扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

歴史コラム #34 霧島のふもとにて

2017年11月30日 | エッセイ:海の想い出

コラム34回目は霧島神宮の光景。

去年の10月に種子島に行った時、霧島神宮など鹿児島を取材した。

 

霧島神宮は天孫降臨他、神話の地である。

社殿などには「いわゆる神社」の姿をしているが立地や眺めはまさに神話の世界。

当日は少し天候が悪かったがそれでもはるかに錦江湾がみえている。

コラムの話としては函館と同様、神様と眼下の舞台で繰り広げられた史劇を振り返る体をとった。

薩摩の歴史は熊襲征伐以後、常に中央との関係で揺れた。

秀吉の九州平定、薩英戦争、西南戦争。

特に武士の世が終わったのが鹿児島だったという事件はもの悲しい。


「歴史に学ぶ地方政権 信玄・謙信の領国経営」配本開始

2017年11月12日 | 文筆業として

単著15作目、歴史に学ぶシリーズ6作目となる。

「偉人に学ぶシリーズ」は比較的淡々とその人の人生を追うように書いており、対して「歴史に学ぶシリーズ」はテーマが先にあり、地方再生に資する知見を見出すことにある。

従って紙幅も多く、内容も広範囲に資料を集めて読み込まなければならない。

今回は武田上杉を両方ともやるということで2冊分の大変さがあった。

いろいろ掘り下げてみると両雄共、経営者としては実にストレスの多い人生であったことがわかる。

特に謙信は家臣との絆が不安定で常に孤独、宗教に救いを求めるのも当然。

また武田上杉の活躍と中央での信長の勃興をみてみると信長のしたたかさも浮かび上がる。

室町将軍や朝廷などバイプレイヤーの存在も重要、個人的に戦国の理解が立体的になってきたように思う。