『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて**<2013.9. Vol.80>

2013年09月20日 | 平出正人

核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて

平出正人

『にんげんをかえせ』 峠 三吉 作

  ちちをかえせ
   ははをかえせ
    としよりをかえせ
     こどもをかえせ
   わたしをかえせ
    わたしにつながる
     にんげんをかえせ
    にんげんの
     にんげんのよのあるかぎり
      くずれぬへいわを
       へいわをかえせ

 この詩は圧倒的な迫力をもって、私たちの胸に迫ってきます。『人間の良心を拠り所として、人間が人間を殺戮する戦争という愚かしい行為に対する絶対的な否定の精神です。

 私は8月4日(日)~5日(月)、阪神医療生協の仲間と被爆地・広島へ行ってきました。68年前、広島で炸裂した原子爆弾は一瞬にして14万ともいわれる市民の命を奪い、これまでに20万人以上の人々が原爆の後遺症に苦しみながら亡くなっています。そして被爆後68年目に当たる今日でも、いまだ原爆の後遺症に苦しむ人々がいます。

  8月6日の平和記念式典で松井一実広島市長は核兵器を「非人道兵器の極みであり『絶対悪』」とし、対話による安全保障体制への転換と核兵器廃絶」を訴えました。しかし、今回の平和宣言も核兵器を「絶対悪」と断じつつ、「平和利用」の是非には触れていません。市長がめざす「信頼と対話にもとづく安全保障体制」への道筋は容易なものでないことを物語っています。

 私自身、今回の「ヒロシマ平和行動」に参加する中で、改めて原爆犠牲者の方々に心から哀悼の意を捧げるとともに、「核に頼る被爆国(原子力への依存・平和利用)」の矛盾と向き合い、被爆者の方々の思いや願いを世界に伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて全力を尽くさなければならないことを痛感しました。

 最後に、広島に行くにあたり多大なカンパをしていただいたみなさま、心を込めて千羽鶴を織っていただいたみなさま、本当にありがとうございました。

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