扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

歌舞伎座「八月納涼大歌舞伎」

2007年08月26日 | アート・文化

家人のお供で夏物の着物姿で歌舞伎を観た。
八月納涼大歌舞伎、演目は「ゆうれい貸屋」「舌切雀」である。
いい席で相当楽しめた。

私は日本の伝統芸能にはとんと不案内であり評価云々はいたしかねる。

むしろ今日までいかに進化していったかには興味がある。

今の歌舞伎は男ばかりの異質な世界である。

元々、歌舞伎は江戸時代初期の人、出雲の阿国の歌舞伎踊りに起源がある。
「かぶき」は「かぶく(傾く)」から来ており、常識破り・型破りなものを意味する。
女性が踊っていた歌舞伎は、江戸幕府の方針によって突如、女性の踊り禁止になる。
今でいえば「宝塚」禁止になってしまう。
ならば「男が女装すればいいのか」と発想が行くところがおもしろい。

ところが少年歌舞伎は衆道トラブル発生でこれも禁止。
成人男子に限るで収まって現在に続くようだ。

江戸幕府は何に付け「過剰を抑える」政策をとって新たな文化を抑圧、その殻を破る反発エネルギーで町民文化が進化熟成した。

機会があれば能・狂言・浄瑠璃などにも挑戦してみたい。


アクロバティック白鳥の湖

2007年08月11日 | アート・文化

オーチャードホールで広東雑技団の「アクロバティック白鳥の湖」を観た。

中国の雑伎にもいろいろ劇団があるが、広東雑技団の目玉は、肩の上で踊るというもの。
これまでに中国の雑技は上海雑技団をはじめ何度か観ているのだが、何故そういうことができるのかいつも驚愕である。

少し前にNHKでこの二人のドキュメンタリーをやっていたが、肩の上につま先立ちをするというのは想像を絶する修練が必要なようだ。
女性(妻)は相当に細くて軽そうではあるがそれでも体重は40kgはあるだろうから、それがつま先の1点に集中するわけだ。バランス感覚も相当なものである。
肩だけではなく、男性(夫)が、頭の上にも載せる。その状態で回る。

双眼鏡(オペラグラスではない)でよくみると、頭の上に載せる時には男性はお皿が着いたネットをかぶる。まあ頭は球形だからすべるのだろう。

私自身、雑技は雑技であった方がよく、「ドラリオン」のように妙に演出やストーリーに超絶技を交ぜずともいい。

と思っていたがこれは超一級。

夫も妻もそこらの夫婦っぽいのがまたよい。
ドキュメンタリーを観ると夫の性格の良さが際立つ。妻を全力で支える、頭でも支えるが精神的にも支える。見習いたいものである。

頭上の白鳥がメインではあるが、他の演目、もうひとつのウリ、「軟体モノ」、ムギワラ帽子投げも楽しめる。

中国で雑技のチケット代は2000円位だと思うが日本に来ると何でも高くなるのは残念。

 


博多出張と野分 #2 台風襲来

2007年08月03日 | 取材・旅行記

初日の日程を無事終了、楽しい夜を過ごして朝起きると台風が接近、帰れなくなってしまった。

予定していた便が早々に欠航が決定。

ならば新幹線はというとこれまた不通に。

ならばもう1泊してと思ったら福岡市内はもちろんのこと、近隣も含めて全く部屋が空いていない。

最後の手段とばかりにAMEXのトラベルデスクに泣きつくも1部屋3万しかないと冷たくされる。

 

散々探してようやく門司港にビジネスホテルを発見、予約する。

さすればどうやって行くかが問題となる。

新幹線が不通のため、在来線でちんたらと移動、動いてるだけありがたい。

日が変わろうという頃ようやく門司に到着。

 

元寇に遭ったような気分だった。

翌日朝には台風は去っていたが港は波がまだ荒い。

門司港あたりもおもしろい名所があるがとても気分が乗らず、北九州空港からスカイマークで帰った。

 

 


博多出張と野分 #1 鑑真和上展など

2007年08月02日 | 取材・旅行記

ウェブの本の取材で博多へ出張。

1泊2日の予定を組んだ。

初日の用事が夕方だったのでその前に博多市立博物館で「鑑真和上展」を堪能。

有名な脱活乾漆造で造られたかの坐像も出開帳されていて感動した。

常設展の方ではこれも有名な「漢委奴国王の金印」も見ることができた。

やはり実物をみるとその小ささが印象的。

その後、西南学院大学の構内に保存されている「元寇防塁」を見物。

長年、距離の問題で行けなかった史跡や名物を見に行けるのも出張のおかげか。