ役のチャールズ・キングは「男らしく」鈍感で。

「第2回アカデミー賞作品賞」は案外な「人情噺」。
わが国では溝口健二「東京行進曲」が公開された頃。

佐藤千夜子「東京行進曲」を載せておく。
現代風にするとこんな感じ

以前に姉妹でひとりの男を奪い合う話など聞いてほほーと思ったりしたもの(実際の話)。
「自分のことより相手を思う気持ち」は今どき珍しいのだろう。

作品に戻って。

本作では自分にもっと照明を当てろという俳優に怒った照明係がライトを投げつける一幕も。
昔の京都の撮影所ではおそらく似たようなことがあれこれあったのだろうと思ったり。

とりわけ印象的なシーンはベッシー・ラヴの「泣き笑い泣き」。
それをメイクしながらするあたりにいわゆる「ショービズの厳しさ」が偲ばれるわけで。

以前から気になっていた作品のひとつではあるのだが
いつものように思うのは「もっと早く観るべきだった」ということ。

この点において「学習効果」がないのはお恥ずかしいかぎり。
その「事実」をもとにするとその他の点についても推して知るべしとか。
コメント
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