地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2009-05-16 00:00:00 | 沖縄方言

 沖縄の春。お天気だと日射しも強く、既に初夏の風情。海開きが4月なのだから当たり前なのだが、まだ肌寒い本土から行くと季節を先取りした開放感に溢れている。

 春と言えば花。昼食に立ち寄った民家風食堂の入り口に満開のブーゲンビリアとシーサーの組み合わせに遭遇。いかにも沖縄!とシャッターを切った。ブーゲンビリアには、強烈な日射しが似合う。ギリシャの島もしかり、ピンクの色が冴えて美しい。うちなーぐち(沖縄方言)で「ピンク色をしている」を「ピンクい」と言う。不思議な語感であるが、かなり一般的な表現らしい。

 更に花は「パナ」。言語学者によると古代日本語は「ハ行」を「パ行」で発音していた。奈良から江戸にかけて「ファ行」に移行し、現在の「ハ行」に。沖縄には現在も「パナ」「ファナ」「ハナ」という言葉が同時に分布しているそうだ。

 また、現在で使われている「シシ(肉)」「トゥジ(妻)」は万葉集などに見られる大和言葉そのまま、「メンソーレ(いらっしゃい)「チャービラ(来ました)」は平安言葉が変化したものと言われている。方言に枝分かれする中で幾つかの古語の名残が沖縄に残っているというのは何とも興味深い現象。異文化尽くしの琉球王国に「日本」発見である。(さ)

参考文献 『ひとこと ウチナーグチ』 沖縄文化社

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12 コメント

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Unknown (オルサ)
2009-05-16 00:43:45
さらささんの沖縄ネタにコメントさせていただくのは、これが初めてではないでしょうか?沖縄に行ったことがないため、私には引き出しが無くて、今まで読み逃げしていました。

沖縄方言には、古代日本語や大和言葉がそのまま息づいているというのは、とても興味深いお話でした。古代日本語流にいくと、「母(ハハ)」は「父(パパ)」になってしまうんですね。学生時代、古典はあまり好きではなかったのですが、いにしえの言葉の名残を現代に見つけたり、その変遷を探るのって、面白そうです。
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Unknown (miriyun)
2009-05-16 07:46:37
ほ~っ、そうなんだ!平安の言葉がのこる沖縄、古代日本語のパで発音。
勉強になりました~。驚きました。言葉は伝わりながらどこかで行き続けているんですね。
 シーサーにブーゲンビリア、南国の日差しを感じます。
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オルサさん (さらさ)
2009-05-17 09:31:29
沖縄ネタへの初コメント、ありがとうございます!行ったことがない場所については難しいですよね。
かくいう私も沖縄には一度しか行ったことはなく、数日の滞在でした。海のある日本の観光地・・程度の知識で思い入れもなかったのですが「はまり」ました(笑)。日本でありながら異文化。ギリシャに似た光とのんびりとした空気。それであれこれ本を読んで、記事にしております。

まるで外国語である沖縄方言に古代の日本語が残っているというのは本当に面白いですよね。そうそう、母はパパになってしまうんです!

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miriyunさん (さらさ)
2009-05-17 09:36:15
本土の私には多くの言葉が理解不能な沖縄方言。外国語だ!と思っていたのに、いにしえの日本語が残っていることに私も驚きました。
まさにmiriyunさんがおっしゃる「伝わりながらどこかで生き続ける」ということなんですよね。
光を感じるシーサーとブーゲンビリア、お気に入りの一枚です。
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沖縄に (yuu)
2009-05-17 16:20:16
昔の大和言葉が残っているというのは、チョット感動ですね♪それにしても言葉って、本当に変化するのですね~~
このシーサー、まるでカメラにポーズをとっているようですね。バックのお花とあいまって可愛らしいです^^
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yuuさん (さらさ)
2009-05-19 00:08:23
言葉の力って不思議ですよね。伝わりながら時代と共に消えていくものあり、遠い場所で長年生き続けるものあり・・・。沖縄の言葉は本当に面白いです。
シーサー、ちょっとカメラ目線ですよね(笑)ブーゲンビリアの下でニッコリ。あちこちで出会ったシーサーの中でも一番でした!
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Unknown (タヌ子)
2009-05-22 01:34:46
日本でもブーゲンビリアが見られるところがあったんですね。
街中で見るブーゲンビリアに憧れて、アテネのベランダでブーゲンビリアを幾鉢枯らしてしまったことか・・・
方言って本当に面白いですね。
佐渡にも『ほう!』って唸ってしまうような方言がいくつも残っています。
琉球王国という全く別な国だと思っていたのに、平安言葉が残っているってちょっと意外です。
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タヌ子さん (さらさ)
2009-05-22 20:28:37
沖縄のブーゲンビリアやハイビスカス、また名もしらない南国の花や樹・・植物を見るのも楽しかったです。
ブーゲンビリアを育てるのは難しいと聞いたことがあります。アテネの日射しでもやはり育たないのですね。
佐渡の方言も面白そうです。また帰国されて旅にいらしたときに記事の中に入れてください!
琉球は外国、と私も思っていたので古い日本語が今でも使われていることに驚きました。
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花がきれい (マーク)
2009-05-26 19:12:11
単純に南国では、ブーゲンビリヤやハイビスカスなど、なんであんなに綺麗なんだといつも思います♪

やっぱり、太陽のせい?

あああ、南へ行きたい!
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マークさん (さらさ)
2009-05-27 11:46:11
やっぱり光ですよね。沖縄ではブーゲンビリア、ハイビスカス、その他、内地ではあまり見かけない植物がきれいでした。
私も南へ行きたい!!

ところで、ズッキーニネタはギリシャです。覚えていてくださって、ありがとうございます♪
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