grave(グラーブ)
苔むした丸屋根の白い建物に入っていくと、タイルが美しい建物がある。
中庭にはオレンジの木があり、たわわに実るオレンジの果実が、木漏れ日の結晶のようである。
しんと静まり返り、ひんやりとした室内。
薔薇、薔薇、薔薇、花々、蔦、真っ白い棺に彫られた、美しい花々が、時を止めている。
タイルには、さえずる小鳥が、今にも飛び出しそうに描かれている。
アイアンの格子の向こうは、強い日差しで真っ白になって、何も見えない。
ステンドグラスのランプシェードに、窓からの日差しがあたり、摂関の真っ白な花に色を添える。
市場の真ん中とは思えない、墓所。
人々の生活のなかに眠る。
ここもまた、イスラームとはいえ、またちょっと違う文化を感じる。[a]
写真で紹介されているお墓は有力者のものなのでしょうね。
市場の中のお墓、なんとも不思議な発想です。
お墓が先か?市場が先か?こんな風に囲われていて、一見してお墓と判らなければ、都心でも受け入れられるかもしれませんね。
東京では目下、大論争中です。
私などは、私が最後の墓守?になる可能性もあるので、
真面目な日本人的には、さて永代供養はどうしたものか、なんて思ったり。
でも、それは形式的な話で、すんなり土に還してくれればそれで十分だ、という気持ちですね。
私も、最終的には3つのお墓の行く末をきっちりかたをつけてご隠居にならねばなりません。
永代供養って、ぜんぜん「永代」じゃないじゃん!と常々思っています。
イスラム的は確かに合理的です。