扶桑往来記

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米国旅行記 #12 スミソニアン・国立航空宇宙博物館-2

2008年07月13日 | 海外出張記

さて、一番みたかった機体が2階の一室に。

グラマン社の試作戦闘機、X-29である。

頭上にぶら下げられていて想像以上に小さかった。

この戦闘機は常識的な航空機にはありえない「前進翼」を搭載している。

 

それも前進角度は30度を越え、主翼を逆に付け間違えたのではないかと思うほどの異形である。

浮力に欠ける点をカナード翼で補っている。

実験機は概ね空気抵抗をきらって流麗なデザインとなることが多いがX-29はひときわ美しい。

変な設計と言わざるをえないが私はこれが一番美しい航空機だと思っている。

 

この機種を知っている人のほとんどは新谷かおるのマンガ「エリア88」の主人公、風間真が最後に登場した機種として記憶しているのではないか。

私もそうでベトナム戦争があった70年代あたりの戦闘機の知識はこのマンガに負うことが大きい。

マンガでもさほど活躍することがなかったX-29、極端に運動性能がいい分操縦も難しく、姿勢制御をコンピュータに頼った。

何が起こるかわからない戦場では生存性もまた重要、X-29は採用されることなく実験機のみで終わった。

機体そばのモニターでX-29に飛行シーンが上映されていた。

 

憧れの機体、その実機をみる日が来ようとは。

半日、航空宇宙博物館で興奮状態、ヘロヘロになって退場。

メトロポリタン同様、アタマを使うと消耗する。

 

 


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