執筆中の「保科正之の本」に掲載する写真を撮りに目黒に出かけた。
成就院と保科正之とのゆかりは母の静が7体の仏像を奉納したことによる。
静は大奥に務めていた際、二代将軍秀忠に見初められて密かに懐妊、正之を生む。
秀忠の正室江は大変嫉妬深く、身の危険を感じて武田信玄の娘、見性院の庇護を受けた。
出産の無事と後の正之出世に感謝して納められた仏像の写真を撮るのである。
目黒駅から雅叙園脇の坂を降りていくと五百羅漢寺。
元禄年間の開山、松雲という坊さんが彫った羅漢像を収める。
500以上の羅漢像を彫り、300を越える像が現存している。
五百羅漢寺から目黒不動へ。
御朱印をもらっていよいよ成就院。
といってもお不動さんのように参拝者がわんさといるわけではない。
参道をちょっと曲がったところにちんまりとしている。
成就院というより蛸薬師の名で知られているようだ。
慈覚大師円仁が入唐から帰る際、海が荒れ自刻の薬師像を海に投じて鎮めた。
肥前松浦を訪れると海からタコに乗った薬師像が現れ、それを模して蛸薬師如来像を刻んだという。
お静地蔵は境内に露天で鎮座していた。
写真を撮って目的成就。